船会社のトータルロジスティクス戦略に対しての大手外資フォワーダーの見解。これからのフォワーダー

どうもこんにちは、飯野です。

本日は、Job.comの記事から、「船会社のトータルロジスティクス戦略に対しての大手外資フォワーダーの見解」についてお話していきたいと思います。

2022年10月31日イーノさんの物流ラジオ

イーノさんイーノさん

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コンテナ船市場の悪化

コンテナ船市場の急速な悪化によって、荷主がスペースを確保するための船会社からのプレッシャーから解放されました。

荷主はより安いスポット運賃市場に多くの貨物量をシフトできるようになりました。

キューネアンドナーゲルの戦略

Kuehne + NagelのCFOは、「パンデミックの時にスペースが不足していたため、船会社はキャパシティと価格水準に関して一定の優位性を持っていた」と述べています。

「今、私たちが見ているのは、その正反対であり、3PLの時代が来た。顧客は過去2年間の高い価格水準で苦悩し、今、荷主たちはフェアな取引を取り戻すために私たちのところに来ている」と続けています。

コンテナ船社との競争はない

Kuehne + NagelのCEOはマースクやCMA-CGMなどのコンテナ船社が提供する統合サービス(通関・倉庫など)との競争はないと考えており、むしろフォワーダーが市場シェアを獲得するのに有利な立場にあると考えていると述べました。

「3PL業界は衰退する環境の中で、今こそ市場シェアを獲得することができる。我々にとって、これは良いことであり、現時点では、コンテナ船の競合他社の一部の垂直統合から生じる影響はないと考えている」としています。

船社のエンド・ツー・エンド戦略

マースクやCMA CGMのような輸送会社は、積極的にエンド・ツー・エンド戦略を追求し、フォワーダーを取っ払って主要荷主との直接関係を拡大しています。

この戦略は一部のフォワーダーとの間に緊張関係を生み出し、マースクとDBシェンカーは2020年に公然と対立しています。

荷主のフォワーダー回帰

DSVのCOOは、一部の荷主が輸送会社に直接依頼したことを認めたものの、荷主がフォワーダーに回帰していることを明らかにしました。

DSVは、「我々は、現在の競争環境について懸念していない」と述べています。

「私たちは、私たちの資産の少ないビジネスモデルを信頼しており、今後、市場を凌駕することができるという自信もある」としています。

3PLによる市場拡大

大手外資フォワーダーとしては、現時点では船会社が陸に上がってきていることはあまり競争になってないとのことです。

キューネは、3PLが市場を拡大出来る時だと述べています。

マースクとCMA-CGMはトータルロジスティクスの戦略をとり、MSCとONEは船会社としての姿勢を貫く戦略です。

ノンアセットフォワーダーの強み

DSVのアセットの少ないビジネスモデルを信頼しているということは、自社のアセットがないからこそ、他の船会社も使用できる強みがあります。

定期的に流れているものなどは一つの選択肢で効率が良い方が費用も安くなり、良いと思います。

しかし、マーケットが混乱している時などは、変化に強いノンアセットのフォワーダーが確かに強いと思います。

フォワーダーとしての生き残り

フォワーダーの仕事がなくなることはないでしょう。

しかしフレートしかやってないところは何かに特化して(強みがあって)提案営業ができないと、厳しいと思います。

荷主の代わりにBookingしますよ、というのは、今はシステムでBookingができる時代であり、複数の船会社のスケジュールを比較するサービスはSaaSで可能です。

改めてフォワーダーの戦い方について考える記事でした。