上海ロックダウン解除、上海浦東空港で輸送需要回復に備える。陸送への懸念続く。

どうもこんにちは、飯野です。

本日は、6月2日付の海事新聞の記事から、「上海のロックダウン解除、航空需要に復調の兆し」についてお話していきたいと思います。

2022年6月2日イーノさんの物流ラジオ

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上海ロックダウン解除

6月1日に中国・上海市でのロックダウン解除を受けて、航空貨物便の運航が再開しています。

物流関係者によると、上海浦東空港の発着便数はロックダウン前に比べ80%の水準に回復しました。

企業活動の本格化に向けて、上海発の航空需要に回復の兆しも出てきたようです。

航空需要、供給が上回る

昨日から上海では自家用車を含めた自動車の通行制限の解除と、公共交通機関の再開を発表しています。

こうした中で航空会社は上海浦東空港発着便のスペース供給を増やしています。

足元ではスペース供給が需要を上回っていますが、大手フォワーダーは「(企業活動が再開する)来週以降には需要が戻り始めると期待している」と話しています。

日中間の航空貨物は、もともと人手不足に伴うフライトキャンセルやロックダウンの長期化などで需要が低迷していました。

とはいえ、ロックダウン中も一部顧客は工場を稼働しており、従業員が空港に泊まり込みで対応するなどしていたため、浦東と成田両空港での滞留貨物はほぼ出ていない状態とのことです。

空港本格稼働

空港では本格稼働に向けて準備が進んでいます。

物流企業各社では6月1日以降、順次倉庫スタッフの人数を増加しています。

関係者によると、現地の税関職員がロックダウン前と同じ規模に戻るとの情報もあるとのことです。

しかし、空港上屋のスタッフについては、現時点でどれだけ確保できるかが不透明であり、「本格稼働には時間がかかる」との見方も出ています。

上屋に人がいなければ、Break Bulkに時間がかかります。飛行機から降ろされた貨物の開梱作業が進まず、目詰まりが発生してしまいます。

上海の稼働が再開し、空港周辺ではインフラの準備が進められています。

止まっていたものが動き出し、これからどうなるかわかりませんが、少しずつもとに戻る準備がされています。

陸送への懸念

一方、上海での陸送では、市外との物流は困難続いています。

複数のフォワーダー関係者によると、上海市内の物流は今回の封鎖解除で「ドライバーの数が今後増えていく」との見方が強いですが、同市以外の地域との輸送については「引き続き厳しい状況が続く」としています。

同市以外の地域との配送、特に省をまたぐ配送の場合は、PCR検査や隔離が求められ、ドライバーの確保が困難になっています。

通行証は特定品目の輸送を除き許可取得が難しい状態です。

陸送の復帰がまだまだと言ったところです。

航空のニュースをお届けしましたが、個人的には海上がどうなっていくかが気になっています。

引き続き、アップデートしていきます。