どうもこんにちは、飯野です。
今日は海事新聞のニュースから、「インフォアが予測、コンテナ船の遅延問題 23年まで継続」についてお話していきたいと思います。
2022年1月13日イーノさんの物流ラジオ
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米国Infor、コンテナ船遅延2023年までと予測
アメリカのクラウド、ソフトウェアの大手Inforから、クラウドやソフトウェア会社ならではの面白い予測と提案がありました。
Inforは今年2022年のサプライチェーンに関する予測やトレンドをまとめたリポートを発表し、港湾混雑やコンテナ船の遅延問題は2023年まで続くとしました。
以下、2つのポイントをあげています。
1. 荷主に対しては製品の出荷地からのファーストワンマイルへの技術投資と物流企業との関係重視を提案。
2. 海上・航空貨物輸送コストの上昇傾向の長期化を予測。
ファーストワンマイルを重視
一つの目のポイントですが、まず、ファーストワンマイルについて解説します。
ファーストワンマイルとは、小売業者からピックアップして、倉庫や物流センターへ商品を届ける部分の物流です。
B2Bの国際輸送であれば、企業の在庫管理、キャリアの輸送能力の把握、貨物の引き取り、倉庫までの配送などにあたります。
ここの部分は、まだまだ非効率で透明性に欠けています。
ファーストワンマイルについて調べてみたところ、DHLの情報がありました。
ラストワンマイルで成功したように、多くの企業がファーストワンマイルに注目し、効率化を図り、厳しい競争環境の中でコスト削減をしようとしています。
そのためには、紙文書への依存をなくすことに重点を置き、企業がプロセスの変更を容易に実行できるようにすることが重要であるとしています。
またDHLは、クラウドベースの輸送管理システムの成長で、企業は透明性と収益性を向上させながら、「ファーストワンマイル」から非効率とコスト削減できるようになった、と発表しています。
Inforのシニアディレクター兼ゼネラルマネージャーは、「船舶への積み込みと荷降ろし、港から陸上の倉庫や貨物の集積所への商品の移動は引き続き停滞するだろう」と予測しています。
北米・北欧州の主要港湾の混雑や遅延はグローバルなサプライチェーンネットワークの問題であり、以下に関して課題があるとしています。
・港湾の労働力
・トラック運転手の労働力
・倉庫からの荷降ろしの労働力、
・空コンテナとコンテナ用シャーシの利用
これらの課題に加え、「歴史上最も高い消費者需要」によるアジアからの出荷量増加が互いに作用し合っているとのことです。
よって、Inforはファーストワンマイルへの技術投資と物流企業との関係重視は、企業のサプライチェーンの回復力を高めるために必須であると言っています。
そもそも、ファーストマイルがダメになると、ラストマイルにも影響していきます。
DX化の必要性
Inforは、企業は輸送中の在庫をリアルタイムで把握し、貨物輸送能力、サプライヤーの仕掛かり品、財務の健全性などを総合的、多次元的に把握しなければならないとし、ITの必要性を説いています。
国内やグローバルな輸送ルートで問題が起きても迅速に対応できるように、エラー監視を強化する必要もあるとしています。
これまでの紙ベースのファーストワンマイルの物流管理ではオンタイムで問題把握はできません。
これが、サプライチェーンのDX化の向かうところではないかと思います。
輸送コストの上昇
2つ目のポイントのInforの予測ですが、2022年以降、長期化するトレンドとして、海上・航空貨物輸送コストの上昇をあげています。
これは現在の混雑と輸送能力の制約が落ち着いても変わらないとし、荷主は貨物輸送能力を確保するため、NVOCCと3PL事業者の利用を拡大すると予測しています。
船社ではなく、トータルロジスティクスを扱う業者が重要視されていくようです。
私たち物流業者が向かうところとしては、IT化をしながら、お客のサプライチェーン全体のサポートをしていくことがこれから重要になっていきます。
非常に面白いと思った記事で、物流業界のDX化をしっかりと理解し、これからを考えていくことが重要だと思います。
概要欄に関連記事のリンクを貼っておきますので、ぜひお読みください。
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