どうもこんにちは、飯野です。
本日は海事新聞のニュースから、「フォワーダーへのコンテナ運賃交渉、ネームドアカウントが縮小」についてお話していきたいと思います。
2022年3月18日イーノさんの物流ラジオ
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フォワーダー向け運賃交渉
日本市場で2022年度のコンテナ運賃の交渉は実荷主向けが終盤戦を迎えており、これからフォワーダー向けが本格的にスタートします。
現在の状況では、船社側が実荷主を重視している姿勢がより鮮明で、フォワーダー側では警戒感は強まっています。
ネームドアカウント縮小
具体的には、船社側はフォワーダーに対し、特定の荷主の代理となるネームドアカウントを例年以上に縮小するだろうということです。
フォワーダーが「〇〇社の運賃はいくら」という形で割安な価格を入手していたものが、だんだんなくなっていきます。
一部の船社では、フォワーダーへの運賃は毎月改定のFAK一本にするところもあります。
縮小の背景
ネームドアカウントは、FAKなどに比べて安いですが、船会社にとっては一定の貨物量を見込めるほか、細かい荷主との調整もフォワーダーに委託できる利便性があります。
しかし、船社関係者は、「北米向けのネームドアカウントでは、フォワーダーが元受けになるといっても、実際は船社がトラックを手配してドアデリまで行っている。それなら船社が直接、実荷主と契約した方がいい」としています。
スペース逼迫の影響
以前では、船社は船のスペースを埋めるためフォワーダーに対して、あえてネームドアカウントの運賃を提供してきたという意識がありました。
しかし現在はスペースが逼迫しているため、スペースを埋める努力をする必要はありません。船社としても無理にネームドアカウントの運賃を提示する必要もなく、その縮小する方向で動いています。
昨年もネームドアカウントを縮小していた船社がありました。
今年は複数船社が特にスペースが足りていない北米航路で、フォワーダーへのネームドの運賃提供を中止するなど、縮小傾向はより顕著になっています。
北米内陸向け
北米の内陸向けも、これまではフォワーダーへのネームドでは内陸地点の倉庫までのドアデリバリーを提供していましたが、FAKでは内陸向けも鉄道ランプまで(倉庫まで運びません)、フリータイムもタリフ通りなど、かなり条件が厳しくなっています。
フォワーダーにとって厳しい状況
フォワーダーにとっては運賃仕入れの選択肢が減るため、一般的には厳しくなるとみられています。
特定の荷主に対して、有利な価格で得ていたのがなくなり、特定の荷主への運賃が上がる可能性があり、そうすると、他のフォワーダーに取られやすくなります。
事業拡大のチャンス
フォワーダーによっては、購買力や海上以外のネットワークを活用することで、逆に事業拡大のチャンスと捉える向きもあります。
タイではネームドという概念があるかどうか分かりませんが、弊社ではネームドはもらっておらず、全部毎月改訂のFAKレートで戦ってきました。
フォワーダー同士の協力
今回は主に日本から北米向けの話ですが、こういうのことが世界的に広まると弊社のようなローカルの立場では更に攻めやすくなるという印象です。
ネームドを持っている一部のフォワーダーさんには厳しい状況ではあります。
昨日もお伝えしましたがデジタル化も含めてフォワーダーの立場での状況が変わってきています。
個人的に大切だと思うのは、フォワーダー同士の協力関係であり、強みを活かし合うことではないでしょうか。
業界が変わって行くタイミングだと思いますし、大手さんは、大手で独自でいけるかもしれませんが、弊社のような中小は特に協力が必要なのではないかと思います。
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