サプライチェーン乱れ解消の足枷?北米でコロナワクチン義務化に反対の動き

どうもこんにちは、飯野です。

今日は、Wall Street ジャーナルのロジスティクスレポートから、「現在、米国でのコロナワクチン接種義務化の議論があり、多くの物流企業がワクチンの義務化を避けている」、という情報をお伝えします。

2021年11月12日イーノさんの物流ラジオ

イーノさんイーノさん

チャンネル登録よろしくお願いします!

ワクチン接種義務化は憲法違反?

アメリカのバイデン政権は来年1月から従業員が100人以上の企業を対象に、ワクチン接種か少なくとも週に1回の検査を行うよう義務づけるとしています。

それに対し、全米の半数を超える州が憲法違反として訴えを起こしています。「自由の国アメリカ」ではワクチン接種の義務化は「自由」じゃないという発想なのかもしれません。

アメリカの学校のマスク義務化でも、賛成派と反対波がいるようです。

現在のアメリカのコロナ感染者数は1日76,000万人ほどで、2回目のワクチン接種率は58%と報道されており、これまでコロナで75万人以上が亡くなっており、今でも一日に約1,300人もの人たちが亡くなっています。

各社のワクチン接種への対応

そんな感染が広がっている中でも、ワクチン接種は義務ではなく、各社で色んな対策を取っています。

例えば、運送業界最大手UPSは50万人以上の従業員を抱えており、遠隔地からオフィスに戻る従業員にはワクチン接種を義務付けています。

しかし、マスクやガイドラインに従って働く何千人のドライバー、配送センターの人にはワクチンは義務付けていません。

とはいえ、UPSは社内ではキャンペーンをやって従業員にワクチン接種の重要性を訴える対策をしています。

米国内に約100万人の従業員がいるアマゾンは、従業員にワクチン接種を義務付けておらず、今年初めにはマスクをしないことを許可していました。

しかし、デルタ型が広がったことにより、8月にマスク義務を復活させています。

現在は、州の法律などで特別な定めがない限り、11月2日からワクチン接種を受けていれば、マスクを外してもよいと倉庫のスタッフに伝えているようです。

また、ある物流会社は予防接種を受けた従業員に対して、AirPods、トラベルバッグ、ワイヤレススピーカーなどのインセンティブを提供するなど対策しています。

従業員にワクチン打たせるのに苦労しているという印象です。

日本ではワクチン2回目接種が現在では74%超えていますが、マスク取れる雰囲気ではなく、国民性が出ていると個人的には感じました。

サプライチェーン解消の足かせに?

アメリカ国内でのサプライチェーンの乱れは、需要の回復の急激な回復もありますが、倉庫作業員やドライバーさんがワクチン接種をしてないため、コロナでダウンする可能性があることも理由の一つではないかと思います。

弊社も2名感染者出ましたが、1人は完全に入院しました。

倉庫などで、貨物を出したくてもマンパワー不足で貨物を出せないということが、現場で起きている気がします。

これは物流の目詰まりの解消の足枷になります。

そのため、バイデン大統領はワクチン接種を義務化しようとしていますが、アメリカの「自由」がそれを邪魔しているのは、何か皮肉な話かなとも個人的に思いました。

アメリカのワクチン接種やサプライチェーンがどのようになっていくのかは、このコンテナ物流に影響してくることですので、引き続き情報を更新していきます。