本日はラジオのリスナーさんからのご質問にお答えしていきたいと思います。
このような質問を頂きました。「荷主とフォワーダーのマッチングサービスがないのはなぜでしょうか?教えてください。」
この質問に対して私なりの見解をお話していきたいと思います。
2021年9月20日イーノさんの物流ラジオ
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荷主とフォワーダーのマッチングの現状
結論から申しますと、需要が大きくないからだと思います。
本当に荷主とフォワーダーのマッチングサービスはないのか?と思い簡単に調べたところ、日本では2社くらいがそのようなサービスを運営しておりました。探せば他にもあるかもしれませんが、私個人的には以下の理由からそのサービスには大きな需要がないと考えています。
フォワーダー自体が船会社・航空会社のマッチング
基本的にフォワーダーの仕事は船会社・航空会社のスペースを借りて荷主に提供するものです。
また海上・航空輸送だけでなく、トレーラーや倉庫も他社の設備を使って輸送手配しているところが多いです。もちろん大手フォワーダーは自社の倉庫やトレーラーを所有しているケースもありますが、基本的にはノンアセットで運営できるのがフォワーダーの特徴です。
その為、フォワーダー自体が国際物流のマッチングサービスと言えるでしょう。
遠隔地の物流を手配出来る
国際輸送を手配するフォワーディングという仕事は、国内であれば遠隔地からでも手配可能です。実際に弊社では九州の鹿児島からバンコクへの輸送を、東京のフォワーダーに依頼をしています。
トレーラーや通関は現地で対応をする必要があります。しかし、海をまたぐ海上・航空輸送手配はその国のどこからでも手配は可能です。
そういう特徴からもフォワーダーをわざわざマッチングサービスで探さなくても、一般検索で見つけることで十分に事足りるからです。
デジタル・フォワーダー
これからはデジタルフォワーダーが独自のプラットフォームを使ったマッチングサービスになるでしょう。
荷主が積み地・揚げ地、貨物情報などを入力し、その条件に沿った船会社と海上運賃が表示される仕組みで、本船予約がもっと手軽になります。
昨今では船会社もBookingシステムを導入していますが、海上輸送のみです。
Port to Portの輸送を手がける船会社とは違い、Door to Door輸送を手がける事が出来るのがフォワーダーと船会社との違いです。フォワーダーのマッチングサービスではトータル物流を提案するサービスとなります。
フォワーダー同士のマッチングサービスは存在する
Door to Doorの輸送を手配するフォワーディングの場合、フォワーダーは輸出側と輸入側で協力して貨物を輸送する必要があります。
大手のグローバルフォワーダーであれば世界各国に支店がある場合もありますが、一般フォワーダーは各国のフォワーダーと代理店契約を結んで協力をしています。
各国との代理店との連携が必要なので、フォワーダーはFreight Forwarder Networkに所属している事が多いです。そのネットワーク内で特定の地域のフォワーダーを見つけて契約をし、荷主の貨物手配をします。
まとめ
まとめますと、荷主とフォワーダーのマッチングサービスが少ないのは、需要が大きくなく、フォワーダー自体が荷主と各物流業者とをマッチングさせるような存在だからです。
その形は今後 デジタル・フォワーダーという形で荷主にとってより国際物流の手配をシンプルなものにするでしょう。
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