ATAカルネについて!
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どうもこんにちは、飯野です。
本日はATAカルネについて解説していきたいと思います。
ATAカルネとは
通関業者の方はカルネと言う言葉を耳にしたことがあるかもしれませんが、一般的にあまり馴染みのない単語かもしれません。
ATAカルネについてどのようなものか知っておくと、これは普通の輸出入をするのではなく、カルネを使ってみてはどうかとか思いつくチャンスがあると思います。
それでは行ってみましょう。
まず、ATAカルネとは何でしょうか。
ATAとは、「一時輸入」を意味するフランス語と英語の頭文字を組み合わせたものです。
ATA条約という一時輸入のための通関条約があり、カルネとはフランス語で手帳を意味します。
つまり、手帳に記載された品物を有効期限内に再輸出することを条件とした、一時輸入するための通関手帳のことです。
ATAカルネの一時輸入は、職業用具、商品見本などの物品を外国へ一時的に持ち込む場合に、外国の税関で免税の一時輸入通関が簡単にできることを指します。
例えば、検査に使う高額な機械をハンドキャリーで、他の国に持って行くとします。
この場合、自社の機械なのに、持って帰る時に高い税金がかかっては困る時に、ATAカルネを使用すれば税金はかからず、スムーズに輸入できるようになります。
一般的に、輸入の手続きには関税や輸入消費税が発生します。
その通関手続きを簡略化出来る書類がATAカルネなのです。
日本から他国に輸出し、その品物が戻ってくる時のように一往復で使用する場合もありますが、日本からA国に行き、次にB国へ輸出され、またC国に輸出されるように、品物が転々としていくときにも使用が可能です。
カルネの種類
カルネには、ATAカルネとSCCカルネがあります。
ATAカルネは世界主要国約100カ国が加盟しており、加盟国の間で一時輸入をする際に使用します。
SCCカルネは台湾と日本の2カ国間で使用できます。
ATAカルネの使用
ATAカルネを利用する場合は、「日本商事仲裁協会」という輸入税を保証してくれる社団法人にATAカルネを発給してもらいます。
この協会に品物を登録し、ATAカルネの申請・発給がされれば、税関にこのATAカルネを提出することで輸出入の申告ができ、期間内の輸出入であれば免税されます。
ATAカルネの発行手数料
ATAカルネの申請には、発行手数料がかかります。それ以外にも担保の提供や担保措置料の支払いが必要です。
担保を提供することで免税を受けることができるので、期限内に再輸出が出来ず、輸入税が掛かる場合はこの協会が代わりに支払いをしてくれます。
ATAカルネの使用
一時輸入に便利なATAカルネですが、カルネが認められる用途というのは決まっています。
・展示会、国際的な催し、国際会議
・職業用具
・商品見本市
・1年以内に日本に品物が戻ってくること
・持ち込もうとする国がATA条約に加盟していること
また、使えない条件もあります。
・日本へ持ち帰らないもの
・輸出時と形状・性質が変化するもの
・消耗品や食品、価格が0円のもの
・修理や加工を施すもの
・各国の法律で輸出入不可のもの
・大型掘削機など自然破壊に通じるもの
利用するためには基準を満たしているか、使えない条件に入っていないかを確認しましょう。
カルネ申請の流れ
それでは、カルネ申請の流れを見ていきましょう。
まずは、カルネを使用できる国なのか、使用できる品物なのかを「日本商事仲裁協会」に連絡をして確認します。
次に「日本商事仲裁協会」のホームページから申請します。
1.会員の仮登録をします。登録申請書と印鑑証明などを協会へ送るとカルネ電子申請システムの通知書が簡易書留で送られていきます。
2.オンラインでカルネの申請をします。
3.審査が完了すると発給予定日と発給料金の連絡があります。
4.料金を振り込めばカルネが発給されて送付されてきます。
カルネ発行手数料
ここで発行手数料についてご案内しておきます。
発行手数料は¥14,000からで、それに加え担保提供が求められます。担保料または担保措置料とよばれるものです。
担保料は品物代の30%ぐらいが多いですが、品物が高額な場合は担保措置料として品物1,000万円につき約3,0000円となっており国や物品表の総額によって料金が違います。
カルネの提出
実際使う時はATAカルネを税関に提出し、税関から輸入許可の記載をもらいます。
職業用具などを携帯して持っていくときはカルネ使用者の方が税関に提出し、別に品物を送る場合は通関業者が税関にATAカルネを提出し、通関手続きをします。
ATAカルネを使い終えたらそのカルネを日本商事仲裁協会へ返納すると、担保料のみが返還されます。
まとめ
いかがでしたか?今回はATAカルネについて解説してきました。
ATAカルネは再輸出することを前提に、一時輸入の時に免税できる制度のことです。
カルネは輸出入をする前に申請・準備をしなければなりませんが、実際の輸出入の際には通関書類の準備が必要なく、輸入税がかかりません。
簡単に免税できる制度なので、上手く活用していきましょう。
日本商事仲裁協会のホームページでも申請方法や活用方法の動画を公開していますので、概要欄にリンクを貼っておきます。
JCAA / 日本商事仲裁協会 | カルネセミナー第2弾「オンライン申請利用登録方法と申請手順」
JCAA / 日本商事仲裁協会 | 輸入税等が免税となるATAカルネ(通関手帳)をぜひご活用ください!
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今回は以上になります。どうも、ありがとうございました!
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