どうもこんにちは、飯野です。
本日は、3月6日付の海事新聞の記事から、「ポートエックス、定期入札の管理機能を追加」についてお話していきたいと思います。
2023年3月7日イーノさんの物流ラジオ
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PortX、入札管理機能リリース
国際物流の見積もり効率化プラットフォーム(PF)を開発・提供するPortXはこのほど、定期入札管理機能を新たにリリースしました。
顧客からの要望
従来、スポット入札管理に特化してきましたが、PF上で輸送案件全体を管理したいという顧客の要望に応じて開発。
膨大なレーンごとの提示額の比較表も、プログラム不要の「ノーコード」で簡易に作成できるようにしました。
業務負荷を軽減
ポートエックスのPF利用企業は、製造業・商社などの大手企業が中心です。
これら企業は、多様な品目・モード・ルートで輸出入を行っており、定期入札時は三国間も含めて100以上のレーンで各社からの見積もりを取得しています。
さらに、それぞれに貿易条件や諸チャージなども加わるため、データは膨大なものとなり、各担当者・部署で個別に簡易プログラムを組むなど、比較・分析に係る業務負荷が課題になっていました。
比較・分析が容易に
また、それぞれの交渉履歴なども分からず、事業部をまたがった比較なども困難でした。
PortXの新機能により、これまで個別の部署・担当者でエクセルなどを別々に管理していたのに対し、比較・分析が容易になり、それぞれの交渉履歴も残せるようになります。
さらに、運賃など国際輸送部分だけでなく、国内トラック輸送や梱包、プロジェクト貨物であれば現地側での作業量などの項目も設け、物流コスト全体が管理することも可能です。
入札の進捗状況や、これまでの決定履歴なども各部門担当者が閲覧できるようになるため、物流部門に都度問い合わせる必要がなくなり、大幅に業務負荷が軽減されます。
為替などの変動要因へも対応
また、為替やサーチャージなど変動要因について、元となるデータベースで内容を変更すれば、複数のシートに同時に反映できる仕組みを、プログラム技術を必要としないノーコードにより実現します。
自社の輸送に適したシートの作成方法などについては、プロフェッショナルサービスと呼ばれるポートエックスの担当者がサポートしていきます。
データの一元管理へ
素晴らしい機能を追加したという印象です。
国際輸送の入札は、見積もりを提出する船会社やフォワーダーも結構大変です。
記事にもあるように、100レーン以上の海上運賃に加え、燃料代なども含めて確認して提出する必要があります。
荷主さん側からすると、1社のフォワーダーでもかなりの情報量な上、複数のフォワーダーと比較するため、かなりの情報量になります。
そういうのを管理できるようになるのは素晴らしいことだと思います。
コストの最適化へ
しかし、こういった価格比較がより簡単になることにより、物流コストが最適化されていきます。
そうなるとコスト競争力がないフォワーダー、トラック、梱包の会社などは厳しくなってくるでしょう。
品質が相当よく、業界で評判になるくらいになれば、話は別ですが、こういった機能が浸透していくと、潰れる業者さんが出てくると思います。
これまで業者が多すぎたというのもあり、時代の流れなのかもしれません。
注目ポイント
しかし、この記事にヒントがあります。
プロジェクト貨物であれば現地側での作業量などの項目も設け、物流コスト全体が管理することもできる、というポイントです。
現地側とのネットワークは重要だと思いますが、日本だけで完結させていてはいけません。
大手さんは各国に支店を持っていますが、ローカライズされていない企業も結構あり、値段が高すぎたり、現地の協力会社とのネットワークが弱かったりする場合もあります。
そういう意味では、弊社のタイのフォワーダーはプロジェクト貨物でもタイ側で据え付け管理、輸入通関も可能です。
中小企業の生き残りというのは、こういった感じで規模だけでは戦わない戦略だと思います。
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