中国とオーストラリアが関係悪化!?反ダンピング関税・石炭輸送など、ドライバルク市場に影響も。

今日のテーマは中国とオーストラリアの関係悪化による海上の影響です。

現在 中国とオーストラリアの国際関係は悪化しており、それに伴う貿易の流れ・国際物流の流れが変わってきています。

2021年9月17日 イーノさんの物流ラジオ

 

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中国とオーストラリアの関係悪化

実は2017年ぐらいから両国の関係悪化は少しずつ見られていましたが、2020年にオーストラリアが新型コロナウイルス感染起源を国際調査を公式に求めたことで中国が貿易面で対抗措置を取ったことが決定打となりました。

その中国による貿易の対抗措置はオーストラリアの大麦にアンチダンピング関税をかけたことから始まり、更にワイン、石炭、ロブスター、木材などにも高い関税をかけたのです。

アンチ・ダンピング関税

ダンピングについて少し説明をします。ダンピングとは他国に貿易をするときに、不当に安い 投げ売りのような価格で他国に製品を販売して市場を破壊する行為のことです。

それを抑制する為に輸入国はアンチ・ダンピング関税措置を取ることが出来、製品に高い関税をかけて自国の産業を守ることが出来ます。

中国のアンチ・ダンピング関税措置

今回、中国はオーストラリア産の大麦に80%、ワインに218%の追加関税(アンチ・ダンピング関税と相殺関税)を課して市場からの締め出しを図りました。

それに対してオーストラリアはWTOルール違反の可能性を指摘し、中国に協議を求めましたが 和解には至っていません。

石炭輸送にも大きな影響

更に中国はオーストラリア産の石炭を積んだドライ・バルカー船に入港許可を出しませんでした。その為に一時期では70隻以上のドライ・バルカー船が入港許可待ちとなり、また約1年ほど入港許可が降りなかった船もあります。

昨年までオーストラリアの石炭の最大取引国は中国でしたが、現在に至っては中国はオーストラリアからの石炭の輸入を99%にまで減らしています。

代わりに中国はインドネシアからの石炭を輸入し、オーストラリアはこれまで中国に販売していた石炭をインドと韓国に販売することになりました。

ドライ・バルク船の市況に影響

このトレードパターンの変化はドライ・バルク船の航海距離の増加に影響し、1トンあたりの平均航海距離は前年同月比の6.6%増加しています。

現在 バルチック海運指数は右肩上がりですが、中国・オーストラリアの外交関係が ドライ・バルカー船の需要アップに繋がったものだと考えられます。

まとめ

今回ご説明したように他国の外交状態も海運市場に影響を与える要因になりますので、このような視点で海運を見てみるのも市況の流れを読む良い訓練になると思います。