コンテナ不足によって起こる物流業界のニューノーマルについて!
コンテナ不足によって起こる物流業界のニューノーマルとは?を動画で解説
6分14秒の動画解説やで!
どうもこんにちは。飯野です。
今回はこのコンテナ不足によってこれから物流業界がどのように変わっていくのか私の個人的な考えをお話ししていきたいと思います。
昨年末にコンテナ不足の原因や影響を解説する動画を作成していまして、まだ見ていないという人の為に概要欄にリンクを貼っておきますので是非 一度ご覧になって下さい。
海上運賃の高騰
ここ最近の海上運賃の高騰はもの凄く大きくてルートよっては20倍にまで値上がりしたという航路もあります。20倍は極端な例ですが、ここ数年の海上運賃が低水準過ぎたという見方もできます。
実は過去数年で統合合併する船会社や倒産した船会社もあります。ここ数年では船会社はずっと赤字で運営しているところが多かったんです。
そこで今回のコンテナ不足が発生し、この高騰しまくった海上運賃でも貨物を輸送する荷主さんは実際には沢山います。
このような状態を経験すると、船会社としても赤字運営をしていた以前のように海上運賃を低水準まで落とす必要はありません。
コンテナ不足が解消されたら?
なのでコロナが落ち着き、コンテナが市場に余ってきたとしてもコンテナの量は調整されると思います。
そうなると海上運賃は以前のように安くならないので
・利益が少ないビジネスは続けるのが難しい
・価値が高い商品でないと採算が合わない
・製品によっては近場や国内調達の方がメリットが出てくる
・薄利でもボリュームで利益を確保できる資本のある会社が結局強い
これらのような事が起こってくると思います。
海上輸送は世界のインフラです。
現在のように運賃が高すぎるのもどうかと思いますが安すぎて船会社が倒産してインフラ自体が使えなくなる、または競争が減って各国への船の便数も減ってしまうと逆に納期通りに送れなくなったり、船会社のサービスが悪くなってしまうのも問題かと思います。
何事もバランスが大切なのかなと思います。
コンテナ確保の重要性
またコンテナの量が限られているので、コンテナを確保できないフォワーダーも生き残りが難しくなるでしょう。
私の周りでも現在 コンテナが確保できないフォワーダーは仕事がなくて暇でコンテナが確保できるフォワーダーは仕事が集まって忙しいという状況になっています。
荷主は貨物を送らなければいけません。この時に取引のあるフォワーダーがコンテナを確保出来なければ確保できる別のフォワーダーが選ばれることになります。
そしてコンテナが取れない、また海上運賃が高騰しているので、海上輸送以外の手法で輸送を希望される荷主さんも増えています。なので現在 海上の混載便や航空輸送に影響が出ています。
クロスボーダートラック案件の増加
タイにある弊社ではクロスボーダートラックの案件が増えています。
特にシンガポールとマレーシアはトランシップ港として港の混雑が大きな問題になっており、タイからだとトラックの方がスケジュールが見えるので、そちらが選ばれるようになってきました。
これまで海上輸送しかやってこなかったというフォワーダーが急にクロスボーダートラックの手配を依頼されても迅速な対応は難しいです。
また輸入者も在庫を準備するようになり、倉庫を求められることもあります。その時に素早く適切な倉庫を提案が出来るかどうか。フォワーダーの営業マンは総合的な物流提案の実力が必要になってくるでしょう。
フォワーダーが多すぎる
私の個人的な感覚でもありますがタイに関して言えばフォワーダーは非常に多い印象です。日系の運輸業者はバンコク日本人商工会議所に登録されているだけで約100社あります。
その中でフォワーディングの業務対応をしている会社も多いです。そして日系の製造業・商社業は登録されているもので約1,150社あります。
私がバリバリに営業をしていた時で、1人で抱えていた顧客数は30社以上あったのでこの数字を見る限りではタイでは日系のフォワーダーは供給過多だと思えてしまいます。
フォワーダーの仕事は日系やタイローカルも含めて少人数で始める事が出来ます。
これまでは物量が少なくてもコンテナを船会社から確保出来ていたので問題なく物流手配が出来ていましたが、現在では取り扱いボリュームが少ないフォワーダーはコンテナが取れないと聞きます。
船会社の営業のマンパワーにも限りがあるのでボリュームの多いフォワーダーの対応を優先しがちになるからです。
タイの物流はイーノさん
ここで少し宣伝をさせて下さい。
弊社のグループでは通常時で月間5,000TEUの物量を扱っており複数の船会社と良い関係があります。
その為、弊社ではタイ発のコンテナは取れている方だと思います。
他の同業者さんがコンテナを取れなく、荷主さんから弊社にBooking依頼が来ることも最近は少なくありません。
また得意なのは海上輸送ですが、総合的なタイの物流手配を私自身 7年やってきましたので様々な案件にお答えできるかと思います。
タイに支店がない日本のフォワーダーさんで、タイからの輸送案件がありましたら是非お問い合わせ下さい。
まとめ
では今回の話をまとめますと昨年下旬から発生したコンテナ不足から、物流業界にもニューノーマルが訪れ、以前と全く同じようなコンテナ供給や海上運賃には戻らないと思います。
これはニューノーマルというか、ずっと以前に戻ったという感じでしょうか。
なので荷主さんにとっては物流を意識したビジネスモデルが重要になり またフォワーダーの実力や営業マンの提案力が重要になって来ると思います。
現時点ではまだコロナは治まるどころか逆に広がっていますし、その中でも自分が出来ることを考えて行動するのが大切なのかなと思います。
今回のお話は以上になります。また次の動画でお会いしましょう。ありがとうございました。
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