関税の基礎知識について
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関税の基礎知識について!!

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どうもこんにちは。飯野です。

今回は、輸入に関する手続きで欠かせない、「関税の基礎知識」。こちらについて解説をしていきたいと思います。

フォワーディング業務の中で、お客様から輸入時の関税の問い合わせは非常に多いです。

条約や国の法律に則り、税金として支払うお金に関する部分なので、関税の申告・支払い手続きは輸入において重要な部分となります。

まずはじめに、関税とはどういったものなのでしょうか。

日頃ニュースなどでも、「関税」というワードをよく耳にすることがあるかもしれません。

関税とは一言で表すと、「外国からの輸入品に対して国が課す税金」と定義されます。

個人が収める消費税・所得税、そして企業が収める法人税、これらと同様に国から徴収される税金の一種です。

徴収された関税は国の財源となりますが、関税をかける一番の目的は、自国の産業を保護するためです。

安い外国製品が大量に輸入されてきて市場に出回ると、国内製品が売れなくなり国内産業は廃れてしまいます。

輸入製品に関税をかけると、その分製品にコストがかかり、市場で販売する価格も高く設定されることとなります。

関税によって、輸入品の市場での競争力も調整をすることになるのです。

ちなみに関税は、外国との通商政策や外交政策にも関わってきます。

例えば、外交問題で「報復関税」という政策が取られることがあります。

相手国への制裁として、相手国からの輸入品に高い関税をかけます。

すると相手国から製品の参入がしづらくなり、相手国の輸出産業に大きな打撃を与えることになります。

次に、関税の制度はどのように取り決めをされているのでしょうか。

輸入時に関税を収める仕組みは、日本を含め世界中の国々で存在します。

その中で、国際機関である世界税関機構(WCO)は、税関や関税に関する手続きの統一化に携わっています。

そのWCOが関税の制度を作成し、世界の大半の国が加盟しているHS条約では、HSコードと呼ばれる6桁の番号を用いて、

輸出入対象の製品を種類ごとに分類し、製品ごとに関税率が決められます。

この関税率は、輸入国ごとに数値が異なります。

ちなみに日本では、世界共通のHSコード6桁にさらに3桁の数字を加え、計9桁の数字で輸出入品の統計表を用いています。

この統計表で分類された製品に対し、それぞれの税率を定めたものが、「実行関税率表」と呼ばれます。

また、関税は通常 輸入者に支払いの義務が発生します。

このHSコードによる分類は、正しい関税率を決めるために必要で、輸入者が支払う金額にも直結してくるのです。

日本の関税率には、いくつかの種類があります。

実行関税率表には、すべての品目に対しての基本税率が記載されています。

その他に、一定期間の間に輸入される品目に対して定められた暫定税率

途上国の産業を保護するために適用される特恵税率

EPA、すなわち経済連携協定などの協定を結んだ国同士で適用される、協定税率と呼ばれるものもあります。

関税は、インボイスのCIF価格に基づいて、その割合で金額が確定されます。

CIF価格とは、製品価格に、国内で運送に掛かった輸送費、そして海上や航空輸送で発生した運賃、保険料込の価格のことです。

また、価格に加えて、対象となる製品の原産国が、関税の金額を確定する上で重要な要素となります。

つまり、製品の原産国によって適用される税率が変わる場合があるためです。

先ほど説明した実行関税率表の中で、特恵受益国と認定されている途上国産の製品であれば、特恵税率で無税となったり、

EPAやFTAで協定を結んでいる国の原産品であれば、優遇された協定税率を輸入製品にかかる関税に適用することができるのです。

そして優遇された関税を適用するために、原産国の証明となるのが原産地証明書です。

では、関税を収めるにあたっては、具体的にどういった手続きが行われているのでしょうか。

まず輸入時に、貨物が船や飛行機で輸入国に到着し、その後で保税地域に搬入されています。

そして基本的には輸入申告を税関に行う際に、関税の納付申告も一緒に行うこととなります。

この申告は、日本ではNACCSと呼ばれるシステム上でされます。

関税の支払い義務は輸入者にありますが、輸入国のフォワーダーなどの通関業者に輸入申告を依頼する際に、関税の納付も依頼しているのが通常です。

昨今では通関業者が関税を立て替える金額が大きすぎて問題になっているケースもあります。

ちなみに、DDPなどのタームによっては、関税の支払いの責任範囲が輸出者となるケースもあります。

納税の申告にあたって、貨物の品名・個数などの情報、そして、インボイス、パッキングリスト、船積書類、原産地証明書などの関連書類の提示が必要です。

CIF価格に基づき、関税の税率で、実際の金額が決定されます。

しかし、申告の内容が誤っていたり、特定の製品を申告しなかった場合は、税関より過少申告加算税や無申告加算税などが請求されることとなります。

申告内容は誤りがあってはいけません。

また意図的に無申告すると、それは密輸行為になります。

逆に、関税が減免されるケースもあります。

例えば、再輸入し性質や形状が変化していないと認められる貨物、修繕のために一度輸出された貨物などは、減免の対象となることがあります。

数千万円のインボイス価格のものであれば、関税の支払いだけで何百万円にものぼります。

特恵関税や協定関税を適用したり、減免の制度を使用すれば、支払う金額が何百万と違ってくることがあります。

関税は適用される税率、また関税の種類は基本税率や特恵税率など、何種類か存在し、法律や制度と関連しています。

該当の申告がどの種類のものに適用されるか、判断することも必要になります。

輸入時の関税の申告も兼ねているため、輸入通関手続きは特に慎重に行う必要があります。

最後に話をまとめましょう。

関税とは世界中で導入されている、自国の産業を守るために輸入品に適用される税金となります。

HSコードと呼ばれる共通の製品分類基準を基に、各国が各輸入品の税率を決めています。

関税率には、基本的な税率・製品の原産国を対象を考慮し、優遇された税率が適用される特恵税率、協定税率などがあります。

関税の申告は、輸出入の通関時に税関に行いますが、特に重要なのが輸入国の通関申告です。

申告内容によっては関税の減免がされるケースもありますが、逆に過少申告など誤りがあれば追加で徴収されてしまうこともあります。

特に輸入者さんは、輸入の負担金額にも直結するため、関税については注意をしましょう。

今回のお話は以上になります。ありがとうございました。


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飯野飯野

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