どうもこんにちは、飯野です。
本日は海事新聞のニュースから、「ロシア・ウクライナ情勢について」いくつか記事をあげてお話ししていきたいと思います。
2022年3月1日イーノさんの物流ラジオ
チャンネル登録よろしくお願いします!
ONE、ロシア向け停止
一つ目の記事は「ONE、ロシア向け輸送を一部停止、欧州船社は通常通り運航」についてです。
オーシャンネットワークエクスプレス(ONE)は2月25日、黒海沿岸のウクライナのオデッサ港やロシアのノボロシスク港に加え、バルト海側のロシアのサンクトペテルブルク港向けのコンテナ輸送のブッキングを停止すると発表しました。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻により、当該地域への輸送に支障が出るためとしています。
日本商船隊の対応
2月25日に黒海で日本のバルカー船が、ロシアの砲撃を被弾したことが影響していると思います。
過去、中東での紛争時にもタンカーへの被害が発生したケースもありますが、短期間に複数隻の貨物船が軍事行動で被弾するケースは例がありません。
日本商船隊にとっても深刻な事態と受け止めています。
船舶戦争保険エリアに
また、船舶戦争保険でも黒海は3月1日から割増保険料の発生するエリアに指定されました。黒海周辺が船舶運航の「危険地帯」となっています。
欧州系船社の動向
マースクやCMA―CGMなど欧州系船社は、日本時間28日午後3時時点ではロシア向けサービスについて通常通り提供しています。
しかし日本や欧米諸国による対ロシア制裁の情勢次第では、各社ともロシア向け引き受け停止に動く可能性がありそうと記事は報じています。
ロシアの鉄道状況
次の記事は、「ロシア鉄道は通過貨物も平常運行。ウクライナ発着は制限あり」についてです。
シベリア鉄道通常運行
一部船社がロシア向け貨物の引き受けを停止する一方で、ロシア鉄道(シベリア鉄道)で貨物輸送を行うオペレーター各社は28日時点で「(ロシアを通過する)トランジット貨物輸送も含めて、鉄道便は通常通り運行している」というコメントを発表しています。
ロシアの貨物鉄道最大手トランスコンテナは、「中国・モンゴル国境や、ベラルーシ・ポーランド国境を通過するトランジット輸送は通常通り提供している」とのことです。
ただし、ウクライナとの間の貨物引き受けは制限しています。
シベリア・ランド・ブリッジ
アジアから欧州向けのシベリア・ランド・ブリッジという国際複合輸送サービスがありますが、現時点では通常通り運行しています。
鉄道の使用可否
コンテナ船のスペース不足の問題で、欧州向けはロシアのシベリア鉄道を使って貨物を輸送しています。
もし鉄道が使えないとなると、またサプライチェーンで大きな目詰まりが発生してしまいます。欧州向けの海上運賃は確実に上がるでしょう。
中東のハブ港での混雑懸念
黒海地域が危険地帯になっているので、中東のハブ港(ドバイ、ジェッダなど)にコンテナが滞留する可能性が十分にあります。
戦争が長引けば世界のサプライチェーン全体の乱れにつながってきます。
引き続き市況の情報が入りましたら更新していきます。
貿易特化の転職サービス
もし現在 貿易の勉強をしている、貿易業界でお仕事をされているのであれば、是非 ご自身の市場価値を確認するために貿易特化の転職エージェントHPS Linkのコンサルタントご相談ください。ご登録・ご相談は無料です。