物流企業で進む雇用の多様化。賃金、差別、セキュリティ面など課題も残る。

どうもこんにちは、飯野です。

本日はウォールストリートジャーナルの記事から、「物流企業で進む雇用の多様化。課題も残る」についてお話していきたいと思います。

2022年12月5日イーノさんの物流ラジオ

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物流業界の雇用の変化

サプライチェーン業界が変わりつつあります。

より多くの女性や有色人種がロジスティクスを職業として選んでいることが調査で明らかになりました。

しかし、業界が平等となるにはまだ長い道のりが必要との声もあります。

女性、有色人種の従業員

調査会社ガートナー社によると、今年5月時点で、配送センター作業員からC-suiteまで、サプライチェーンの従業員における女性の割合は約39%でした。

昨年の41%からわずかに減少したものの、2018年の37%から上昇しており、そのシェアは企業の上層部ほど低下し、トップエグゼクティブの女性の割合は19%です。

また、5月時点のサプライチェーン部門の全ポジションに占める有色人種の割合は32%で、前年の30%から増加しています。

地位が上がるにつれ、その割合は減少し、副社長職の有色人種が占める割合は10%に至っています。

女性の割合低下の要因

ガートナー社の副社長兼アナリスト、ダナ・スティフラー氏は、サプライチェーンの仕事に就く女性の割合が最近低下しているのは、コロナ渦に労働力に大きな圧力がかかった結果であろうと述べています。

米国国勢調査局のデータによると、約350万人の母親である女性が、コロナ渦において、育児のための選択肢がなく、仕事を失うか、休暇を取ることにより米国の雇用市場を去っています。

また、他の女性従業員も、より高収入の仕事を求めて、配送センターや物流の仕事を辞めたとのことです。

採用活動に多様性を優先

2020年5月に起きた警察官によるジョージ・フロイド殺害事件をきっかけに、人種的公正を求める抗議運動が広がりました。

更にマイノリティや重要な労働者に大きな打撃を与えたコロナもあり、採用活動において多様性を優先する企業が増えていると、スティフラー氏は述べています。

人手不足の中で、企業はより多様な人材で役割を果たそうと考えているようです。

スティフラ―氏は、「人材確保に必死であれば、人口の半分を占める女性をもっとうまく取り込むことができれば、競争上有利になるはずだ」とし、「もっと多くの民族から人材を集めることができれば、それも素晴らしいこと」であると続けています。

物流業界では、女性や有色人種が重要な役割を担うようになってきています。

仕事環境への課題

しかし、日々の業務に近いところでは、状況はより複雑で、女性やマイノリティは依然として大きな課題に直面していると言う人もいます。

全米荷主戦略輸送協議会の前事務局長、ゲイル・ラトコウスキー氏は、50年にわたりサプライチェーン業界で勤務。

物流業界の男性社会

同氏は大企業の自家用トラックの運行からキャリアをスタートし、トラック運転手と配車係の男性ばかりのクルーを監督していました。

自分の権威を主張し、同僚から尊敬されるために、ぶっきらぼうな管理スタイルを身につけたといいます。

ラトコウスキー氏は、キャリアを重ねるごとに進歩してきたものの、「今日でも、ここまでやって天井を打つような問題にぶつかることがある」と語っています。

海運業という伝統的に男性が多い環境で働く女性にとって、身の安全は依然として重要な問題です。

賃金の格差

また、調査によると、物流業界全体で賃金に大きな格差があることが判明しています。

Institute for Supply Management社の調査によると、男性のサプライチェーン関係の昨年の平均収入は約12万5300ドル(約1,700万円)で、女性より23%多くなっています。

調査で人種を明かした人のうち、白人の回答者の平均収入は約12万5000ドル(約1,700万円)だったのに対し、アジア人と答えた人の平均収入は約9万3500ドル(約1,250万円)、黒人と答えた回答者は9万2500ドル(約1,240万円)だったとのことです。

雇用の多様性がサプライチェーンの効率と回復力を高めるという研究結果が出ているにもかかわらず、こうした課題が残っています。

現場での環境変化

アーカンソー大学とアクロン大学が最近行った、小売業者とサプライヤーのコラボレーションを評価する研究では、女性の方が男性よりも効率的に業務を遂行できることがわかりました。

これは調査をしなくとも、現場で働いていても肌で感じるところです。女性の方が丁寧できっちりしてくれる印象があります。

オハイオ州立大学フィッシャービジネスカレッジのテリー・エスパー准教授は、20年前にサプライチェーンの会議に参加し始めた頃は、アフリカ系アメリカ人男性の参加者は数人しかいないことが多かったと話します。

それ以来、状況は大きく変わっています。

倉庫における環境

しかし、倉庫やドライブインは、ホテルのカンファレンスセンターで開催されるプロフェッショナルなネットワーキングイベントとは多くの点で異なる世界である、とエスパー氏は発言しています。

物流センターでは、人種差別的なジョークや下品な雑談、その他の不適切な行動が、物流業界でのキャリアを目指す有色人種や女性にとって障壁になると、エスパー博士は述べています。

「そのような職場では、正直なところ、人々はプロフェッショナルになりきれていない」と語ります。

セキュリティ問題

また、セキュリティ上の懸念もあります。

女性トラック運転手は、企業がより多くの女性トラック運転手を採用しようとしているにもかかわらず、夜間駐車するための安全で明るい場所を見つけるのに苦労しています。

倉庫労働者たちは近年、妊娠差別や職場の危険な状況などの問題を提起しています。

周りの反応

航空宇宙企業ボーイング社の調達担当者であるアレクシス・キルーディス氏は、「なぜ、性別に関係なくサプライチェーンマネジメントの道を選んだのか」と質問されることがあるそうです。

29歳のキルーディス氏は、学部では小売業と消費者科学を専攻し、小売業経営に携わることを目標としていましたが、自分は販売よりも店舗運営に興味があることに気づき、進路を変更。

そして今年、アリゾナ州立大学でグローバル・ロジスティクスの修士号を取得しました。

小売業で一緒に働いていた人たちは、彼女の転身に驚いたといいます。

「女性なのに、どうしてそんなところで働いているのか?あそこは女性の場所じゃないのに」と言いたいかのようでした。

キルーディス氏は、「私はいつもそのために少し戦っていました。私はそこにいるべきなのに」と語っています。

人材不足への対応

日本でもロジスティクスに関連するお仕事では圧倒的に男性の方が多いです。それは展示会に行くと一目瞭然で、大体が男性です。

人材不足というのも基本的にはアメリカも日本も同じであり、現場系ではロボットの導入は今後、確実に増えていくでしょう。

日本の場合は、さらにオフィス系ではもっとリモートワークが浸透しないといけないとも考えています。

地方在住の育児中のママさんなど優秀な人がいても、働ける環境がないことがとてももったいないことです。

また、人材紹介業をしていて感じるのは、求職者で登録している人で結構、外国籍の方が多いです。

中国の方はN1などもしっかり取っていて、すごいと思います。中にはもちろん優秀な人もいますし、日本の若者大丈夫ですか?と思う時も実際あります。

課題の多い物流業界

僕もこの業界で働いて11年くらいです。

DX化や人材不足など、とにかく課題が多いです。

課題を認識して早く対応していけばある意味でチャンスだと考えています。

僕なりにできることをやっていきたいと思います。