どうもこんにちは、飯野です。
本日はWSJの記事から、「Flexport、Shopifyの物流事業を買収」についてお話していきたいと思います。
2023年5月12日イーノさんの物流ラジオ
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Flexport、小売業へ
アメリカのデジタルフォワーダーFlexportは、Shopifyのロジスティクス・フルフィルメント事業を買収し、自社に宅配サービス事業を追加して、Amazonと小売業で競合になろうとしています。
Shopifyの買収
Shopifyは、カナダを拠点とするオンライン小売サービスプラットフォームで、配達ビジネスで顧客獲得に苦戦をしており、これらの事業をFlexportに売却をします。
これに合わせて同事業の従業員の約20%をレイオフすると述べています。
この取引によりShopifyは、eコマース プラットフォームと並行して、独自のロジスティクス・フルフィルメント事業を立ち上げようとする試みを事実上終了することになります。
FlexportのCEO、Dave Clark氏
Flexportの最高経営責任者(CEO)のDave Clark氏は、Shopifyの物流事業を買収したことで、中国の工場から顧客の玄関先へのラストマイル配送まで、物流サービスや追跡を提供できるようになると述べています。
Amazonの広大なフルフィルメントネットワークの設計者であるDave Clarkは、この分野をよく理解しています。
Amazonでの活躍
Dave Clark氏は、Amazonで23年のキャリアを積んだ後、Flexportに入社しました。
直近では、Amazonのワールドワイドコンシューマー部門のCEOを務めており、Amazonの最高幹部の一人でした。
Dave Clark氏は、シアトルに本社を置くAmazonの数百の倉庫、配送センター、配送ステーションからなるネットワークを近年急速に拡大し、FedExなどの企業よりも大きな物流事業者に育て上げた人物です。
彼がAmazonを退任する時には、Amazonは100万人以上の従業員を抱える組織となっていました。
Clark氏は在任中、Amazon Roboticsの立ち上げを指揮し、Amazonの物流業務を独自の飛行機、トレーラー、ラストマイル配送車両にまで拡大させています。
一つのプラットフォームに集約
また、Flexportの物流フルフィルメントサービスの構築によって、加盟店は輸入とラストマイル配送を1つのプラットフォームで処理できるようになります。
それによって自社のウェブサイトや実店舗、Amazonやウォルマートなどの他の小売業者を通じて注文に応じることが可能になるとClark氏は述べています。
Clark氏は、Amazonの物流ネットワークと競合するというよりも、「そのネットワークの延長線上にありたいと考えています」と語っています。
Flexportの戦略
今年の2月にFlexportがShopifyアプリを開発し、コンテナ輸送事業から小売の物流事業に重点を置くと放送しました。
しかし、アプリ開発だけではなく、Shopifyの物流事業の買収ということでした。
また記事にもあったように、Dave Clark氏という人がアマゾンのフルフィルメント構築に大きく貢献しており、次はFlexportでフルフィルメント事業を作ろうとしています。
この経営の舵取りは非常に興味深いです。
eコマース物流の市場
Flexportは北米のデジタルフォワーダーとして有名な会社で、デジタルフォワーダーという分野を世に広めた存在です。
コンテナ輸送のマーケットは、今後はデジタルだけでは戦いきれないというようにも見えます。
この業界はポッとでのIT会社が参入して、簡単に勝てるものではありません。貨物の取扱量やネットワーク、既存の荷主がかなり重要な要因となります。
eコマース物流はB2Bのコンテナ輸送より、まだ伸び代があるので、今後のFlexportの動向にも目が離せないと思います。
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