Air Waybillについて!
Air Waybillについて動画で解説
5分42秒の動画解説やで!
今回は航空輸送のAir Waybillについて解説していきたいと思います。
Air Waybillとは航空貨物の輸送の際に発行するものですが、細かく見てみるといろいろな役割があり、情報がのっています。
これから航空貨物の輸送を手がける方にぜひ知っておいてほしい、「Air Waybillの知識」を紹介していきます。
Air Waybillとは
Air Waybillとは航空貨物を輸送するときに発行される運送契約書のことです。
航空貨物を運送する際、航空会社とフォワーダー、輸出者と輸入者との間で、貨物の運送契約が締結されたことを示している書類です。
運送契約については海上輸送の船荷証券(B/L)と同じ働きをします。
ですがAir WaybillはB/Lとは違い有価証券ではありません。
貨物を譲渡する際に使用したり、担保にすることができません。
貨物を引き取る際に原本やコピーは必要ないのですが、輸入通関で申告をする時にはコピーが必要です。
海上輸送のSea Waybillをイメージしてもらえれば分かりやすいと思います。
Air Waybillのフォーム
Air Waybillのフォームは決まっており、IATA(国際航空運送協会)の規定フォームを使いますので、基本的に記載内容はどこの業者でも同じものになります。
記載事項については後に詳しくご説明しますが、輸送する航空貨物についての情報と輸送上の注意事項、航空運賃などが記載されています。
また貨物の問い合わせなどはすべてAWBナンバーで管理されています。
AWBナンバーはAWBの左上の端と右下の端に記載されており、フォワーダーに貨物状況などを問い合わせる際にはAWBナンバーがわかれば話が早いです。
Air Waybillの機能
Air Waybillは航空貨物にとって必要な書類と紹介しましたが、運送契約だけでなくいろいろな書類の機能を兼ね備えています。
・運送契約の証拠
・貨物の受領書
・運賃の請求書
・航空会社への貨物取扱の指示書
・貨物引き渡しの指示書
このように、AWB一つで複数の役割があるのです。
航空貨物ではタイムリーに貨物を動かすことが優先され、1つの書類でいろいろな用途に使えるように記載しているのです。
House Air Waybill と Master Air Waybill
次にAir Waybillの種類について説明します。
Air Waybillには2種類あります。
MAWB(Master Air Waybill)とHAWB(House Air Waybill)です。
MAWBは航空会社が発行するもの、HAWBはフォワーダーが発行するものです。
HAWBはMAWBとセットになっています。
混載の場合はフォワーダーがお客様ごとにHAWBを発行し、それをまとめてフォワーダーの貨物として航空会社に予約しMAWBとして発行されます。
MAWBだけを発行することも可能です。それをダイレクトAWBと呼んでいます。
またはシングルAWBともよばれ、直接航空会社に予約するときに使われます。
しかし、HAWBを発行するものが大半です。航空運賃を安くするためには、いろいろな貨物をうまく組みあわせて、運送効率を上げることがフォワーダーの役目だからです。
Sea Waybillの場合
航空貨物の貨物引き渡しにおけるリスク管理についてもみてみましょう。
分かりやすく比較するために、まず海上輸送での例でご説明します。
B/Lではオリジナルが3部発行され、輸出地でサレンダーされたり、輸入地で回収されると貨物が引き取れるようになります。
それではないSea WaybillはAir Waybillのようにオリジナルが必要なく、コピーで貨物の引き取りなどが可能になっています。
信用状取引や取引の入金後に貨物を引き渡す場合は、輸出者と輸入者が親子会社の関係であったり、取引実績が長い場合を除いて一般的にSea Waybillは使用しません。
オリジナルやサレンダーを使用し、取引状況にあわせてB/Lを引き渡しします。
航空貨物での信用状取引
航空貨物では、信用状取引の場合などは どうするのでしょうか?
Air Waybillのオリジナルを持っていても、B/Lのように拘束力がないため貨物は引き取りが出来てしまいます。
なので、荷受人に銀行を記載するのが一般的です。実際に銀行に配達されるわけではありませんので、航空輸送の場合の信用状取引ではこのような方法となります。
ではAWBはどのようなタイミングで発行されるのでしょうか?
フォワーダーからみた航空輸送の貨物の流れを追ってみてみましょう。
この例ではHAWBと MAWBが発行され、到着地まで貨物が送られる流れです。
①シッパーが貨物をフォワーダーに渡す
②フォワーダーが検量、梱包などをする
③フォワーダーが航空会社にブッキング
④輸出通関
⑤HAWBが発行される
⑥MAWBが発行される
⑦他の混載貨物とULDに組まれる
⑧航空会社に貨物とともにMAWBを渡し、HAWBを預ける
⑨フライト
⑩到着
⑪航空会社から貨物とともにMAWB、HAWBを貰う
⑫他の混載貨物とブレークされる
⑬輸入通関
⑭配達
多少都合により前後する場合がありますが、一般的にはこのような流れになります。
Air Waybillの記載内容
それではAWBの記載内容についても詳しくみてみましょう。
・HAWB番号
・MAWB番号
・シッパーの情報
・コンサイニーの情報
・HAWBを発行するフォワーダーの情報
・発地空港
・宛先都市名、空港名、便名
・通貨、運賃支払い元
・個数、重量、運賃適用重量、適用運賃KG当たり
・元払い運賃合計、着払い運賃合計
・AWB発行年月日、発行場所
など、これらの情報が記載されています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
海上輸送のB/Lと合わせて学ぶ方が理解もしやすいと思いますので概要欄にリンクを貼っておきます。
Air Waybillの記載内容を理解しておけば、どのような航空貨物の取り扱いか、書類を見るだけで分かるようになります。
航空貨物の取り扱いでは非常に重要な書類なので、必ず内容を抑えておきましょう。
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