中国の電力不足、海運市況に影響か!?中国発 – 北米向け 運賃半額。

どうもこんにちは飯野です。今日は「中国の電力不足で中国発のコンテナ海上運賃が急落」というテーマでお話をしていきたいと思います。

現在 中国発 – 北米向けの海上運賃は過去最高の値上がりを見せています。しかし先週末の中国から北米勢が向けのスポット運賃に大きな変化が現れました。

40footコンテナあたり、USD 15,000 → USD 8,000と約半額の値下がりがあったのです。

2021年10月5日 イーノさんの物流ラジオ

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中国における電力不足

理由としては現在 中国で発生している電力不足が影響しているからです。その為、工場の生産に影響が出ることになり、10月1日からの国慶節前に生産を終えることが出来なかった多くの工場が 本船予約をキャンセルしました。

スペースを在庫することが出来ないフォワーダーは投げ売りのような形でスペースを販売したと報じられております。今回の出来事は国慶節という休み前というタイミングもあり、生産量を減らしたことに繋がっているかもしれません。

電力不足問題からマーケットを予測する

しかし、今回の原因である中国の電力不足について詳しく知ることによって、今後のマーケットの動きが見えるかもしれません。

中国の消費電力政策、石炭価格、海運への影響についてもう少し詳しくみてみましょう。

中国の消費電力の抑制政策

中国では胡錦濤国家主席の代から、一定の水準までに消費電力を抑制するという政策がありました。しかし2021年8月、中国国家発展改革委員会は2021年上期の目標達成状況を発表したところ、目標からは大きく離れていたのです。

そこで2021年8月末、「中国政府が目標達成に向けて発電量を抑えたのかもしれない」という見立てがあります。これが影響して2021年9月27日までに、中国本土の23社の上場企業が生産停止・減産をしていました。

今回の海上運賃の急落にはこのような背景が影響していると考えられます。

中国の環境対策

また現在の習近平国家主席の環境対策も影響していると考えられます。習氏は2060年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにするという目標を発表しています。

また2022年2月に行われる北京冬季オリンピックも関係しているでしょう。大気汚染を抑制し青空で冬季オリンピックを開催したいという目論見もあると思います。

石炭価格が高騰

現在の中国の主な電力源は石炭です。2020年の中国国内の発電における 石炭火力発電の割合は6−7割と、中国が発電を石炭に依存していることが分かります。

そしてその石炭の価格が今年から高騰していることも電力不足の要因の一つです。

今年9月中旬時点での石炭価格


・前年同期比:約2倍
・年初比:約56%の上昇

これにより中国国内で採算が合わない発電所が火力発電を控えており、石炭の仕入れ自体も買い控えています。中国の6つの主要発電所の石炭の在庫は約15日分程度と過去最低水準で、在庫がありません。

電力需要・石炭需要の高騰

コロナウィルスに対するワクチン接種が世界的に進み、世界中で電力需要が回復、石炭需要の高騰も考えられます。

また中国においてはオーストラリアとの関係悪化により、石炭の輸入をインドネシアに変更したことも影響しているかもしれません。

今後の電力不足の影響

そして、中国ではこれから冬に向かいより電力需要が上がります。この中国での電力不足問題が取り上げられるまで、中国発-北米向けの海上運賃高騰は2022年2月の旧正月、またそれ以上に2022年いっぱいまで続くという予測がありました。

しかし電力が不足している状態では、中国の工場は生産能力が落ち、出荷できる量が減ることが考えられます。それにより船会社のスペースには余裕が生まれ海上運賃が下がることに繋がります。

まとめ

この中国の電力不足が一過性のものなのか、もしくは長期的に続くのか。またそれにより海運市況にどのように影響していくのか、これからの動向に注目していきます。