【WSJ】北米で遠隔操作式フォークリフトの導入へ!労働力不足解消、進むDX化

どうもこんにちは、飯野です。

今日は、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事から、「北米の大手物流業者が遠隔操作式フォークリフトを数千台導入する計画を発表」についてお話していきたいと思います。

2022年1月25日イーノさんの物流ラジオ

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遠隔操作フォークリフトへ投資

北米の大手の物流企業であるArcBest社とNFI Industries社が、遠隔車両操作ソフトウェアを開発しているファントムオート社に4,200万ドル(約45億円)の投資をしました。

この物流会社2社は、労働力不足が続く流通業界において、作業員がフォークリフトを遠隔操作できる技術に賭けていると報じられています。

この技術では、遠隔地にいるドライバーはビデオやオーディオストリームを使ってフォークリフトを操作が可能です。需要に応じて異なる場所にあるフォークリフトを切り替えることができます。

深刻な作業員不足

倉庫作業員は、パンデミック以前から不足しており、2021年の8月には430万人の労働者が仕事を辞めています。この労働者不足により人件費も上がりまくっています。

NFI社について

今回投資をした大手物流会社のNFIは、6,000万平方フィート以上の倉庫スペースを運営しています。今後3年から5年の間に米国とカナダで約1,500台のリモート対応フォークリフトを配備することを目標としています。

NFI社の最高経営責任者は、「目的は労働者を置き換えることではなく、人々が遠隔で働くことによって能力を高めることであり、ビデオゲームが好きな人を含め、採用にも役立つだろう」と述べています。

また、アジアや南米、ヨーロッパなど、異なるタイムゾーンに人を配置することができれば、第2、第3のシフトを担当する人を確保することができる、と続けています。

ここを読んで、人件費の安い国に倉庫オペレーションが移っていくように思いました。

ArcBest社について

今回投資をした、もう一社の大手物流会社ArcBestは、数年前からPhantomと協力し、自律走行技術を共同開発していました。

今年中に遠隔自律型フォークリフトを顧客に提供する予定です。

DXへの投資

物流における労働力のギャップを埋めることを目的としたソフトウェアや自動化などの技術が、投資家から大きな注目を集めています。

仏社Exotecについて

ウォール・ストリート・ジャーナルには、先日紹介したExotec社も紹介されています。

先日のマテハンのニュースで、フランスの倉庫自動化のスタートアップ企業Exotecが資金調達ラウンドで3億3,500万ドルを調達し、同社の価値を20億ドルと評価したと発表しました。

この投資はモバイルロボットや倉庫ロボット企業にとってこれまでで最大、評価額もこの分野では過去最高を記録している、と報じられています。

ファントムオート社について

今回ご紹介したファントムオートは2017年に設立され、これまでに6,600万ドルを調達しています。

同社はこの資金を、配達ロボットやトラックなど他の物流用途を含め、従業員の増員や追加技術の開発に充てる予定です。

物流のDX化

物流のDXがこういった形で進んでいます。物流の仕事はマンパワーが多いので、ITを使ってマンパワーを減らしていく方向になっています。

日本もいずれ、フォークリフトオペレーターは遠隔操作や自動化されていくはずです。しかし、政府の方針などで、外国人労働者で賄おうとする可能性も懸念されます。

欧米ではDX化が順調に進んでいます。このように、海外の物流の最新情報も引き続きお届けしていきたいと思います。