味の素の物流改革!嫌われる物流から脱却し、持続可能な物流へ。ホワイト物流を目指す

どうもこんにちは、飯野です。

本日は、10月25日付の海事新聞の記事から、「味の素、「嫌われる物流」から「持続可能な物流」へ。商習慣から改革」についてお話していきたいと思います。

2022年10月25日イーノさんの物流ラジオ

イーノさんイーノさん

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味の素、サプライチェーン全体で物流改革

味の素は加工食品のメーカー、卸、小売り、あと行政、業界団体に連携を広げ、サプライチェーン全体で物流改革に取り組んでいます。

4月に発足した「フードサプライチェーン・サステナビリティ・プロジェクト(FSP)」の下、納品リードタイムの延長などに取り組み、物流の効率化と負荷軽減を図っています。

商習慣から抜本的に見直し、「嫌われる加工食品物流」から持続可能な物流の構築を目指しています。

主な取り組み

10月20日、国土交通省が開いた「『ホワイト物流』推進運動セミナー」で取り組みが説明されました。

加工食品業界全体で連携するため、フードサステナビリティプロジェクト(FSP)には、大手メーカーで構成する食品物流未来推進会議、日本加工食品卸協会、日本スーパーマーケット協会、全国スーパーマーケット協会、オール日本スーパーマーケット協会が参画しています。

メーカーの取り組み

メーカーではリードタイムの延長を前提に、受注締め時間を「後ろ倒し」にする取り組みを推進しています。

現状は午前中に受注を締め切り、翌日に卸へ納品することが一般的です。

第1ステップとして、午後1時に受注締め・翌々日納品への変更に取り組んでいます。

ただ、卸からは午後3時に後ろ倒しする要望が強くあります。

そのために、小売りでは卸への定番品の発注締め時間の前倒しを検討し、特売品や新商品の適正リードタイム確保と計画数量化・追加の抑制も進めています。

卸の取り組み

一方、卸はメーカーへの発注の原則EDI(電子データ交換)化、緊急対応など負荷のかかる業務の抑制、リードタイム延長に伴う需要予測の精度向上、一定の在庫増加リスクに柔軟に対応することなどに努めています。

決まったシステムで対応していかなければ、受発注業務が改善できず、電子化が進まないとAIなどで需要予測ができなくなり、在庫管理が難しくなって在庫リスクがあがっていきます。

加工食品物流の現状

味の素は2019年、「ホワイト物流」推進運動の趣旨に賛同し、自主行動宣言書を提出。2021年には同宣言の内容を拡充しました。

この背景には、「運べなくなる危機」があります。

長時間待機が頻発する、ドライバーの付帯作業が多い、日付管理・納品期限管理が厳しく複雑、リードタイムが短い、などの事情から、加工食品物流は物流事業者から敬遠される傾向にあります。

ドライバーの時間外労働に上限規制が適用される「2024年問題」などの影響も見据えています。

働きやすい市場を

食品は賞味期限があり、生鮮食品は1日でも早く新鮮なものを顧客は望んでいます。

それに応えようとする小売がこれまでは強かったです。

よって物流業社のマンパワーでなんとかしようとしていましたが、このまま続けると、続けられないというのが現状です。

これからはAIや自動運転が世の中を変えてくれると思いますが、自動運転はまだ先であり、それまでの間は、仕組み・制度を変えて対応しないといけません。

誰もが働きやすい世の中になれば良いと思います。