実重量と容積重量の違いについて!
実重量と容積重量の違いについて動画で解説
5分34秒の動画解説やで!
今回は物流における容積重量と実重量の違いについてご説明をしていきたいと思います。
”実重量”と”容積重量”とは?
まず実重量と容積重量とは何でしょうか?
これらは物流業界では基本の 重さに対する専門用語です。
実重量とは実際の重さのことで、そして容積重量とは貨物の大きさを, 重さに変換した時の重量のことです。
実重量は分かるけれども、容積重量が分かりにくいですよね。
容積重量について
容積重量を理解するには貿易の実務で一般的に使用される,Chargeable Weightを一緒に学んだほうが理解しやすくなります。なので一緒に説明をしていきたいと思います。
Chargeable Weightとは貨物の大きさと重さを比較してより大きい方を費用換算に使用する重量のことです。
大きいものと重いものという単位が違うものを比較するのがポイントです。
物流では限られたスペースを使ってお客様の貨物の配送や保管をします。
これは船会社、航空会社、トラック会社、倉庫会社のような限られたスペースを使ってビジネスをする場合、大きさや重さのどちらか一方の単位だけを使って費用換算をすると、フェアではない場合が出てくるからです。
例をあげましょう。例えば、航空輸送で1トンの水と、1トンの綿(わた)を運ぶ場合 どちらの方がスペースを多く取るでしょうか?
水は重いけれど嵩張りません。しかし綿は軽くて、とてもかさばるので大きなスペースを使います。
航空会社からしたら、同じ1トンという実重量で費用換算してしまうと かさばる綿を輸送する場合はスペースを多く使うので損をしてしまいます。
実重量と容積重量の比較
そうならない為に、貨物の容積を重量換算する容積重量が使われるのです。
実重量と容積重量を比較して、どちらか大きい方をChargeable Weightとして費用換算します。
それでは実際に実重量と容積重量の比較を見ていきましょう。
まず海上輸送のLCLと倉庫の場合ですが、大きさと重さを比較するルールがあります。
これは「1立方メートル=1トン」というルールです。これは絶対に覚えておかなければいけません。
例えば実重量が1.5tonの貨物があったとして この貨物サイズが縦0.8m, 横0.9m,高さが1.7mだったとします。
この貨物の体積は1.22立方メートルです。
先ほどの1立法メートルが1トンというルールを使えば、1.22立方メートルは1.22トンとなります。
そして実重量が1.5トン、容積重量は1.22トンです。
この場合の大きい重量(Chargeable Weight)は、実重量の1.5トンとなります。
航空輸送での容積重量の計算方法
次に航空輸送での容積重量の計算方法を見てみましょう。
航空輸送では先ほどの海上輸送や倉庫でのルールとは違うもので 体積(cm3)わる 6,000 = 容積重量(kg)となります。注意して欲しいのは単位です。
先ほど説明した例とは違い、航空便では一般的に立法センチメートルとkgが使われます。また会社によっては6,000ではなく5,000でわる場合もありますが、6,000の方が一般的です。
例をあげましょう。
実重量が50kgの貨物で貨物サイズが縦70cm、横90cm、高さが90cmだったとします。この貨物の体積は567,000立法センチで、6,000でわると94.5kgとなります。
実重量が50kg, 容積重量が94.5kgということでChargeable Weightは容積重量の94.5kgとなります。
そして日本での混載トラックの場合、基準となるルールはこのようになります。体積(立法メートル) x 280 = 容積重量(kg)これも同様に単位には気をつけてください。
例を見てみましょう。実重量が50kgの貨物で 貨物サイズが縦0.7m、横0.9m、高さが0.9mの貨物の場合 体積は0.56立法メートルとなり、280をかけたら156.8kgとなります。
実重量が50kgと比較して、容積重量は156.8kgです。
この時のChargeable Weightは容積重量の156.8kgとなります。
ケーススタディー
最後にケーススタディーをしてみましょう。
2リットルの水が12本入った箱があります。これを100箱、航空輸送で出荷をする予定です。
箱のサイズは縦90cm、横30cm、高さが40cmです。この貨物のChargeable Weightはいくつになるでしょうか?
答えは動画の概要欄に記載しておきますので、一度 計算してみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は容積重量と実重量の違いについて解説をしました。
これは物流業界では基本の専門用語で計算方法はルールとして覚えなければいけません。
LCL、航空輸送、倉庫、トラック輸送の実務で頻繁に使われる内容ですので 今回の動画の内容を理解をして、使えるようになりましょう。
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