どうもこんにちは、飯野です。
本日は海事新聞のニュースから、「コンテナ船社、ロシア輸送を相次いで停止」についてお話していきたいと思います。
2022年3月3日イーノさんの物流ラジオ
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各船社、ロシア発着輸送停止
ロシアに欧米諸国が経済制裁などに踏み切ったことを受けて、コンテナ船社もロシア発着の輸送停止に動いています。
マースク、MSC、CMA-CGMONE、Hapag Lloydなどは、1日以降、ロシア発着コンテナサービスのブッキングを相次いで停止しています。
欧州、通関停止
またドイツやオランダ、ベルギーなど各税関では、サンクトペテルブルク発着貨物の通関を停止するなど、対ロシア貿易の遮断が進んでいます。
ロシアに貨物は送らず、ロシアからの輸入貨物も受けない、ということです。
輸送貨物の選別
マースクは「ロシア発着の海上、航空、鉄道輸送サービスの新規ブッキングは、食料品や衣料品、人道支援物資を除いて一時停止する」と発表しました。
ロシア国民向けの生活必需品は入るようです。
輸出側は貨物をHSコードで選別しているはずです。恐らく、特定のHSコードにはアラートが出たり、自動で選別したりしていると思います。
国によっては輸出通関で結構な時間がかかるかもしれません。
輸送中のロシア向け貨物
各社ともロシア発着サービスのブッキングは止めましたが、現在輸送中の貨物についてはどの港で陸揚げするか調整中です。
北欧州では一時陸揚げ拒否
しかし、一部の北欧州諸港では、ロシア向け貨物の一時陸揚げを拒否する動きも出てきている模様です。
一時陸揚げを認めると長期に滞留し、港湾混雑につながることを懸念しています。
ロシア鉄道
ロシア国内の鉄道輸送は、まだ通常通り運行されていますが、海上輸送との接続では問題が発生しています。
ロシア船社FESCOは、ロシア鉄道とバルト海の自社フィーダー船を組み合わせ、極東貨物を欧州まで輸送する「FESCOトランスバルチックブリッジ」を提供しています。
日本代理店のサービス停止
日本総代理店トランスロシアエージェンシージャパンは2日、同サービスでの貨物引き受け停止を顧客に通知しました。
独、蘭、ベルギーの各税関が、サンクトペテルブルク発着の輸出入貨物の通関を停止したことによる対応です。
日本代理店は、輸送中貨物についてはFESCOと協議を進めるとしています。
他フォワーダーの鉄道輸送
欧州向けに鉄道を使ったランドブリッジサービスを提供している他のフォワーダーもBookingを停止する可能性もあります。
日系企業では、日通や日新がシベリア鉄道使ったサービスを提供しています。
鉄道サービスが停止となると、海上輸送にこの分が流れてくる可能性が高くなります。
昨年の上半期だけで、中国から鉄道使って欧州へのコンテナ輸送は30万TEU以上ありました。
中国ロシア間は関係があるので、中露は大丈夫かと思いますが、それ以外の国のフォワーダーの動きに注目が必要かと思います。
今後の海運市況
旧正月明けで北米の沖まちが若干マシになったかなと感じましたが、これで確実にまた海運市況は乱れることになるでしょう。
実務をやっている立場からすると、かなり厳しい状況になったと思います。
また情報をアップデートしてお伝えしていきます。
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