北米メーカー、メキシコ・中南米からの調達増加!アジア地域からの仕入れ減少。生産拠点をより自国の近くへ。

どうもこんにちは、飯野です。

本日は、WSJの記事から「メキシコのサプライヤーからの調達入札が急増、中国からの購買が減少」についてお話していきたいと思います。

2022年4月7日イーノさんの物流ラジオ

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メキシコのサプライヤー台頭

現在、世界的にサプライチェーンが混乱し、各メーカーが仕入れを再構築しています。

その中でメキシコのサプライヤーが台頭しているというデータが出てきました。

ソフトウェア調達会社のJaggaerによると、昨年、アメリカの大手メーカーの、メキシコ拠点のサプライヤーからの仕入れは、2020年に比べて6倍増になったとのことです。製品は、化学品、農産物、建設資材などです。

また米国製造業大手顧客30社のデータによると、調達入札を受けた中国のサプライヤー数は2021年に9%減少したと、発表しています。

コロナの発生、港湾のボトルネック、異常気象、紛争などの一連の供給ネットワークへの打撃があり、そこから回復を図る動きです。

中南米サプライヤー増加、アジア地域は減少

また、同社は、2020年から2021年にかけて、米国の大手バイヤーから入札を受けるメキシコのサプライヤーは514%増加し、中南米のサプライヤーは155%増加したこと発表しています。

同時に、それらのメーカーのアジア太平洋地域のサプライヤーからの仕入は26%減少しているとしています。

サプライチェーンの変化

ロンドンのコンサルティング会社が、米国と英国の経営者2,000人を対象に行った調査によると、15%が生産を自国の近くに移したり、近隣地域のサプライヤーから調達したりしており、26%はそれを検討中であることが分かりました。

「1社から2社、3社、4社と、さまざまなサプライヤーから商品を調達し、棚に並べ、消費者に提供することができる」とし、「現在、取り組んでいる大きな課題」であると記事は報じています。

仕入れ先を複数の会社から、複数の地域からにし、更に仕入れは自国の近くにしようという動きがあります。

生産拠点のシフト

それによって、生産拠点が変わりつつあります。アジアから欧米への長距離航路が減る方向にシフトしているような形です。

また、メキシコや中南米から北米への輸送が増えると、中南米がさらに大きく発展していくきっかけになります。

こういったマーケットの動きをみると、今後のメキシコから北米へのトラック輸送の増加、欧州向けにアフリカ北部への投資の増加など、考えられます。

今回のサプライチェーンの乱れで、生産拠点を自国から離しておくことは大変リスクだと特に欧米の方は意識し始めたと思います。

今後も世界のトレンドがどうなっているのか、引き続き情報をアップデートしていきますので、今後の動きの指標にしていただければと思います。