「国際複合輸送 ~シー・アンド・レイル~」について!
国際複合輸送 ~シー・アンド・レイル~について動画で解説
4分33秒の動画やで!
どうもこんにちは、飯野です。
今回は国際複合輸送について解説をしていきたいと思います。
国際複合輸送とは?
国際複合輸送というとなんだか難しく聞こえるかもしれませんが、国をまたいで船や飛行機、鉄道、トラック、トレーラーなどで輸送を組み合わせたものを国際複合輸送といいます。
そういう意味で、実は一般的に馴染みのある海上輸送は 船とトラックの国際複合輸送にあたりますし、同じく一般的な航空輸送も飛行機とトラックの国際複合輸送になります。
今回の動画では 日本や東南アジアではあまり馴染みのない、海上輸送と鉄道輸送を合わせた国際複合輸送(シー・アンド・レイル)、についてご紹介をしていきます。
実際にどのようなルートで輸送されているのかについて理解しておくと、貨物の輸送手段の選択肢が広がりますので抑えておいた方が良いと思います。
それではいってみましょう。
シー・アンド・レイルのルート
まずアメリカの鉄道を利用した輸送をご紹介します。
アメリカは国土が非常に広いので港から鉄道を使った輸送が非常に重要になり、複数の国際複合輸送のルートが存在しています。
IPI – 北米の内陸拠点・ルート
まずIPI(Interior Point Intermodal)についてご紹介しましょう。IPIとは鉄道でコンテナを輸送する時の内陸の拠点です。
各地にあるIPIが鉄道で結ばれていて、アメリカ西海岸の港まで海上輸送されたコンテナを内陸へと列車で運んでいきます。このルートもIPIと呼んだりします。このIPIだけが「内陸拠点」と「ルート」の2つの意味を持つので、少しだけややこしいかもしれません。
MLB – 北米横断ルート
次にMLB(Mini Land Bridge)です。MLBは西海岸に到着したコンテナを、鉄道を使って大陸横断して、アメリカ東海岸やメキシコ湾岸まで輸送するルートのことです。
IPIは内陸、MLBは大陸横断と覚えておくと良いでしょう。
ALB – 北米横断 & 欧州ルート
そしてALB(American Land Bridge)というルートもあります。
ALBでは西海岸に海上輸送で到着したコンテナが、アメリカを西から東に鉄道で横断し、更に東海岸から海上輸送でヨーロッパまで輸送される国際複合輸送になります。
オールウォーター
最後に、複合輸送ではないのですが、アジアからパナマ運河経由でアメリカ・カナダ東岸へ海上輸送するルートを、オールウォーターと呼びます。
合わせて覚えておくと良いでしょう。
ロシア・中国でのシー・アンド・レイル
その他、大陸が広いロシアや中国でも鉄道を使った輸送を多く利用しています。
SLB (Siberian Land Bridge)
ロシアではシベリア鉄道を輸送に利用した、SLB(Siberian Land Bridge)というルートがあります。
まず海上輸送でロシアのボストチヌイ港まで輸送し、その後シベリア鉄道でモスクワまで送ります。そしてモスクワから鉄道、またはトラックで中東やヨーロッパ各国へ輸送するルートです。
CLB(China Land Bridge)
続いてCLB(China Land Bridge)という中国のルートを紹介しましょう。
日本から連雲の港まで海上輸送し、そこから鉄道でカザフスタン、ウズベキスタンさらにヨーロッパ各国へ輸送するというルートです。
今、シー・アンド・レイルが注目される理由
2019年の年末から続いているコンテナ不足、船のスペース不足の問題で 昨今では鉄道を使った輸送に注目が集まっています。特にアジアからアメリカ、ヨーロッパへの海上運賃は過去最高に高騰していて、更にスペースも非常に取りづらい状況です。
今回ご紹介した国際複合輸送のルートを知っていると、船のスペースがなくても対応出来る可能性が上がるかもしれませんね。
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