HS Codeについて

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HS Codeについて!


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今回はHSコードについて解説をしていきたいと思います。

貿易の世界では「HSコード」という用語が使用されることが多々あります。

HSコードは輸出入をする製品をコードで表し、世界中の国が貿易の取引をスムーズに行うための役割を果たしています

今回はHSコードの概要と決め方、実務上どのような場面で使用するのかを順に解説していきます。

貿易で輸出入の対象となる製品は、生鮮食品から工業製品まで多岐に渡ります。
工業製品は製品ごとの型式もあり、全ての輸出入品の種類は数えきれないほどになるでしょう。

輸出入の手続きで、インボイスや梱包明細の品名を確認しただけでは、その製品がどのようなものなのか判断ができないことがあります。

そこで輸出入の申告をするときにHSコードを用いて、瞬時に対象製品が何かを特定することができます

まず簡単にですが例を見てみましょう。
このように乗用車のホイールは6桁で「8708.70」というように分類されます。

HSコードでどのように製品を分類するか明確に決められているので、「8708.70」というコードの情報があれば、税関はどのような製品を輸出入するのかすぐに認識することができるのです

参照元:経済産業省ホームページ

HSコードはどのような枠組み、基準の中で取り決めされているのでしょうか。

HSコードは、世界税関機構(WCO)が制定している「商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約」いわゆる「HS条約」で規定されています

この条約は現在、世界で150か国以上が加盟しているため、世界共通ルールであると言えるでしょう。
HSコードは約5年ごとに製品の分類方法の見直しがされ、改定が加えられています。

より詳細に製品を分類したり品目が新たに追加されることがあります。

これに基づき、分類した製品の種類ごとの関税率が決定されています。世界共通認識で輸出入時に製品の種類は6桁のコードで表されます。6桁までのHSコードは、日本も含め輸出入の通関で共通しています

6桁以降の数字は条約加盟国が各国の国内法に基づき、対象製品をより細かく分類、特定するために使われることがあります。

日本では国内ルールで10桁まで使用されています。

それではHSコードを用いた具体的な分類方法を紹介します。
HSコードの分類はこのようになっています。

①類…コードの上2桁
②項…類を含むコードの上4桁
③号…類・項を含むコードの上6桁

ここまでの6分類が世界共通です。
では、これから製品がどのように分類されるのか具体的に説明していきます。

最初は「類」です。「類」は第1類から97類まであります。
まずは製品の大まかなジャンルでこのように分類されます。

第1類:動物(生きているものに限る。)
第2類:肉及び食用のくず肉
第8類:食用の果実及びナット、かんきつ類の果皮並びにメロンの皮
第9類:コーヒー、茶、マテ及び香辛料
第10類:穀物
第11類:穀粉、加工穀物、麦芽、でん粉、イヌリン及び小麦グルテン
第97類:美術品、収集品及び骨董

上記のような形で97種類に分類されることになります
1類あれば上2桁は「01」、第2類であれば「02」、第97類であれば「97」というように番号が振られます。

これから、項・号と見ていきますが、例として玄米のHSコードはどのように割り振られているかで進めていくことにします。まず玄米は穀物なので第10類に当てはまります。

次に「項」では、類で分類されたものをさらに細かく分類します
穀物はこのように分けられています。

10.01:小麦及びメスリン
10.02:ライ麦
10.03:大麦及び裸麦
10.06 : 米

この10.01のようなコードがHSコードの上4桁です。
玄米はお米なので10.06に該当します

最後の「号」では、項で4桁に分類されたものを、製品の原料や材質などで分類をします

【項10.06(米)の分類】
・類 10 : 穀物
・項 10.06 : 米
・号 :1006.10 -もみ
   1006.20 -玄米
   1006.30 -精米
   1006.40 -砕米

このように玄米の号は1006.20となります。

玄米のHSコードは10桁であれば「10.06.20.090.4」と表されますが、7桁目から10桁目は日本の国内法で項以降を細かく分類したものとなっています。

日本では「輸出入品目の統計データを詳細に取ること」、「税関手続きのシステムであるNACCSで使用すること」を目的に7桁目以降を使い、製品を分類しています。

HSコードがどのようなものかはご理解できたかと思います。ではこれらは具体的にどういうシチュエーションで活用されるのでしょうか。一つずつ見ていきましょう。

HSコードは輸出入の申告時に輸出国、輸入国でそれぞれ適用されます。

HSコードの6桁の分類は世界共通ですが、製品分類の解釈の仕方で輸出国と輸入国で相違が発生してしまうケースがあります。

それが関税率が違うHSコードであれば、輸入時に輸入製品の正しい関税率が適用されません。

フォワーダーのような輸出入代行業者で通関手続きを行うときは通常、資格を有する通関士が輸出入製品のHSコード選定を行います

船積書類の品名から実績等も加味し選定をしますが、品名だけでは製品が何か分からない場合は詳細を調べたり、原材料などの化学品であればMSDS(成分安全データシート)で材質まで調べた上でコードの特定が必要となります。

輸出手配上では、輸出者が書類に記載したHSコードと通関士が選定したHSコードの相違が発生してしまうことがあります。

そのときは輸出者へ確認を行い、製品の詳細説明を求め成分表等も確認した上で判断を行うことになります。

税関へHSコードの問い合わせをすることができるので、選定に迷ったときは税関へ問い合わせをするのが確実です

HSコードの情報が品名と併せて税関に申告され、許可が下りれば輸出許可書に品目番号として記載されます。
通関士の仕事については別の動画で詳しく解説していますので、この動画の概要欄にリンクを貼っておきます。

輸出者から発行されたインボイス等の書類を扱っていると、品名と併せてHSコードが記載されているのを見かけることがあると思います。

それは製品を輸入する国の輸入申告手続きで、事前にHSコードの情報送信が必須となっているために記載をしている場合が多いです

向け地ごとの輸入ルールで、HSコードの情報について取り決めがされています。

EU地域やアメリカで輸入通関を行うときには、24時間ルールが定められており、船積みの24時間前までに、現地の税関へHSコードを含めた輸入品の詳細情報の送信が必要となります

EPAを結んでいる国へ製品を輸出する場合、原産地証明書で製品の原産国を提示することによって関税の優遇を受けることができます。

原産地証明書を取得して輸出する場合、正しいHSコードが適用されていなければ、誤った関税率で計算され 関税の優遇が受けられなくなることが考えられます。

特定原産地証明書は輸出者が日本商工会議所に申告することとなりますが、申請する前に、輸入国で適用されるHSコード6桁の特定、関税率の確認が必要です

日本商工会議所によると、特定原産地証明書にHSコードの記載は必須項目ではありませんが、相違が発生したときは最終的に輸入国の税関のHSコード選定判断に従うことになります。

予想外の関税適用となってしまえば輸出者と輸入者のトラブルの元となります。
事前に輸出者側が輸入者に確認を取り、インボイスや原産地証明書に記載をしておくのが一般的です。

HSコードに関するルールは、貿易の世界で必須の知識となっています。

全ての製品の細かい分類方法までは網羅する必要はありませんが、輸出入の手配を行う上で、概要を押さえ どのように使われているのか、なぜ使われているのかを把握する必要があります。

今後も、輸入手続き時のHSコードの情報送信に関する取り決めを新たに行う国が増えるかもしれません。
安全を守るための規制を強化していくにあたり、HSコードの重要性は高まっていくと言えるでしょう。

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飯野飯野

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