どうもこんにちは、飯野です。
本日はWSJの記事から、「グローバル貿易の新時代、サプライチェーンの再構築」についてお話していきたいと思います。
2023年4月28日イーノさんの物流ラジオ
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新時代に向けて、SC再構築へ
新時代のグローバル貿易に向けて、企業はサプライチェーンの再構築に取り組んでいます。
ニアショアリング、オートメーション化、サプライヤーの多様化、持続可能性などがキーワードです。
コロナによる変化
今年初めには、Global Supply Chainストレス指数という指標でコロナ前の水準まで低下しましたが、業界の専門家は従来のサプライチェーンに戻ることを意味しないと指摘しています。
むしろ、コロナでの経験や地政学的な変化が、原材料の調達から製造、流通に至るまで、企業がモノの流れを管理する方法に、より広範で長期にわたる変化をもたらしていると指摘されています。
仕入先の偏移
仕入れ先が多様化していきます。
表面的な変化としては、アジア、特に中国への依存度を下げ、組立ラインや倉庫作業を維持するために、より多くの自動化技術を使用することが挙げられます。
アップル社はスマートフォンの生産を中国からインドに移し、玩具メーカーのマテル社はメキシコで事業を拡大しています。
サプライソーシングの多様化
しかし、専門家によれば、より永続的な変化があり、企業が原材料や部品をどのように入手し、どこで商品を生産し、どのように完成品を消費者に出荷するかがサプライソーシングの多様化の重要ポイントだとのことです。
また、ポスト・コロナのサプライチェーンは、地域化に重点を置き、企業が商品を販売する地域の近くで生産するよう構築されているとしています。
ニアショア戦略と呼ばれるものですよね。
SCの強化
また、企業はサプライヤーの拠点を世界中に広げ、シングルソーシング(1つの調達先)から脱却し、倉庫業務から調達の意思決定に至るまで自動化を進めようとしています。
これらの変化は、サプライチェーンをより混乱に強いものにするためのものです。
専門家は、「中国から離れ、サプライチェーンの配線を変え、複数のローカルなサプライチェーンを持つようにする動きは、本当に始まったばかりである。企業はまだ、この仕組みを理解しようとしている段階」と述べています。
SC再構築のリスク
このサプライチェーン再構築のリスクとリターンに関して、多くの企業が、商品や部品が 一国や単一のサプライヤーに集中していないかなど、自社の調達戦略を厳しく見直して方針です。
サプライヤーを分散させれば、コストがかかるのはほぼ間違いないものの、企業はそのコストと将来の混乱の可能性のバランスを取る必要があり、その見極めが重要とされています。
このように企業はより強靱で持続可能なサプライチェーンを構築し、新たなグローバル貿易の時代に対応していくことが期待されています。
今後も、この動向に注目していくことが重要となります。
北米のマーケットの動き
僕自身、サプライチェーンに携わる仕事をしていると、北米のマーケットの動きがどうなっていくかを知るのは重要だと思います。
ニアショア戦略への動きが進み始めていると感じられる記事でした。
脱チャイナ
また企業は、中国への依存度を下げ、インドに生産工場を移し始めています。
インドの人口は世界一になり、次のグローバルサプライチェーンで重要なポジションの一つだと言えるでしょう。
北米に近いメキシコにも注目です。
企業が複数の国からの調達を進めているのであれば、中国以外の国にもチャンスがあります。
日本ももしかしたら、生産国として復活になるかもしれません。
安い国となってしまっているので。
色々と考えさせられる記事でした。
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