どうもこんにちは、飯野です。
本日は、12月1日付の海事新聞の記事から、「マースク・IBM、トレードレンズ「商業性ない」と事業中止」についてお話していきたいと思います。
トレードレンズ事業停止
デンマーク海運大手APモラー・マースクは11月29日、米IT大手IBMと共同で推進してきた貿易プラットフォーム「トレードレンズ」の事業を停止すると発表しました。
ブロックチェーン技術を核に、船社、港湾、税関当局など、主要な貿易関係者を結び、貿易の電子化を進める一大プロジェクトでしたが、マースクは「事業継続に必要な商業的有用性の水準に達しなかった」ため、停止を決めたとのことです。
トレーズレンズとは
トレードレンズは貿易情報の電子化による業務効率化、貿易促進などを狙い、2018年にスタートしました。
当初はマースク主導のプロジェクトと敬遠する向きもありましたが、その後、MSCやCMA―CGM、ONE、ハパックロイドなど競合大手船社も順次参加しました。
事業停止への反応
同PFの電子船荷証券(eBL)が2021年にP&Iクラブの認証を得るなど、業界横断PFという認識も高まっていただけに、事業停止の発表は驚きを持って受け取られています。
情報のトランザクションごとの課金などではなく、PFから得られる物流情報を利用したアプリなどを通じた収益を狙うビジネスモデルを想定していたとみられるが、独立した事業として維持できるだけの収益が見込めなかったようです。
マースクは引き続き、サプライチェーンのデジタル化に努め、他のソリューションにより国際貿易を促進するとしています。
プラットフォームの今後の展開
今はプラットフォーム合戦が繰り広げられています。その中で、トレードレンズが抜けました。
最終的にどこかに集約はされていくと個人的には思っています。
他業種で考えてみましょう。
ECサイトでは、昔は各会社が自社の販売ページを持っていました。
今も各社のHP・通販サイトはありますが、ユーザーは、楽天・Amazon・ZOZOなどプラットフォームをメインで使っています。
おそらく、貿易のプラットフォームもこのように進んでいくのではないかと思っています。
とはいえ、今日のニュースはちょっと驚きのニュースでした。
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