欧州港湾で混雑が悪化!世界各地で国際物流が不安定。ストライキ多発。

どうもこんにちは、飯野です。

本日は6月22日付の海事新聞から「国際物流が混乱、欧州港湾の混雑が深刻化。世界各地で不透明感がある」についてお話していきたいと思います。

2022年6月22日イーノさんの物流ラジオ

イーノさんイーノさん

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北欧州で混雑悪化

国際物流の先行き不透明感が増しています。

労使交渉が続く北米西岸港湾で混雑悪化の懸念が高まるほか、なんと、現在、北欧州のハブ港では混雑が深刻化しており、港湾ストライキにも直面しています。

5月31日のラジオでも欧州の港で目詰まりが発生しているとお伝えしましたが、これは労働力不足が原因でした。

アジアハブ港へも影響

アジアでもハブ港の混雑や輸出国でのコンテナ不足が続いています。

国土交通省が6月17日開いた国際物流に関する官民情報共有会合で、マースクやJIFFA(国際フレイトフォワーダーズ協会)の代表者らによると、「欧州港湾ではコンテナがあふれかえり、往航・復航とも遅れが状態化している」とのことです。

欧州航路のスケジュールの順守率は大きく低下し、航海日数も増えているようです。

これは、対ロシアの経済制裁により、EU・英国税関当局が貨物検査を厳格化したことに加え、シンガポールなどアジア側のトランシップ港の混雑が要因とのことです。

シンガポールでの混雑がコロナ禍でも発生しており、マレーシアのクアラルンプール港も合わせてすごい混雑でした。

ヨーロッパで目詰まりが発生してきたため、経由地のシンガポールに貨物が滞留しているのか、と推測できます。

北欧州でスト多発

欧州の陸側では、輸送が中断されたロシア向け貨物の滞留により倉庫スペースが圧迫され、更にウクライナ人ドライバーの帰国でドライバーが不足しています。

それだけでなく、船社情報によると先々週、ハンブルクなどのドイツの港湾でストが行われたのに続き、6月20日、ベルギーのアントワープ・ブルージュ港で労働組合が24時間ストに入りました。

英国では今週、計3日間の鉄道ストが計画されるなど、欧州ではインフレなどを背景に労使の緊張感が高まっています。

インフレの加速

ヨーロッパでは、5月のユーロ圏消費者物価指数は前年同月比8.1%の上昇を記録し、過去最高を更新しています。

これにより、ECB(欧州中央銀行)は7月に0.25%の利上げをする方向に動いています。

中国のゼロコロナ政策

中国は、上海ロックダウンから「立ち上がりは比較的緩やか」であり、沖待ちなども限定的で、現在は滞留していた輸入貨物の処理が優先されています。

しかし、防疫措置のためにドライバーなどの人手不足が続き、トラックは奪い合いの状況です。

政府のゼロコロナ政策により、突然の地区封鎖なども起こっています。

物流混雑の要因多数

このように混乱している中で、中国からの出荷が欧米側の需要次第で急増し、2020年のような混乱を引き起こす可能性が危惧されています。

この記事から、ストが多い印象があります。

先日韓国でもトラックドライバーのストが全国規模であり、8日間続き、工場が止まるなど影響がありました。

欧米でのインフレ、労働者不足、ロシア・ウクライナ情勢の影響、更に、北米での高い需要、西岸港湾の労使交渉があり、中国はゼロコロナ政策と物流への影響は多数あります。

現在では昨年ほどの混雑はなく、スペースは取りやすいですが、7月以降がどうなるのでしょうか。

また目詰まりが発生する要因は十分にあるとおもいます。

引き続き情報更新をしていきたいと思います。