どうもこんにちは、飯野です。
本日は、8月9日付の海事新聞の記事から、「建機が想定を超える輸送需要。インフラ投資など、米向け拡大」についてお話していきたいと思います。
2022年8月9日イーノさんの物流ラジオ
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建設機械の輸送需要増
自動車船・RORO船で運ばれる建設機械の輸送需要が旺盛な状況が続いています。
米国で建機の輸入が拡大しているためで、自動車船・RORO船オペレーター(運航会社)は建機メーカーの輸送需要に応え切れず、一部で貨物の積み残し(ロールオーバー)も発生している模様です。
過去最高の輸送需要
北米ではインフレ進行などで、景気減速のために荷動き鈍化するという懸念材料はありますが、年内は輸送需要が強い状況が続くとの見方が大勢を占めています。
「建機の輸送需要がこれほど強いのは、過去に経験したことがない」と建機や鉱山機械など重量貨物の輸送を得意とする北欧船社の日本支店長は語っています。
建設機械の需要
建機の中でも、小型のミニショベルの輸出にはコンテナ船が起用されます。
一方で、自動車船・RORO船が起用されるのは、大型の油圧ショベルやブルドーザーなどです。
建機の海上荷動きは自動車と同様に、新型コロナウイルス第1波まん延後の2020年半ばに急落しました。
そして2021年以降は徐々に回復し、その傾向が次第に強まっています。
北米で住宅着工堅調に
建機の日本や韓国、中国などからの輸出が増加しているのは、市場規模が最も大きい米国の需要が旺盛なためです。
米国の建機の需要が旺盛な理由としては、住宅着工件数が堅調に推移していることや、巨額のインフラ投資が見込まれることなどが挙げられています。
住宅着工件数が伸びているのは、コロナ禍を経てリモートワークが定着したことがあげられます。
出社と在宅を組み合わせた新しい働き方が浸透したことで、郊外の戸建てのニーズが高まっているといいます。
北米でインフラ投資法案設立
また、更に昨年11月には米国でインフラ投資法案が成立しました。
1兆ドル規模の国費を投じ、老朽化した道路や橋、空港などの改修工事が進められる予定で、建機の需要を喚起すると予想されています。
北米では利上げが進められており、景気減速が懸念されますが、関係者によると、今のところ主要な建機メーカーの年内の出荷計画は高水準で推移する見込みとなっています。
よって、海運会社の自動車船・RORO船の事業では船腹需給が逼迫しており、用船市場で借りられる自動車船・RORO船はほぼありません。
直近での新造船の供給も限られています。
そういった中で外国の港湾混雑で船舶稼働率が低下し、需給逼迫に拍車を掛けています。
アメリカの経済の動き
北米で面白い動きが出ているなと思いました。
新規住宅の着工やインフラへの投資が進んでおり、建設機械の需要が伸びています。
よって建機を運ぶ自動車船・RORO船が用船市場に全然ありません。
一般消費は抑えられそうですが、インフラ投資法案が成立して、建設関係の市場が潤います。
今回は建機ということで、アジアからの輸出が伸びるだろうということです。
日本の中古建機はタイでもよく見かけます。建機にわざと日本語のひらがなや漢字の名前を残し、日本製ということで売れるらしいと聞いたことがあります。
日本の建機メーカーにとってもチャンスであるので、こういった市場の流れには注目をしておきたいと思います。
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