その貨物、保険に入ってますか?
国際輸送ではあらゆる所に危険が隠されています。もしあなたの貨物がちゃんと保険に入っていなかったら、貨物に破損などが発生した場合は保障してもらえません。
船が燃えちゃったってニュースはたまにあるんだよね。。
国際物流に慣れていない人はこの保障の問題を軽視しがちなところがあったりします。普通にものが届いて当たり前。
これは日本国内での輸送であれば商品は割と安全に運ばれてくるのですが、国をまたいでの国際輸送の場合はそう簡単にはいかないのが事実なのです。
特に食品やガラスなどの割れ物、高額な貨物を運ぶ時には、ちゃんとリスクを理解しておかなければいけません。
冷蔵コンテナ使った食品の輸送では機材トラブルもたまにあるから要注意やね。
そうなんです。機材トラブルだけでなく、船上で揺れたり、陸送中に事故にあったり、また国にもよりますが作業員の雑な荷扱いなどが危険なのです。
今回はこの万が一のアクシデントに備えての保険のかけ方とその海上保険の計算方法についてご説明していきます。
海上保険の掛け方と計算方法について動画で解説
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貨物保険・海上保険とは
海上保険とは主に外国へ貨物を輸送する時に発生したダメージの費用をカバーしてくれる保険のこと。
海上保険というので「海上輸送のみ」で適応される保険と思われてしまうかもしれませんが、空路や陸路でも保険対象とされる包括的な保険もあります。
海上の貨物保険を掛けるにはフォワーダーに「保険をお願いします」と一方入れればOKです。
どこからどこまでを保険適応対象とするかはフォワーダーさんにご相談下さい。
全ての貨物に保険をかける必要はあるのか?
保険をかけるにはもちろんコストが発生します。貨物の内容や梱包状態にもよりますが、必ずしも保険に入らなければいけないと言うことはありません。
ウチのお客さんでも海上保険かけてなくてCFRで送る時があるから。
そやけど、その場合は輸入側で保険を掛けてる場合もあるねんな。
海上保険の金額はいくら?
海上保険の金額は保険会社や掛ける保険の内容にもよるのですが一般的なもので
Invoice Value ×110% ×0.2%〜0.3%となります。
※最低金額 約USD28/time
海上保険の計算方法
保険の利率は分かりました。では具体的な計算方法をご紹介していく事にしましょう。
例:冷凍マンゴー
絶対、保険掛けないといけないやつね。。
保険会社:A海上保険会社
保険利率:0.3%
Invlice Value: USD 10,000
保障適応割合:Invoice Valueの110%
保障適応金額:USD 10,000 × 110% = USD 11,000
保険金額:USD 11,000 ×0.3% = USD 33
それほど高くないよね。
海上保険には入った方がいいのか?
私たちは国際物流業者として毎月2,500本以上のコンテナの輸出入をしているのですが、やはり貨物ダメージによるトラブルは絶えません。
この時に一番問題になるのが保険に入っていなかった場合。貨物ダメージの保障は船会社はしてくれませんし、トラック業者はタイではTHB100万〜THB300万(約350万円〜約1,050万円)までを保障する保険を入っている所が多いです。
まあ、タイだしね。。トラック業者もドライバーのリスクをコントロール出来ないし。。
※タイの場合はトラック会社が既に保険に入っているので特別に保険をかける必要はありません。
船会社は絶対に保障しないしね。。
海上保険には出来る限り入るべき
上述したようにコントロールが出来ることが少なく、不慮の事故・問題の可能性もあります。保険金額自体は一般的なものは0.2%〜0.3%ほどで、最低金額がUSD28くらいです。
あくまで保険なので万が一に備えてのコストとなりますが、可能な限りリスクを理解し、コントロールするのが大切ではないでしょうか。
まとめ
トラックに載せたら終わりの国内輸送とはことなり、国際物流では貨物がお客様に到着するまでに様々な貨物のダメージリスクが存在します。
そのような状態で全てのリスクをコントロールするのは容易無ことではありません。
万が一の貨物ダメージによるトラブル、またそれを対処する労力と時間を考えた時に、安心を持っているのは全く違います。
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