船会社の紹介について
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船会社の紹介について!

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どうもこんにちは、飯野です。

今回は私たちフォワーダーにとって、とても身近な存在である「船会社」について説明していきたいと思います。

「船会社」と聞いても、仕事で海上輸送に関わりがない限り、あまり馴染みがないかもしれません。しかし、輸出入で経済成長を遂げてきた日本において船会社の存在はとても大きなものです。

船会社ランキング

輸出者に代わって毎日スペースブッキングを行う私たちフォワーダーは、さまざまな船会社を利用します。

2022年現在のTEUに基づいた海運業界の世界ランキングは次のとおりです。

ちなみにTEUとは「Twenty-foot Equivalent Unit」の略で、20FTコンテナ1本を表す単位です。

1位:MSC Group
2位:A.P Moller – Maersk
3位:CMA CGM
4位:Cosco Shipping Line
5位:EverGreen Marine
6位:Hapag Lloyd
7位:Ocean Network Express

今回は、このランキングから3社をピックアップしてご紹介したいと思います。

MSCについて

最初に紹介するのは、2022年1月時点で世界ランキング一位となったMSC (Mediterranean Shipping Company) グループ。

イタリアから本拠地を移し、現在はスイスに本社があります。

1970年に創始者であるジャンルイージ・アポンテ会長は貨物船1隻から事業を始めました。

2022年現在では、世界155カ国以上に営業拠点がある世界最大規模の船会社へと成長しており、1月にMearskを抜いて29年ぶりの首位交代となりました。

MSCは同族経営としても有名な会社です。グループ会社には、世界第3位を誇るクルージング会社「MSCクルーズ」があります。

インター・モーダルサービス提供

また、MSCはインター・モーダルサービスを提供しています。

インターモーダルサービスとは、船舶のみならず鉄道、トレーラートラック、航空機などの異なる輸送サービスを組み合わせて最終納品先へ貨物を運ぶ複合輸送サービスです。

MSCは世界最大級の人員と設備、そして50年もの長きにわたる実績を誇っているので、全世界のあらゆる場所へ安全かつ効率的に貨物を配達することが出来るのです。

ドアツードアでの配送の場合、輸送時間が長くなることで、さまざまなトラブルが懸念されます。

そうしたケースでもMSCは全世界にネットワークが構築された信頼ある船会社として、フォワーダーから選ばれやすいように思います。

CMA CGMについて

次に紹介する船会社は、世界ランキング第3位の「CMA CGM」。

本社はフランスにあり、1996年に大手海運会社のCMAとCGMが経営統合したことで設立されました。

大手海運会社「バルマス」や「APL」を次々と買収し、その規模はどんどん大きく成長しています。

MaerskやMSCと共に「海運ビッグ3」と呼ばれています。

港湾混雑緩和の対策プロジェクト

CMA CGMは2021年11月に、コロナ禍による港湾混雑緩和の対策としてサプライチェーンの流れを改善するプロジェクトを立ち上げたことが大きなニュースとなりました。

プロジェクトの内容は、ロサンゼルスとロングビーチの港でコンテナの早期ピックアップに協力すると最大200ドルのインセンティブを支援するというもの。

米国への物流を途絶えさせないようにしたこの施策は、米国民の消費活動を守り抜いただけでなく、物流業界全体を支えた大きな取り組みだと高く評価されています。

ONEについて

最後に紹介するのは、シンガポールに本社のあるOcean Network Expressです。通称「ONE(オー・エヌ・イーやワン)」と呼ばれています。

2017年7月に日本の大手3社の日本郵船、商船三井、川崎汽船がコンテナ船事業を統合し「ONE」を設立したことは記憶に新しいですね。

その翌年の4月よりサービスが開始され、世界120ヵ国以上を超える広範囲な海上ネットワークを構築しています。

当時は、日本の海運業界を代表する3大船社が統括されると聞いてとても驚いたものです。

分かりやすく例えるなら、国内3大ECモールの「Yahoo!」「楽天」「Amazon」が統合するようなもの。普段からネットショッピングで利用している大手サイトが1つに統合されると、消費者にとってはかなりの衝撃です。

ONEの誕生は海運業界で働く私たちにとって、それくらい大きなニュースだったのです。

日本の船社

しかし日本の3大船会社が統合されたONEでさえも世界上位3位にはランクインすることが出来ません。

かつては世界3大海運国のひとつとされていた日本でしたが、今や貨物の取り扱いは年々減って、生き残りに賭けるということでしょうか。

経営統合が進む欧州や、グローバル化の勢いが凄まじいアジア圏の国々との差は今後も広がっていきそうです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、私の独断と偏見で選んだ主要な船会社3社を紹介しました。

コロナ禍で大企業の倒産やコンテナ不足による物流の停滞が続いていますが、貿易業界の要(かなめ)である船会社を身近に感じていただけたでしょうか。

今回の動画が船会社に興味を持つきっかけとなれば嬉しく思います。

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それでは今回は以上になります。また次の動画でお会いしましょう。ありがとうございました!


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飯野飯野

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