マースク、プロジェクト貨物が得意なFWを買収!新サービスプロダクト導入

どうもこんにちは、飯野です。

本日は8月8日付の海事新聞の記事から、「マースク、プロジェクトFW買収。非コンテナ貨物輸送を強化」についてお話していきたいと思います。

2022年8月8日イーノさんの物流ラジオ

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マースク、新サービスへ

デンマーク海運最大手マースクは8月5日、プロジェクト輸送を得意とするデンマークのフォワーダー、マーティン・ベンチャーを買収すると発表しました。

マースクはこれに合わせ、新サービスプロダクト「マースクプロジェクトロジスティクス」の導入も発表しました。

これによって、非コンテナ分野の輸送機能を強化していきます。

プロジェクト輸送の強化

プロジェクト輸送は、大型貨物、非定型貨物など特殊貨物に合わせた輸送設計や、発地から据え付け場所など最終目的地まで一貫した工程管理が必要で高い専門性が求められます。

一般のコンテナに入らないような大きな貨物が多いです。重たい貨物や大きな貨物を輸送するには技術・ノウハウが必要となります。

プロジェクト貨物の輸送は、再生資源や森林製品、発電、資源開発、自動車、政府関連などの分野で需要が強いです。

マースクはこれまで欧州・北米で一部プロジェクト輸送を手掛けてきましたが、マーティン・ベンチャーをグループに加えることで、提供機能・範囲を拡大することができます。

マーティン・ベンチャーについて

マーティン・ベンチャーはデンマーク・オーフスに本社、世界23カ国に31事務所を置いています。

マースクによる買収額は6,100万ドル(約81億3600万円)で、2021年通年の推定の金利・税引き・償却前利益に基づく企業価値の7・1倍。

マークスの買収

マースクは近年、海上輸送にとどまらない総合物流路線を打ち出しており、特にM&A(統合・買収)による事業拡大を加速しています。

昨年末にはアジアでのコントラクトロジスティクス(物流一括受託)大手、香港LFロジスティクスを買収。

さらに今年に入り、大型貨物の陸上輸送を得意とする、米パイロットフレートサービスを傘下に収めました。

このようにマースクの企業買収については、このラジオでこれまで何度も取り上げてきています。

各船会社の投資

船会社の多くが今期の上期(1−6月期)に過去最高くらいの利益をあげています。

去年通年の利益も高く、ONEで確か1.3兆円ほどでした。この収益をどんどん投資に回しています。

マースクはトータルロジスティクスに舵を切っています。

一方でMSCやONEは、自分たちは船会社だということで主に船関連に投資をしています。

またフォワーダーも大きな収益を上げているので、投資やM&Aなど、今後の動きにも注目です。