どうもこんにちは、飯野です。
今日は海事新聞のニュースから、「コンテナ船社の大手が業績好調でM&A加速」についてお話していきたいと思います。
2021年12月27日イーノさんの物流ラジオ
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船社、非海運分野への投資
現在の海運市場では空前の好景気で、コンテナ船社の2021年通期業績は、過去最高となる見通しです。その中で船社による投資が進んでおり、特にロジスティクスや航空機などへの投資を積極化しています。
非海運分野での機能を強化することで、Door to Doorトータルロジスティクスの強化を目指しているとのことです。
船社は環境規制に対応した新燃料船の開発・発注も進めているという話はしましたが、新しい船にだけの投資は供給過多を招き、自分の首を絞める可能性があります。よって他のところへの投資も進めています。
大手4社の投資
世界のコンテナ船のシェア大手4社のそれぞれの投資について説明します。
先ずはマースクについてです。
2019年から2020年にかけて欧米で通関会社など、今年に入り表面化したものだけで物流関連5社を買収しています。注目は、ネット・店舗など複数の販売チャネル、EC関連物流企業への投資をしている点です。
大手荷主だけでなく、中小荷主の輸送需要もターゲットとしており、最終配送までカバーするための機能強化に乗り出しています。
次にCMA―CGMは、年初に航空貨物機部門を設立し、これまでに航空機10機を購入・発注しています。
更に、米IT機器の販売大手の物流事業を買収、同事業に、中小企業向けのECの受注から発送までの一連の業務も行っています。
MSCは、アフリカ全土で輸出入貨物取り扱いや、港湾・貨物鉄道運営を手掛ける会社の買収に踏み出し、アフリカという成長市場での物流網は魅力的としています。
最後に中国海運最大手COSCOですが、中国のエクスプレス最大手、SFエクスプレスのホールディング会社に約180億円を出資しました。
こういったように船会社による船だけでない、分散投資が進んでいます。
マーケットの変化による行動
資本主義が続く以上、安い国やメリットのある国との貿易、国際物流は無くなりません。とはいえ、テクノロジーが入ることによってある程度の淘汰はあると思います。
時代についていけない企業は一定数あると思いますが、フォワーダーや通関業者がすぐになくなることはないでしょう。
しかし、船会社もAPIを解放し始めて荷主の直接Bookingが出来るようになっています。その中で、フォワーダーが海上運賃だけで儲けるのは難しく、記事でもあったようにトータルロジスティクスが重要になってきます。
先ほどお伝えしたように大手マースクはEC物流にまで展開をしています。弊社の場合、規模は小さいですが、物流のHR事業に展開しようとしています。
こういったマーケットの変化に合わせて、自分たちの変化していくことが重要だと強く思います。
単に大手はこんなことやっているんだ、というところで終わってはいけません。
M&Aや新規事業は自分一人でなんとかなるものではなく、役職によるところもあります。しかし、役職がなくても、世の中の流れがどのように動いているのかを理解して、自分はどうすべきなのかを考えた方が良いと思います。
年末年始の時間あるときに、見直していくいい機会になれば嬉しいです。
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