どうもこんにちは、飯野です。
今日の海事新聞で「北米西岸のLA港で11月1日から、滞留コンテナに対して荷主に超過料金を請求する」というニュースがあったので、これについて話をしていきたいと思います。
ロサンゼルス(LA)・ロングビーチ(LB)港の港湾管理者は、11月1日から、一定期間ターミナル内に滞留したコンテナに対して、超過料金を請求すると発表しました。
2021年10月29日イーノさんの物流ラジオ
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コンテナ滞留、荷主へ超過料金徴収
対象となるのは、コンテナ貨物の荷主です。
船社やターミナルではなく、港湾管理者が超過料金を徴収するのは過去に例がないことです。
港湾管理者とは誰のことかわかりにくく、ターミナルオペレーターではないかと思いましたが、分かり次第情報をアップデートいたします。
発生するケース
この超過料金はデマレージとは別ということですが、どういうケースで発生するかというと
本船から積み下ろされて、トラックで搬出予定のコンテナは、積み下ろされてから9日以上ターミナル内に滞留した場合、また、鉄道の場合には、6日以上に滞留した場合に対象となるとのことです。
超過料金の金額と計算方法は、
-トラックがコンテナを9日目に搬出した場合は100ドル
-それが1日延長するごとに100ドル上乗せ
例えば搬出が
9日目:100ドル
10日目:200ドルと9日目の100ドルを加えた300ドル
11日目:600ドル
となり、3日オーバーだけで、600ドル徴収されることになります。
トラックドライバー不足問題
トラック不足も影響しているので、そんなに簡単に取り出せるのか、という疑問も出てきます。
アメリカでは、トラックの確保合戦になるのではないでしょうか。
現在、ただでさえ北米のドライバーの賃金が急激に上昇していますが、これにより更に運賃アップにつながるのではないかと思います。
各方面での混乱への対応
この混乱を解消するために、バイデン政権は組合や大手荷主(ウォルマート、ターゲットなど)にも協力を要請し、LA港での24時間7日間休みなし稼働に向けた取り組みを後押ししています。
24時間稼働により、1週間に取り出せる量のコンテナ増は約3,500本となります。
更に、米鉄道大手ユニオンパシフィック鉄道は、10月25日から、新たなパイロットプログラムを導入すると発表しました。
どういう内容かというと、米国西岸ロングビーチ(LB)港近郊の鉄道ターミナルへ、土日に搬入するコンテナに対し、1本当たり60ドルの払い戻しを実施するということです。
土日の利用を増やし、混雑の緩和を狙っており、各荷主は還付金を受けることができます。
北米西岸では混雑解消の為に、現在このような対策がとられています。
時間が経てばだんだん緩和はされていくでしょうが、引き続き情報をアップデートしていきたいと思います。
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