貿易事務の1日の流れ
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「貿易事務の1日の流れ」について!

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どうもこんにちは、飯野です。

今回は、フォワーダーで働く貿易事務の1日の流れについてご紹介していきたいと思います。

会社によって業務プロセスは違うかもしれませんが、あくまで参考の一つとしてご視聴頂ければと思います。

貿易事務とは

「貿易事務」と聞いて、みなさんが思う仕事内容はどのようなものでしょうか?

英語を使って海外とやり取りをしたり、英語で商談や会議を進めたり、海外出張に同行したり、来日したお客様のアテンドを行う、そんな華やかな世界で最前線で働く姿を想像されるかもしれません。

しかし私が知る限りでは、フォワーダーの貿易事務のお仕事では英文メールでやり取りすることはあっても、電話や対面で英語を話す機会はそれ程多くはありません。

貿易事務は業種や業界によって仕事内容が全く異なります。

必要なスキル

商社やメーカー勤務だと、英語の使用頻度は多く高度な英会話スキルが求められることもあるでしょう。

しかしフォワーダーで働く場合は、海外とのやり取りは9割がメールのため中学生レベルの英文法スキルさえ持っていれば海外の人たちとコミュニケーションを取ることができます。

フォワーダーで貿易事務として働くために必要なスキルは、「英語」よりも「正確かつスピーディーに業務を遂行する能力」だと実感しています。

貿易事務の業務内容

さて前置きが長くなりましたが、ここからは日本のフォワーダーの会社で貿易事務として活動されていた、弊社の協力者のリアルな1日の流れを紹介します。

輸出の場合

主に輸出業務では
・コレポン
・船積書類の作成、確認
・貨物搬入までのスケジューリング
・輸出通関業務
・L/Cチェック

などを行います。

輸入の場合

そして輸入業務では
・コレポン
・国内配送指示、納期調整
・輸入通関業務
・関税・消費税の納付

などを毎日ルーティンで処理するイメージです。

コレポンとは

ちなみにコレポンとは、Correspondence(コレスポンデンス)の略で英語を用いて海外とメールのやり取りを行うことを指します。

フォワーダーでの貿易事務が英語力必要とされる理由は、扱う書類が全て英語表記であるためです。

それでは順を追って紹介していきますね。

AM9:00~:メールの仕分け

まずはパソコンを開いてメールのチェックから1日が始まります。

貿易事務は海外とのやり取りが多いため、時差の影響で夜中にメールが届いていることが多いです。

そのため、朝一は海外から届く大量のメールを仕分けしていく作業で時間を取られます。

輸出の場合は、輸出先の船会社へ商品情報を伝えたり、事前に書類を送付したりします。

一方輸入の際は、輸出者へ書類や商品情報を取り寄せるために催促のメールを送ったりします。

一般的に、輸出業務の方が高度な英語スキルを求められることが多いです。

海外とのメール

このときにメールの返信があれば良いのですが、海外は連絡にルーズなところがあるので何日かほったらかしにされてしまうこともあります。

1日に3〜5回催促メールをして、やっと返信してくれるということも少なくはありません。

最近では、業務の効率を高めるためにSkypeやTeamsなどのチャット機能を取り入れている企業が多いです。

AM10:00~:スケジューリング

輸出者から船積み依頼があれば、船会社へBOOKING手配をします。最近はコンテナ不足が多発しているため、出航までに余裕があっても希望のスケジュールでスペースが取れないことが多いです。

そうした場合は、輸出者へ積載可能な本船候補を伝えてスケジュールを調整してもらいます。

AM10:30~:支払処理

船会社からFAXまたはメールでアライバルノーティスが届いていれば、輸入者に代わって海上運賃やCYでの諸費用の支払処理を行います。

当日ピックを要する際は、支払い処理を当日の午前中に済ませる必要があるため社内の経理部と連携を取りながら早急に進めます。

入金確認

処理を終えたら、船会社へ入金が無事にされたか電話で確認をします。

過去に船会社側で決済が混み合い支払い確認がされない、というアクシデントが起こったことがあります。

そのときは、コンテナヤードでコンテナの引き取りが行えず、船会社へ確認して事なきを得たのですが、当日引き取りの場合は支払処理後、船会社へ入金確認が取れたかの電話をした方がよいでしょう。

AM11:00~:国内配送手配

国内納品を急ぐ輸入貨物があれば配送会社へ依頼します。

昨今のドライバー不足が原因で、「当日ピック翌日納品」の手配が難しい状況が続いています。

即納を要する場合は、高速代や手数料としての追加料金が発生することがあるので、輸入者・配送会社・フォワーダー間で迅速にコミュニケーションを図りながら手配を進めなければなりません。

PM13:00~:船積書類作成

お昼休憩が明けると、午後の仕事を始めます。

急ぎの仕事が無ければ、船積書類の作成・確認を行います。

作成する書類は、Wordソフトを使ってインボイスやパッキングリストなど。金額や数量など間違いのないように注意して入力します。

またD/R(ドックレシート)の作成も併せて行います。

D/RはB/Lの情報元になるので1字のミスも無いように入念にダブルチェックをします。

L/C確認作業

そして、L/Cの確認作業も行います。

品名や買取・発行銀行のスペルミスがないかどうか、何度も確認をします。

書類の確認作業

貿易事務は書類に誤りがないか、不備がないかを確認する作業が業務の5割を占めていると言っても過言ではありません。

正直なところ、書類の作成や内容確認は集中力を要する業務のため午前中に済ませたいところです。

ただ、午前はメールチェックや支払処理、急ぎの配送手配など緊急性の高い仕事を優先するので、どうしても後回しになってしまいます。

PM14:00~:通関の書類作成

輸出・輸入通関の書類作成を仕上げていきます。

商品説明書(MSDS)を取引先から取り寄せたり、他法令に該当する場合は他法令の許可書が準備されているかを確認します。

初めて輸出入する製品は、税関から用途などの質問が入ることが多いので、あらかじめ取引先へ確認しておくことも時間の効率化につながります。

PM15:00~:B/L差し入れ

B/Lを船会社へ差し入れに行きます。

また、D/O(デリバリーオーダー)レスでない場合は、原本が必要なので引き取りに行きます。

PM16:00~:スケジューリング

納期調整・配送指示を行います。

本船が予定通りに入港することはめったにありません。入港日が近づいたらスケジュールをなるべくこまめに輸入者へ伝えるようにします。

輸入者が納品を急ぐ場合は、納品場所が変更されることもあるので本船の動静は注意深く確認する必要があります。

PM17:00~:コレポン

ヨーロッパ圏の人たちが出社をする時間帯なので、メールのやり取りを行います。

この時間帯に返信が来なければ、明日の朝の確認となってしまうので、緊急を要する際は何度もメールで催促をしたり、電話で確認をすることもあります。

PM17:30~:翌日の準備

翌日朝一に処理したい書類を整理していきます。

メモまたは手帳に明日すべき業務を優先順に羅列して、効率的に業務が行えるように事前準備をしておきます。

PM18:00:終業

業務が終われば、退勤です。

ただし海外からの連絡待ちなどで残業になることが多いです。

まとめ

以上、いかがでしたでしょうか。

貿易事務の仕事は、ほかの事務職と同じく基本的にデスクワークです。

しかし輸出入に関する高度な知識やメールでコミュニケーションが取れるレベルの語学力を要する、とても専門性の高い仕事だと思います。

トラブルやイレギュラー対応はほぼ毎日のように発生します。抱える責任も重く残業は多い職場もありますが、やりがいを強く感じられる職種だと思います。

この動画を見て、少しでも貿易事務の仕事に興味を持っていただければ嬉しいです。

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飯野飯野

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