どうもこんにちは、飯野です。
本日は、Job.comの記事から、「船会社の利益は2024年までに80%減少」についてお話していきたいと思います。
2022年9月5日イーノさんの物流ラジオ
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2024年に船社利益80%減少
世界的な銀行であるHSBCは、コンテナ輸送は過剰設備と需要の減少によってダウンサイクルに入り、今後2年間で輸送会社の利益は80%以上減少すると発表しました。
市場の低迷は「避けられない」とし、2024年に底を打つ可能性が高いと述べました。
とはいえ、金利水準は上昇しており、コロナ前と比べれば、海運業界は利益を維持できるだろうとしています。
HSBCは「需給ギャップの拡大により、スポット料金がパンデミック前の水準まで速やかに下落する兆しがあるが、契約料金はパンデミック前の水準を上回って落ち着くはずで、全体として、パンデミック前の損失に対して、このコンテナ船業界は利益を維持する」と予想しています。
2021年の高収益
コンテナ船業界は、船会社が上半期に記録的な利益を上げた後、過去最高の収益性を得ています。
2021年と2022年のコンテナ船業界の利益は、なんと3,000億ドルに達するとの予想もあります。
しかし、2022年の明け以降、スポット市場の運賃は、2021年に達成した記録的な水準から急降下しています。
2022年の急降下
中国発北欧州向けの平均スポット市場料金は1月1日以降39%下落し、直近の料金は4,964ドル/TEU。
長期契約の5,057ドル/TEUを下回っています。
太平洋横断航路では、6月上旬以降スポット相場が契約レートを下回っています。
現在のスポットレートは5,165ドル/TEUで、1月1日から34%下落。現在の契約レート6,816ドル/TEUを1,651ドル下回っています。
船舶の供給増
船会社はコロナ禍で叩き出した高い収益で船に投資をしたので、船舶のオーダーが13年ぶりの高水準です。
6月末時点のコンテナ船の発注量は、世界の総船腹量の約27%で、660万TEU分の船腹量が発注されています。
供給が一気に増えます。
欧米の主要市場が大きな経済的不安に直面しているにもかかわらず、大半の船舶は今後2年間に竣工する予定です。
船会社の第2四半期決算説明会では、欧米のインフレと金利上昇していますが、米国の堅調な輸入品の需要があります。
一方欧州では中国からの輸入が前年の上期比較で5%の低下、定期船輸送の先行きを不透明にしている矛盾したシグナルをアナリストは指摘しています。
欧州向け需要下落
現時点では北米はまだ需要が底堅いですが、欧州向けは顕著に落ちてきています。
その上で新しい船がこれからどんどん竣工されていくため、2024年には船会社の収益はかなり落ちるということです。
コロナ前の危険な落ち込み
今が高すぎるというふうにも捉えられます。
実務をしている立場からすると、コロナ前ほどの落ち込みではないというのは重要です。
あれは安すぎであって、何事も適正価格というのがあります。
価格も適正で、船の供給量が増えるのであれば、荷主にとっては便利な世の中になると思います。
生産国のシフトの可能性
あとはモノの消費が今後どうなっていくのか。
世界で言うと人口は増えており、特にインドとアフリカでは顕著です。中国の人件費は十分上がっており、生産国としてのシフトがあるかもしれません。
このまま資本主義経済が続けば、生産国はインド・アフリカになっていく可能性もあります。
人口も多く、特にコモディティの消費は増えるでしょう。
記事で紹介されていた2024年という2年後では、インド・アフリカの話はまだまだ先となると思いますが、中国出しがもっと安定していくのだろうと思う記事でした。
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