米国の下半期、貨物需要の回復は疑問?新データの分析

どうもこんにちは、飯野です。

本日は、Job.comからの記事で、「新データによると、米国の下半期に貨物需要の回復は疑問」についてお話していきたいと思います。

2023年2月24日イーノさんの物流ラジオ

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アメリカ、下半期の貨物需要

米国の荷主とその輸送パートナーは、下半期の貨物需要の回復をあまり信用しない方がよいとのことです。

製造業生産高や卸売・小売業在庫対売上高比率などの指標は、米国の貨物量が急速に回復する兆候をほとんど示していません。

各分野での需要減退

ミシガン州立大学物流学部准教授でJournal of Commerceのアナリストは、「貨物需要が回復するという考えは、データがそれを裏付けていない」と述べています。

住宅需要の減少

住宅需要と新築住宅建設が堅調に推移しているかがポイントであるものの、民間住宅は12月から4.5%減少し、前年比では21.4%減と、1年前から続く減少を示したと発表しました。

住宅が売れないと家具などの大きな貨物は動かないため、需要が下がります。

消費者の購買力減少

輸入面では、景気減速で消費者が商品への支出を減らすため、2023年前半までの米国の輸入は前年同期比でほぼ20%減少すると見られています。

小売業者も、膨れ上がった在庫をコロナ前の水準に戻すにはまだ時間がかかりそうだとしています。

製造業の減少

そして製造業も減少しています。

1月の製造業生産高は12月から1%増加したものの、この増加は12月に修正された低ベースからのもので、全体的な減少を覆すものではありませんでした。

購買担当者景気指数(PMI)は、米国の製造業がさらに縮小していることを示しています。

1月のISM(アメリカのサプライチェーンマネジメント協会)の購買担当者景気指数(PMI)は47.4で、12月の48.4と比べ、企業の購買が減少しています。

購買が減ると生産も減るという図式です。

2月のPMIレポートに関する声明の中で、「米国では現在、生産が3カ月連続で減少しており、公式統計では生産高の急減を示唆している」と発言しています。

紙の生産量が過去最低に

またデータによると、米国での紙の生産量が12月に過去数十年で最低を記録しました。

紙は完成品だけでなく、包装の主要な構成要素です。

現在では「私たちが貨物不況に陥っていることは間違いない」としながらも、良いニュースとしては、「すでに底を打っているかもしれない」と述べています。

「問題は、どのくらいの期間、底に留まるかだ」と付け加えています。

北米の過剰在庫

これまでのニュースでは今年の後半には貨物需要は回復するのではないかとされていました。

しかし、新しいデータを分析する限りでは、そうではないことが分かりました。

今年いっぱい、貨物需要は低いままかもしれません。

ポイントは北米の在庫でしょう。

消費者の購買力も減っている中、在庫がなかなか減らないのが現状です。

輸入が減少

そうすると、貨物はアジア・東南アジアから輸入されなくなります。

船のスペースはいっぱい余ったままとなります。

船会社が、不可動船でどのように供給をコントロールするかが注目だと思います。