「オーバーゲージ貨物の輸送について」!!
オーバーゲージ貨物の輸送について動画で解説
5分46秒の動画やで!!
どうもこんにちは。飯野です。
今回はコンテナに収まらない貨物の輸送、オーバーゲージカーゴの輸送方法について解説をしていきたいと思います。
コンテナ輸送が登場する約70年前は在来船の輸送が一般的でした。
コンテナ船は、20フィートや40フィートと呼ばれる「箱」の中に貨物を詰めて輸送する船です。
コンテナという「定型」に収まれば、詰める貨物の量は問わないため、低価格で輸送ができます。
コンテナ輸送の歴史については以前 動画で詳しく説明しましたので、概要欄にリンクを貼っておきます。私の中ではおすすめ動画の一つです。
オーバーゲージ貨物の輸送方法
では、このコンテナに収まりきらない貨物はどうやって運ぶのでしょうか?
ちなみに40フィートハイキューブコンテナのサイズは
幅:約2.3m
高さ:約2.7m
長さ:約12m
です。
実際にオーバーゲージ貨物の輸送は、機械設備、プラント、長尺の鉄鋼製品、大型の建設機械などの輸送となりこのコンテナに収まらないケースが多いです。
3つの特殊コンテナ
オーバーゲージ貨物は、大きさや重量が特殊であるが故に、通常の貨物を運ぶときには使わない特殊コンテナを使います。
特殊コンテナの代表的な物が次の3つです。
1. 屋根部分がない オープントップコンテナ
2. 側壁がない フラットラックコンテナ
3. 床面以外の一切の壁がない フラットベッドコンテナ
があります。
それぞれを詳しく見ていきましょう。
オープントップコンテナ
オープントップコンテナは、屋根の部分が解放されているため、クレーンなどによる荷役が可能です。
重量物、長尺物、背が高い貨物の輸送に適しています。
また、上面部分は、雨や海水などが入ってこないように、プラスチックシートで覆います。
フラットラックコンテナ
そしてフラットラックコンテナは側面の壁だけを取り払っている物です。
左右と上下の壁がないため貨物をコンテナに入れるときの自由度が高いです。
ちなみに、この横から貨物を積み込み 積み下ろしが出来るのは荷役においては大きなメリットです。
一般的なドライコンテナはコンテナの後方の入り口からしか貨物が出し入れが出来ないため、重たい貨物の場合はフォークリフトがコンテナの中に入らないとコンテナの奥の部分に貨物を置けません。
そうなるとフォークリフトがコンテナに入るための設備であるプラットフォームが必要になります。
しかし、側面から貨物を積み込み積み下ろしをすることが出来れば、プラットフォームは不要で側面からフォークリフトが近づいて貨物を積み込み、積み下ろしすることが出来るので、作業効率が非常に良くなります。
機械設備などの重量貨物の場合は特に荷役が危険で難しくなるので、この特徴は大切なのです。
インゲージ貨物への使用も可能
そして、この利点を理解してフラットラックやフラットベッドは、コンテナ内に収まるサイズだけれども荷役が難しい貨物に使われる場合もあります。
この時に知っておきたいのはオーバーゲージでなくインゲージ貨物だと一般的に価格は抑えられます。
インゲージとはコンテナ内に収まるサイズでコンテナからはみ出していない貨物のことです。
コンテナが船に乗っているスペースを想像して欲しいのですが、コンテナは船上にびっしりと並べられて積み込まれます。
オーバーゲージ貨物の場合は、はみ出した部分は貨物が積めないため船上のスペースを多く使うことになります。
ですがインゲージの場合は一般のドライコンテナと同じスペースしか使わないので、オーバーゲージに比べると割安になる傾向があります。
フラットベッドコンテナ
最後にフラットベッドコンテナは、コンテナの床面のみを残すタイプです。
コンテナの高さや幅からはみ出る貨物の輸送に便利です。
このフラットベッドコンテナを連結させて使い、一つの大きな貨物を輸送することにも使用できます。
床部分はフラットラックと同様に重量物の輸送を想定して強化されています。
フラットラックもフラットベッドも積み込みした後は、貨物が輸送中に雨や海水に当たらないようにしっかりと梱包したり、ラップやカバーで貨物を覆う必要があります。
まとめ
それでは今回の話をまとめます。
40フィートコンテナに収まらない貨物はオーバーゲージ貨物として、特殊コンテナを使用して輸送をします。
これらには主に3つのタイプがあって
・オープントップコンテナ
・フラットラックコンテナ
・フラットベッドコンテナ
がありました。
オープントップは天井がないタイプで、背の高い貨物を輸送する時に使用し
クレーンを使ってコンテナの上部から貨物を出し入れすることも出来ます。
またフラットラックはコンテナの天井と左右の壁がなく、幅が広い貨物の輸送に使用されます。
壁がないので荷役にかなり自由度があり、インゲージ貨物にも使用することが出来ます。
最後にフラットベッドコンテナは前後の壁がなく、長尺の貨物を運ぶ時に使用されます。
主に機械などの重量物を運ぶことを前提とされていますので、コンテナの床は強化されているのも特徴です。
今回はオーバーゲージカーゴを輸送するためのコンテナの内容についてお話をしました。
次回はオーバーゲージ貨物を輸送する為にどの様なフォワーダーを選べば良いのかについても解説をしていきたいと思います。
今回は以上になります。ありがとうございました!
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