北米でアパレル小売業者が物流業者に!?異なるカテゴリーで相乗効果期待。

どうもこんにちは、飯野です。

本日は、ウォールストリートジャーナルの記事から、「アメリカの小売業者が新しいものを売り始める!」についてお話していきたいと思います。

2022年9月7日イーノさんの物流ラジオ

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小売業者の物流参入

アメリカのアパレル販売の Gap社と American Eagle Outfitters社(AEO)は、サプライチェーンのひずみによって配送の信頼性とスピードの重要性が高まる中、自分たちの物流専門知識によってジーンズやTシャツの販売と同時に、収益を上げられることに取り組んでいます。

現在北米の小売業者は、ライバル企業を含む他の企業が自社の倉庫や流通網を利用して商品の流れを管理することを望んでいます。

自分の倉庫に他社の在庫などを入れて活用したいと考えています。

Amazon.comの倉庫・配送サービス

この取り組みは、Amazon.comが自社の小売製品をオンラインで販売しながら、サードパーティ小売業者向けに倉庫・配送サービスの「Amazon フルフィルメント」を運営しているのと同様の戦略です。

業界でよく言われているのは、Amazonは小売業ではなくて物流業者だという表現があります。

それほどAmazonは物流網の構築に力を入れ、差別化を図っています。

今回のGAPやAEOはその逆方向からの取り組みです。

小売業者の物流市場参入の懸念

そしてサプライチェーンの専門家によれば、小売業者が物流市場に参入するには、見込み客がデータのプライバシーについて抱く懸念や、他社に物流網の管理を依頼することで競争力がなくなる可能性があり、GapやAEOの取り組みにはハードルがあるのではとしています。

それでも物流サービスを提供することは魅力的なことなのでしょう。

Gap、AEOの対応

サンフランシスコに本社を置くGapは最近、GPSプラットフォーム・サービスと呼ばれる、他の企業にも開放された物流・フルフィルメント・ネットワークを立ち上げました。

一方でピッツバーグに本社を置くAEOは、昨年物流会社のQuiet LogisticsとAirTerraを買収した後、Quiet Platformsという子会社を設立。

Quiet Platformsは同様にフルフィルメント、ロジスティクス、輸送サービスを他のブランドにも提供しています。

コロナ渦以降の小売業者の売上

コロナ禍以降、港のボトルネックなど、コロナに起因するサプライチェーンの混乱で在庫が滞留し、一部の小売企業の売上が減少しました。

そこで物流業務に関する問題が急増しているため、両社はこのプラットフォームを立ち上げることにしました。

北米内部倉庫の問題

北米の港も含め、内陸の倉庫で問題が発生しており、ここに参入して新しい収益をあげようとしています。

アリゾナ州立大学のサプライチェーン・マネジメントの教授は、「GapとAEOのサービスは、小売業者がコストを抑えながら自社のネットワークを管理しようとする試みである」と指摘します。

教授は、「自社が物流サービスの担い手となり、コストの一部を他のプレイヤーに分散させることで、優れたサービスを確実に提供することができます」と述べています。

自社の物流サービスの強み

Gapの広報担当者とAEOの広報担当者は他の物流プロバイダーと同様に、顧客に可視性を提供していると語っています。

そしてデータプライバシーの問題に対しては、Gapはデータ保護を採用したり、AEOは独立子会社が運営したりしており、AEO自体はデータに触れることはないとしてデータプライバシーの問題はないとしています。

小売業者が異なる製品カテゴリーを扱っていると相乗効果が期待できるのではないか、とされています。

物流の乱れに対応

物流網を自社で構築するのは、地味に強いです。

自分たちで商品を持ち、更に他の同業者の貨物も扱い、安定的に貨物の保管や出し入れがあるというのは収益になります。

物流が乱れたら乱れたで、頑張って対応しながらサービス料を高くすることも出来ます。

若干のリスクはありますが、メリットもあります。

小売業者の物流業者化という方向は、物流業者からしたら嫌ではありますが、小売業者は小売業者で安定した収益が必要です。

昨年の物流の乱れで、販売時期を逃してまだ去年の在庫が余っている小売業者もあります。

引き続き、北米の小売業者の動きにも注目していきます。