フォワーダーの選び方について!
フォワーダーの選び方について動画で解説
7分52秒の動画解説やで!
今回は最適なフォワーダーの選び方について解説をしていきたいと思います。
フォワーダーとは
貨物を海外に送るときに利用するのが国際物流業者であるフォワーダーと呼ばれる業者です。
質問ですが、貨物を送る前に依頼するフォワーダーをしっかりと選んでいるでしょうか?
現在取引のあるところが大手だからといって、何も気にしたことがないと言う人もいるかもしれません。
なぜフォワーダーが多いのか
フォワーダーは世界中に沢山あるのですが、最適な会社を選ばないと高いコストで貨物を運ぶ事になったり、実際は送れるけど送れないと言われてしまったり、通関で毎回止められたりすることもあります。
フォワーダーを「選ぶ」という事は実は大切な事なんです。
現在、私がが活動するタイにおいても、泰日商工会議所に登録されている日系の運輸業者だけで100社近くあります。
リストを見ると多くがフォワーディング業務をしている会社だと思いました。
何故こんなにも多いのでしょうか?
船や飛行機などを持たないフォワーダーはノンアセットで出来る業態なので簡単に始められるというメリットがあります。
タイでは日本人1人、タイ人4人だけで経営している会社も少なくありません。
また物を運ぶというのは単純なようで実は奥が深く、貨物の内容や配送先、お客様のリクエストによって物流の手配の方法が違います。
初期投資が少ない、固定費が少ない、色んな物流があるからライバルが多くても意外とやっていける。
フォワーダーが多いのは大体こんな理由だと思います。
自分で物流手配ができる?
アセットを持たずに国際物流の手配が出来るのであれば、フォワーダーを使わずに自社で直接 船会社やトラック会社に物流手配の依頼をして 貨物を送れることが出来るのではないか?
もしかしたら、このように思うかもしれません。実際のところやろうと思えば そのように自社で物流手配をすることは可能です。しかし、もの凄く非効率です。あと大手企業のような物量がないと逆に割高になります。
もしあなたの会社がコンテナでの輸送を必要としていたとしても、月間で1−2本程度の輸送量の場合だとしたら 船会社からの海上運賃は恐らく高いものになります。
一方でフォワーダーは毎月コンテナを何百本、何千本と輸送手配をしています。船会社からしたらフォワーダーは代理店になり 特約価格を得ているので、フォワーダーを通した方が安くなります。
そして物流には様々な貨物の運び方や、手配しなければいけない事があります。
例えば
・船会社・航空会社へのBooking
・トラック会社にトレーラーの手配
・通関業者に通関の手配
・梱包が必要な場合は梱包業者に連絡
・重量物の場合は重量屋さんに連絡
・貨物量が少ない場合は混載業者に連絡
・クロスボーダーが必要な場合は専門のトラック業者に連絡
・冷蔵貨物を保管する場合は冷蔵倉庫業者に連絡
などが必要となります。
フォワーダーを使うメリット
しかし、フォワーダーに物流手配を依頼をすると基本的に全ての必要事項に対応してくれます。
また経験豊富なフォワーダーの場合、最適な方法を選び 費用を抑え効率的にあなたの貨物を運んでくれます。そういう意味で貨物を海外に運ぶプロであるフォワーダーは必要とされています。
フォワーダーの選び方
フォワーダーの必要性は理解して頂けたかと思います。
ではフォワーダーを使うという前提で、どのような会社を選べば良いのか?
フォワーダーの仕事内容を説明しながら、フォワーダー選びのポイントをご説明しましょう。
得意・不得意を理解する
1つ目のポイントですがフォワーダーには得意・不得意がある事を理解するのが大切です。
全てのフォワーダーが全ての物流をスムーズに手配出来る訳ではありません。
弊社はタイのグループ会社でフォワーディングと通関の事業をしている会社が複数あるのですが、このように得意な事が分かれています。
・アジア・東南アジア向けが得意
・輸入が得意
・危険品が得意
・航空輸送が得意
・冷蔵貨物が得意
例えば、危険品の貨物を送りたいのに、危険品が得意でないフォワーダーに仕事の依頼をすると費用が高くなったり、トラブルが起きた時の対応がよくなかったりします。
危険品を送るなら危険品が得意な会社を選ばなければいけません。
スペースを確保できる
そして2つ目のポイントとして、船会社や航空会社の船や飛行機の輸送スペースには限りがあると言うことです。送りたい時に好きなだけ送れる訳ではありません。
特にニューイヤー、国慶節、ソンクラーン、ゴールデンウィークなどの長期休暇前は各企業も事前に貨物を輸送したいので スペースがタイトになりがちです。
またお客様の都合で急に貨物送ることになる場合もあります。
この繁忙期や 急な依頼でもスペースを確保できるフォワーダーは強いです。
コストの確認
物流は安全に、納期通りさえ運ぶことが出来れば「コスト」です。
お客様も物流コストが高いと最終的な製品単価が上がるので、安全に確実に運ぶことが出来るという前提であれば、輸送費用は安い方が好まれます。
なので価格競争力がある会社は強いです。
では、この価格競争力はどこから生まれるのかというと、フォワーダーの取り扱いボリュームと営業担当者のさじ加減です。
取扱量が多いと船会社も特別なレートを出してくれます。
そして営業マンが高く売るタイプの人間であれば、必然的に高くなります。
安売りをしすぎて仕事を取りすぎることになり、サービスの質が低下するなんてこともあったりしますので、バランスが大切だと思っています。
複数の選択肢を提案できる
フォワーダーは自社の船や飛行機を持っていないのですが、複数の船会社や航空会社と取引があります。
その為に 価格・スケジュール・フリータイムなど、複数の選択肢をお客様にご提案することが出来ます。
特定の船会社・航空会社で勝負しているフォワーダーもいますが、複数の選択肢を提供できるフォワーダーの方がお客様としてはメリットがあるでしょう。
スムーズな通関
そして国際輸送では通関が一つの関門と言えます。
国をまたいでの輸送では何でもかんでも自由に送れるという訳ではありません。
許可や登録が必要な物も少なくありませんし、そいういう情報を事前にお客様に伝えられるかどうかも大切です。
通関で貨物が止まらずスムーズに対応できるかどうかが、良いフォワーダーの条件です。
フォワーダーで良い通関士を雇っている所は話が早いですし、弊社もそのようにしています。
輸出/輸入国間でのコミュニケーション力
国際輸送では、輸出側と輸入側の2国間でフォワーダー 同士が協力しあって貨物を送っています。
大きい会社は海外に沢山の支店がありますが、代理店契約で対応しているフォワーダーも沢山あります。
この2国間でのコミュニケーションがしっかりと行われていないと、主に通関で問題になったり 配送スケジュールに遅れなどが生じてしまいます。
送りたい国に支店や代理店があり、コミュニケーションがちゃんと出来ているかも大切な要因です。
社内連携による良いサービスの提供
フォワーダーという仕事はサービス業でもあります。良いサービスを提供するという姿勢で、お客様の実務・事務担当者様が感じる 仕事のやりやすさ の印象は変わってきます。
担当者のレスポンスの速さや、難しい依頼事項でも柔軟に対応できる姿勢も フォワーダー 選びには重要なポイントになります。
良いサービスを提供するという意味で、会社内での連携も重要になっています。
各会社によって業務の振り分け方は異なると思いますが 営業マン、カスタマーサービス、通関担当者が、社内でしっかりと連携が取れている必要があります。
社内でチームとして複数人でお客様を見ることが出来ていないと 窓口の担当者と連絡が取れない時に問題が発生しますし、営業マンが退職した時に、次に誰に連絡をしていいか分からないというのはタイではよく聞く話です。
まとめ
今回は実際にフォワーダーを経営している視点で、良いフォワーダーの選び方について解説をしてみました。
大手のフォワーダーは確かに会社レベルではサービス出来ることが多いのですが、担当者の経験レベルや、レスポンスの速さ。チームとしての対応、柔軟さなどは 小さい組織の方が良い場合も十分にあります。
よりよい物流手配を意識して、最適なフォワーダーを選ぶという事をお勧めします。
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