航空輸送の流れについて
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航空輸送の流れについて!!

航空輸送の流れについて動画で解説

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8分33秒の動画やで!

どうもこんにちは。飯野です。

今回は海上輸送と並んで、貨物の輸送手段である「航空輸送」。

こちらの主な流れを解説していきたいと思います。

海上輸送と航空輸送

はじめに、「貿易」という言葉を聞くと船で大量の物を積み込んで外国に運んでいるイメージが強いかもしれませんが、

飛行機でも毎日のように様々な製品が輸出入されています。

物量では海上輸送が9割以上を占めていると言われていますが、金額ベースでは航空輸送が輸出入の3割ほどのシェアとなっております。

航空輸送は、世界の経済活動に大きく影響しています。

さらに、航空輸送に関するコストは、海上輸送の数倍かかると言われますが、一番のメリットは、短納期で貨物を運ぶことができる点です。

他に、生鮮食品・医療品・精密機器など
輸送時に適切な環境で運ぶ必要がある製品の輸送に適していること、

スピード感のある輸送で製品を早く市場に届けることができる、

このようなメリットも航空輸送の特徴として挙げることができます。

では次に詳しく航空輸送の流れを見ていきましょう!

航空輸送の流れ

フォワーダーへブッキング依頼

航空輸送で製品を輸出する際は、まず製品を生産している工場から、貨物の出荷予定や海外の顧客への希望納期などが決定されます。

そのときに、輸出者より依頼をするフォワーダーを選定し、フォワーダーへフライトのブッキング依頼をします。

必要書類の提出

出荷日、フライト日の希望、出荷する製品の内容、物量、そして向け地などの情報が依頼内容として送られます。

このとき、製品の出荷内容に基づき、インボイス、パッキングリスト、必要書類も輸出者からフォワーダーへ提出されます。

倉庫へ貨物搬入

そして、希望のフライト日に合わせて貨物が空港近くに設置されているフォワーダー、もしくは梱包会社の倉庫に搬入されます。

航空輸送のスケジュール

倉庫搬入後に航空機に貨物を搭載するまでにはいくつかのプロセスがありますが、

航空輸送のスケジュール感としては、貨物の倉庫搬入日と同日のフライト、もしくは翌日のフライトに合わせて段取りをすることが多いです。

輸出者が急ぎで輸送したい貨物があり、

「今日工場から出荷する製品を、明日のフライトに載せて欲しい。」

なんていう依頼が来ることも珍しくありません。

倉庫での作業

貨物がフォワーダーなどの倉庫へ搬入された後は、航空貨物として輸出をするために、いくつかの作業を行う必要があります。

・爆発物検査、貨物の検量

・Air Way Billと呼ばれる航空運送状の内容の ラベルの貼り付け

・必要であれば梱包作業

などがあげられます。

爆発物検査

まず爆発物検査は「全ての航空貨物」に対して保安のため義務付けられている作業となりますが、

輸出者が、特にセキュリティー管理やコンプライアンスに優れているAEOと呼ばれる「特定荷主」に認定されている場合などは、爆発物検査が免除されています。

ラベル貼り

次にラベルは、後に貨物を航空会社に持ち込む際に、どのフライトへ搭載するか識別をするため、貼り付けが必要なものとなります。

Air Way Billの番号や向け地などの情報に沿って ラベルが作成されています。

もし危険品に分類される貨物であれば、危険品の内容に応じた 危険品ラベルの貼り付けが必要になることもあります。

梱包作業

そして梱包は、後に航空会社に貨物の運送を委託するにあたり、中の製品がきちんと全面 包まれた状態にしていることが適切とされます。

貨物はカートン、パレット、木箱などで、しっかりと梱包された後に、倉庫から搬出されます。

保税蔵置場へ搬入

倉庫から貨物を保税蔵置場(ぞうちじょう)と呼ばれる場所へ搬入後に、輸出通関を行います。

保税蔵置場は、日本国内で外国貨物を保存して置ける場所と定義されます。

輸出通関の許可が切れたときに、貨物が日本の貨物から外国貨物として、扱いが変わるため、保税蔵置場に持ち込んだ上で通関をします。

輸出通関

輸出通関は、輸出者から送付されたインボイス、パッキングリストなどを基に、NACCS(ナックス)というシステムを用いて税関に申告されます。

輸出者、輸入者、仕向け地、製品、製品情報をもとに 選定した分類番号、インコタームズ、インボイス価格などの申告を行い、輸出許可を切ります。

そして、輸出許可が切れると航空会社の「上屋」へ貨物の持ち込みを行います。

上屋とは貨物を航空機に搭載する直前、また荷下ろしした直後に、貨物の一時保管する保税場所のことです。

ULDの組付け

貨物はそのまま航空機に積まれる訳ではありません。

航空機に搭載される前に「ULD」と呼ばれる大きなパレットやコンテナでひとまとめにされるのです。

航空会社への貨物の持ち込みの締め切り時間はカット時間と呼ばれ、航空会社やフライトスケジュールによって異なりますが、搭載するフライトのおおよそ数時間前に設定をされています。

これは、貨物を上屋搬入後に航空機に搭載するまでULDの組みつけ、搭載までの作業工程があるためです。

フォワーダーがHAWB発行

そして、フォワーダーは輸出者に対して事前に輸出者から受領したインボイスなどの情報に基づき、航空運賃も決定し、混載航空運送状と呼ばれるHAWBを輸出者に対し発行します。

この時に航空会社からはフォワーダーにMAWBが発行されます。

Airwaybillの詳細については別の動画でも詳しく解説しておりますので

概要欄にリンクを貼っておきます。

フライト~目的地へ

これらの工程を経て、事前にブッキングされたフライトへ貨物が搭載され、いよいよ航空機が目的地まで出発をします。

到着後、上屋へ搬入

直行便、経由便などのフライトを経て航空機が輸入国に到着後に荷卸しされて、上屋へ貨物が搬入されます。

輸入通関で許可が切れるまで、貨物は上屋で保管されることとなります。

ダメージ、ミッシングチェック

ULDが取り外され、貨物ごとに輸送中の貨物のダメージはないか、個数の不足なくミッシング(紛失)していないかなどのチェックを受けます。

ちなみに、この貨物を開梱する作業をBreak Bulkと言います。

輸入通関

航空会社から、現地のフォワーダーへ、到着案内通知 すなわちArrival noticeを連絡した後に、現地のフォワーダーもしくは指定の通関業者が輸入通関手続きを行います。

必要書類は、輸出国のフォワーダーから現地のフォワーダーへ、またはそこから更に通関業者へ行き渡ります。

輸入通関でも、NACCSを使用し、システム上で税関へ申告を行います。

指定地まで配送

輸入許可後、国内貨物として保税地域からトラックに積み込みをされ、書類に記載の輸入者の住所、もしくは指定の配送先まで届けられます。

ちなみにAEOに認定されている輸入者などは輸出時と同様、輸入通関時も保税地域以外で輸入許可を得ることができます。

まとめ

それでは、今回の話をまとめましょう。

今回ご説明した様に実際にフライトが飛ぶまでに、いくつかの工程があることが分かると思います。

製品の出荷が確定してから、

輸出者からフォワーダーに航空輸送のアレンジを依頼し、

集荷、倉庫での検量や梱包などの作業、通関手配、航空会社までの搬入、

そして、フライトが到着すると、輸入手続き、搬出、配送までの作業が発生しています。

必要書類も、最初に輸出者からフォワーダーへ提示され、

輸出通関の際に使用、書類内容に基づきフォワーダーがHAWBを発行し、

現地のフォワーダーや通関業者に書類送付、輸入通関にも使用される流れです。

エアー輸送の特性上、

どの工程でもスピード感を持って対応することが求められています。

部門の関係者や担当者と分業して各工程を行っていることが多いのですが、

連携を確実にして、書類の準備も抜けがないような、正確さとスピード感の両立が重要と言えるでしょう。

今回のお話は以上になります。どうも、ありがとうございました。


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飯野飯野

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