営業とマーケティングの違いについて
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営業とマーケティングの違いについて!!

営業とマーケティングの違いについて動画で解説

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10分55秒の動画やで!

どうもこんにちは飯野です。

今回はフォワーダーのマーケッターが語る「営業とマーケティングの違いについて」をお話ししたいと思います。

私の個人的な感覚ですが、営業とマーケティングの違いが良く分かっていない人や会社が国際物流の業界には非常に多いような気がしています。

実際にどのフォワーダーのHPを見ても同じようなことが書いてあり、違いがよく分かりません。

まず、そもそもですが 営業とマーケティングとは何か?ここから解説していきましょう。

営業について

まず営業についてです。

色んな会社に営業マンがいますよね。製造業、商社業、金融業、観光業、物流業などなど。

イメージしやすい営業という仕事は、お客さんの所を訪問して、お客さんに自社の商品・サービスの提案をするというものです。

営業を御用聞きという人もいれば、コンサル営業のようなコンサルタント的な役割とする場合もあります。

マーケティングについて

そして営業マンは各企業にいる一方で、マーケッターはあんまり聞かないですよね。

マーケティングの部署がある会社は、広告代理店や自動車会社とかで特定の業界や大手企業にはあるという感じです。

もしくは「マーケティング会社」というように、単体で存在している感じです。

またはコンサル会社のコンサルタントがマーケティングを使ってクライアントの業績アップのアドバイスをしていたりもします。

マーケティングの定義

まずですが、マーケティングの定義をしてみましょう。

世の中には色んな所で「マーケティング」という言葉が使われています。

ツイッターマーケティング、YouTubeマーケティング、インフルーエンサーマーケティングとか。
中には飲み会マーケティングという言葉も聞いたことがあります。ぶっちゃけ、これらはマーケティングではありません。

マーケティングの中のプロモーションの一つです。

ではマーケティングとは何か?

私が一番しっくりくるマーケティングの定義があります。

それは経営の神様、ピーター・ドラッカーが言う

「優れたマーケティングはセールスを不要にする」というもの。

例えば、マーケティングがむちゃくちゃ強かったら、積極的に営業する必要はなくって、欲しいと言ってくるお客さんの目の前に商品をポンっと置いてあげると買ってくれます。

営業は全く不要ですよね。これが優れた「マーケティング」です。

物流業界におけるマーケティング

フォワーダーやその他の物流の業界では、このマーケティングに力を入れているところはあまり見かけません。

なぜか?私が思うには「トップがマーケティングについてあまり理解していない」ということが考えられます。

これは本当にもったいないとだと思っています。

私は過去にマーケティングの勉強をして、ずっと実践してきた経験があります。

またその経験を現在のフォワーダーとしてでも使っているので、7年前にタイでお客ゼロから始めた時でも結果を出すことが出来ましたし、今でもYouTubeなどを利用して 継続して新規顧客獲得が出来ております。

営業とマーケティングのメリット・デメリット

営業やマーケティングの定義やイメージはご理解頂けたかと思います。

では次に、営業とマーケティングの違いについて、それぞれのメリットとデメリットを含めて解説していきましょう。

営業のメリット

営業のメリットは、ズバリ「 分かりやすく」て「早い」こと。

マーケティングに比べると、「営業」って何をするか分かりやすいですよね。

だから企業のトップも営業を知っているから「ガンガン営業してこい」の一択になってしまいがちです。

実際にお客さんの前で話を聞いて、うまく提案ができれば成果にもつながりやすいです。

営業のデメリット

そして営業のデメリットは、経営者の視点から言うと、良い営業マンに頼りがちになること。

また営業マンに、ある一定水準の営業スキルが要求されることです。

たまに本当に営業スキルが高いスーパー営業マンがいます。
この営業マンに頼ればガンガン売ってくれるのですが、もし この営業マンが会社を去った時に 組織として大きな損失となります。

この営業マンのノウハウがチームや社内でうまく共有されていなければ、一気に会社の力は落ちてしまいます。

また売れない営業マンは本当に売れません。これは採用時の問題にも関係するのですが、会社からしたら売れない営業マンを抱えてしまうと無駄なコストになります。

売れる営業マンになる為の教育するにも、教育コストがかかりますし、時間もかかります。

私自身会社を経営していますが、これらの問題は常日頃から感じています。

マーケティングのメリット

では一方で、マーケティングのメリットとは何でしょうか?

「組織で集客の力を底上げ出来る」ことです。

特定の営業マンに頼らずに、マーケティングを使ってお客さんの方から来てもらうことが出来ます。

ちなみに、営業マンが個人でマーケティングを使うことも出来ますし、これが出来るようになると、更に価値の高い営業マンになれるとお約束します。

これはまた別の機会にお話することにしましょう。

優れたマーケティングが出来ていれば、お客さんは既に「買いたい状態」「興味を持ってくれている状態」なので優秀な営業マンでなく、一般の営業マンが提案しても売りやすい状態になっています。

これがマーケティングの大きなメリットです。

また成果が数字として見えやすいのもマーケティングのメリットです。

マーケティングとは科学のようなもので、1つの施策を試して、効果測定をして改善を繰り返します。

人に大きく依存しないので、効果測定もしやすく、何が良くて、何がダメだというのが数字として出てきます。
これはコントロールがしやすく、改善の施策も数字として出ますので結果が出やすくなります。

マーケティングのデメリット

一方でマーケティングのデメリットとは何でしょうか?

それは ある程度の費用がかかり、時間がかかる事です。

もし早い成果を求めるなら、サンプルの絶対数が必要となりますので、より費用をかける必要があります。

また露出が多くなると、自分たちが求めているお客さんとは違うお客さんからの問い合わせも増えます。

これはメッセージをもっと絞れば対応出来ますが、自分が狙っているマーケットが小さかったら、お客が来ない可能性があります。

バランスを取らないといけないポイントですね。

また「マーケティングは難しい」と思われているのもデメリットだと思います。

コンサル会社のコンサルタント達は、やたらと難しいマーケティング用語を使って高い費用を請求していますが、実際のところはそんなに難しいものではありません。

マーケティングには色んな分析・プロモーションがあり、簡単なものから少しずつ実践をしていけば成果につながりやすいのです。

営業とマーケティングを分かりやすいイメージで例えると、営業が強い会社は、特定の営業マンだけが強いけれども

マーケティングが強い会社は、複数の一般的な営業マンに強い武器を与えている感じです。

もしこの強い営業マンが辞めてしまったら会社としては大きな損失になりますが、マーケティングが強い会社だと、もし営業マンに辞められてもそれほど大きくは影響しません。

弊社のマーケティング例

ここで弊社が使っているマーケティングの一例をご紹介します。

弊社では「ターゲティング」を意識して、自社の強みをある程度絞ってメッセージを伝えています。

ターゲティングとは、特定のお客に狙って、会社のブランドイメージを伝えたり、会社の強みや魅力を伝えることです。

フォワーダーの多くの会社は、ぶっちゃけ違いがよく分かりません。

ほとんどの会社が、

・ワンストップサービス
・きめ細やかなサービス
・世界各国へのネットワーク

とかを伝えています。

HPを見ても非常に似たり寄ったりの感じです。

これだとお客さんが見るところは、「営業マンのパフォーマンス」や「価格」になってしまいます。

弊社の場合の例えですが、私はタイの国内の日系企業のお客さんには「海上輸出が超強いです」と最初に伝えています。

また海外の代理店や見込み客には「タイの物流はイーノさん」というメッセージを何度も伝えています。

これによって 自社が得意としている、海上輸出を必要としているお客さんに、狙ってメリットを伝えているので、競合と比較しても選ばれやすく、また勝ちやすくなります。

また海外のフォワーダーの代理店候補の会社も、タイの物流はイーノさんに任せてみようかと、思い出しやすくもしています。

ターゲッティングが明確になったら、どの媒体を使ってメッセージを伝えるのか?

私の場合はYouTube、Twitter、Linkedinを主に活用し、たまにFacebook広告も使ったりします。

また作ったコンテンツをブログにもまとめていて、Googleの検索で上位表示される工夫もしています。

これにより弊社のYouTubeを見たというお客さんや海外のフォワーダーからタイ発の案件の問い合わせがきます。

そこに対して実際に訪問したり、オンラインで面談したりして、簡単な営業活動をします。

既に弊社に興味を持っているお客さんと話をするので、高い確率で成約することになります。

ちなみに営業する時のプレゼン資料も、ターゲッティングとメリットを盛り込んだものに仕上げています。

現在、まだコロナウィルスは世界中で猛威を振るっていて、コロナありきの生活のニューノーマルが来るとも言われたりしています。

在宅ワークを取り入れている会社も多く、またお客さんも対面の面談を拒否してくるところもあります。

そんな状態で新規顧客の獲得を「ガンガン営業する」の一択だけで、果たして出来るのでしょうか?

在宅ワークをしている人に新規で連絡をとるのは難しいですし、新規の飛び込みでオンラインミーティングを依頼するのも簡単なことではありません。

私としてもそんな営業をされたら嫌ですし、個人的にはかなり無理があると思います。

今回このようなお話をさせてもらったのは、フォワーダーとしての顧客獲得のスタイルも見直す必要があるのでは?とお伝えしたかったからです。

まとめ

それでは今回の話をまとめましょう。

フォワーダーで現在 マーケティングを取り入れている会社は非常に少ないです。

マーケティングとは?を定義すると、私のお勧めはピーター・ドラッカーの「優れたマーケティングはセールスを不要にする」というものがあります。

実際に、営業とマーケティングにはそれぞれメリットとデメリットがあります。

営業のメリット「分かりやすい」「うまく提案出来れば結果は早い」こと。

デメリット「特定の営業マンに頼りがちになってしまう」こと。

そしてマーケティングのメリット「組織全体の集客の力を底上げする」こと。

「成果が数値で測定しやすく、改善しやすい」こと。

デメリット「ある程度の費用と時間がかかること」「難しいと思われている」ことです。

しかし実際にマーケティングを取り入れてみて活動をすると、成果は出ると私の経験上で実感しています。

現在はコロナと共に生きる、ニューノーマルの社会だと言われています。

この社会ではフォワーダーも適切なマーケティングが必要になるのではと私は考えている所です。

経営者の目線で言えば、確かにマーケティングにはコストがかかりますが、それは売れない営業マンを抱えていても同じこと。
そして営業マン個人へのメッセージとしては、個人がマーケティングを使えば更に価値ある存在になります。

ビジネスを運営する、前進させるにはある程度のコストが必要です。

そして個人の自己投資としてもマーケティングは価値があります。

組織・個人として価値あることを見極めるのが大切で、これからの時代を生きる新しいフォワーダーとして、営業力の強化だけでなく、適切なマーケティングを取り入れてみてはいかがでしょうか。

今回のお話は以上になります!ありがとうございました!


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飯野飯野

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