国際物流における最適な梱包とは?強化段ボールやスキッド・クレート・パレット梱包など様々な梱包について解説をしました。

通販で何かを買った時に、商品が何も梱包されずにそのまま届く場合はほとんどないと思います。一般的にはどんな物を運ぶ時でも梱包されています。

そして貿易の仕事では梱包はなべくお金をかけずに最低限でいいと思われがちです。せっかく貨物を送ったり受け取ったりしたのに、壊れて使えなかったら送った意味がありません。

普段、日本で活動されている人は貨物は安全に運ばれて当たり前かと思われているかもしれませんが、国内貨物と国際貨物では全く輸送事情が違います

これから海外へ輸出貨物を出そうとしている方に、梱包において気をつけなければならないことをお伝えします。

海外の荷扱いの現状

国際輸送では日本国内の輸送では考えられないくらい荷物の扱いが雑な場合があります。

例えば、海外旅行に行って飛行機にスーツケースを預けると壊れてしまう時があると聞いたことはありませんか?実際にスーツケースのキャスターがとれて無くなったという話を私の周りでも聞いたことがあります。

海外では商品であれ、お客様のものであれ荷物が投げられていると日本ではあまり考えられない事が起きているからです。

ネコ先輩ネコ先輩

海外あるある。。

航空貨物と海上貨物

航空貨物は軽く、海上貨物は丈夫にするのが基本です。また木材を使う場合は必ず輸出国の木材規制を確認しましょう。

国際貿易における木材こん包材の規則にのっとり、木材を熱処理またはメチルブロマイド燻蒸などをした承認マークがついた木材を使わないと輸入ができない国が増えています。

カモメ先輩カモメ先輩

ちゃんと燻蒸されてないと害虫も一緒に運ばれてまうからな。

航空貨物の梱包

航空貨物は航空運賃を重量(または容積重量)にかけて計算します。とにかく梱包材の重さを軽くすることが運賃を下げることにつながるため、軽い梱包材を選ぶことが多いです

容積重量に関してはこちらの記事に詳しく書いています。

航空輸送では梱包は段ボールのカートン、木箱であればすかし梱包が主流です。

貨物の大きさにもよりますが50キロまでであればカートンがいいでしょう。カートンにカートンのスキッドやパレットをつければ100キロぐらいまで大丈夫です。

輸送用の特殊な段ボール

カートンは国内輸送で使うような普通のカートンでは危険です。フォワーダーではダブルカートンと呼ばれるものを使う事が多いです。

ダブルカートンは厚紙の間にある波なみの緩衝材になる部分が二層になったものです。普通のカートンの2倍の厚みがあるものを使っています。

普通の国内輸送のカートンを使う場合には普通に梱包した後に、もう一つ大きいカートンに入れ直しカートンを2重にしたりもします。

海外では残念ながら投げられて仕分されてしまう時がありますので、投げられても壊れないように梱包する必要があります。

航空貨物の場合、通常はダブルカートン、大型貨物でもトライウォール(3層カートン)が多いです。木材梱包は壊れやすい物、精密機械、重量貨物などに使用されます。

海上貨物の梱包

海上貨物は梱包材が海上運賃に与える影響は少ないため、海上輸送中に起こりやすい水濡れ対策を施した梱包、大型貨物を安全に運ぶための梱包などが求められます。

LCLの水濡れ事情について

海上混載貨物(LCL)ではいろいろな貨物が一緒のコンテナに積まれるため、個々の貨物を保護するために梱包した状態で渡し、段積みできるように対策していないとCFSで受けてもらえない時があります。

またタイのCFSは倉庫でなく屋外で作業される事があります。乾季は問題ありませんが雨季だと急なスコールで貨物が濡れてしまう時があります。

ネコ先輩ネコ先輩

タイ名物の青空CFS。。

FCLの水濡れ事情について

またコンテナ輸送でよくあるのが結露です。冬場は特に多く届け先に着いたらコンテナの壁に近くに置いてあるカートンがビショビショだったというのはよくあります。

ネコ先輩ネコ先輩

コンテナ側面にビニールシートを使うとかしないとダメなんだよね。。

また稀にですが船に積み込む時のガントリークレーンの操作ミスでコンテナ上部に穴を開けられ、そこから雨水が入る時もあります。

コンテナを納品した時には天井に穴がないのを確認しているのですが、貨物が着いたら天井に穴が開いて貨物もビショビショになっている時がたまにあります。

カモメ先輩カモメ先輩

マジで何やっとんねん!と思うやつ。。

海上輸送の機械の梱包

機械を輸送する時はバリア梱包を使う時が多いです。バリア梱包とは真空梱包の事でバリアメタルという湿気を通しにくい素材でくるみ、掃除機のようなもので空気を吸い出し乾燥剤を入れて品物を包む梱包方法です。

その上から、木箱やトライウオールなどで梱包をします。

東南アジアを渡る船の場合は特に温度や湿度の変化が大きく、錆やカビが発生する場合があるからです

バリア梱包に加えて、気化性防錆フィルムといわれるポリエチレンシートなどに気化性防錆材料を塗布したフィルムで製品を包んだりすることもあります。

ネコ先輩ネコ先輩

繊細な貨物でも梱包で大丈夫!

木製の梱包資材と梱包方法について

木製でも木は生木、合板、ISPM NO.15の処理をされた木材と種類があります。

合板(ベニヤ)は輸出梱包材としては木材としては扱われず、接着剤で貼り合わせた木製の加工品という扱いになり燻蒸等の処理が必要ありません

合板は安いですし木材として扱われないために梱包材としてはとても優秀なのですが、耐荷重がありません。1トン以上の貨物には使えません。

ネコ先輩ネコ先輩

木材梱包には密閉箱、すかし箱、パレット、スキッドなどがあるよ!

密閉箱

密閉箱は一般的によく使われます。立方体のすべての面を木材で覆い、中身がみえません。税関検査の際に梱包を開けるのが大変というデメリットがあります。

高価な品物には盗難対策として密閉箱を選ぶこともあります。

すかし箱 – クレート梱包

すかし箱はクレートと呼ばれていますが木材の木の間が開いており、中身が少し見える梱包のことです。メリットは重量が軽くなることとです。

壊れにくい貨物には適しています。

パレット梱包

パレットは木やプラスチックのパレットの上に貨物を載せる形状です。カートンに入れてパレットに乗せ、シュリンクで巻いたり、バンドルで巻いたりします。

パレットからはみ出るように貨物を乗せると貨物同士がぶつかって壊れやすいので、荷物よりも大きいパレットサイズを選びましょう。

スキッド梱包

スキッドは貨物にあわせて架台をつけるような形です。それぞれの貨物専用に大きさに合わせて梱包容器を作ることは運賃を下げるためには重要ですが、梱包日数がかかったり梱包料金が上がってしまいがちです

小さいパーツをおくるのには事前に用意しておいた箱にいれ、大きい物はパレットやスキッドにするといいかもしれません。

またプラント設備の梱包の場合、貨物が大きすぎるのでスキッドだけを貨物に履かせてフラットラックコンテナに積んで輸送する場合があります。スキッドにベルトをつけて吊り上げたりもしますので強度が必要です。

梱包を最小限にする

または梱包は最小にとどめ、貨物をFCLで送る方がかえって安上がりのこともあります。貨物の安全性、輸送費用をトータル的に考えて最適な梱包を提案してくれるフォワーダーさんは頼りになります。

カモメ先輩カモメ先輩

イケてるフォワーダーやね。

「イケてるフォワーダーの仕事」についてはこちらに記載しております。

まとめ

国際物流の中で梱包というと簡単に考えられますが奥が深いです。梱包には荷物を安全に運ぶという重要な役目があります。

最近ではエコの観点からリターナブル容器を使うという選択肢もあります。今までの梱包を見直してみるいい機会にしてみましょう。