どうもこんにちは飯野です。
今日は食品の輸入通関についてお話ししていきたいと思います。タイにある弊社でも多くの日系企業様から食品の取り扱いにつてご相談を受けます。
現在 弊社では新規のFDA登録のご依頼はお断りしているのですが、今回の内容では食品の取り扱いのハードルは低くないことをお伝えしたいと思います。
2021年10月11日 イーノさんの物流ラジオ
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なぜ食品の輸入通関は厳しいのか?
人の口に入れるものを許可なしに輸入することは出来ません。万が一 食中毒が発生したり、最悪の場合は人の死に繋がる可能性もあるからです。
その為に各国の税関では水際で危険な可能性のある食品をストップする役割があります。
冷凍マンゴーの輸入の例
例えば、現在 弊社はタイから日本に冷凍マンゴーの輸送を請け負っています。日本での輸入通関では植物検疫証明書だけでなく、毎回 大腸菌の命令検査があります。
この命令検査で基準値以上の大腸菌が検出されてしまうと、日本で全量廃棄。もしくはタイにシップバックしなければいけません。
食肉・ドライカレーの輸入の例
また肉の輸入も簡単ではありません。日本からタイへの問い合わせで多いのはドライカレーの輸入です。
カレーの多くの場合は肉が使われているので、家畜伝染予防法や食品衛生法の為の書類が要求されます。
お皿・コップでも申請が必要
他には、お皿やコップの輸入を簡単に捉えている人もいるようです。お皿やコップは人が食べるものではありませんが、人が口をつけるものです。
その為に成分表、試験表、製造工程表などの提出が求められます。万が一、お皿やコップにヒ素やダイオキシンなどが含まれていたら大問題です。
食品だけでなく、間接的に人の口に入る・着くものにも登録や許可申請が必要になります。
個人事業主はご注意ください
また個人事業主や個人輸入をしている人たちは、食品の輸入に関してのリテラシーをもう少し上げる必要があると思っています。
食品などでの個人輸入は、基本的には自分が使う為のものです。その為に自己責任の上で数量が限られた条件で、成分表・試験表などの書類を提出する必要はありません。
それを転売目的で輸入することは認められていません。
小規模事業者の商取引の場合、輸出側も必要書類の提出を拒むケースもあります。その為に大量に注文している商社などがスケールメリットを活かし、合法的に輸入をするスキームが成り立っているのです。
食品の販売には本気度が必要です
これはタイへ日本の食品を輸入したいというお問い合わせからなのですが、販売者の本気度が重要になります。実際にタイでは日本の食品は需要があるのですがライバルも非常に多い状態です。
そんな中でとりあえず販売してみようと思っている日系企業様もいるのですが、本気度がないとかなりの確率で売れないでしょう。
テスト販売であってもFDA登録は必要です。初回に在庫をもって販売しようとしてもFDAの本登録は必要ですが、その後の継続販売に繋がるかどうか。ここが通関業者からしたら大切な要因になります。
FDAの登録に手間と時間と費用が発生しますし、継続販売に繋がらないビジネスの場合 どうしても手数料が高くなりがちです。
その為、食品の販売者の本気度がないとビジネス自体にならないというのが私の考えです。
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