どうもこんにちは、飯野です。
本日は6月7日付の海事新聞の記事から、「キューネ・アンド・ナーゲル、南アフリカの生鮮に強い物流企業を買収。低温物流を強化」についてお話していきたいと思います。
2023年6月7日イーノさんの物流ラジオ
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KN、低温物流強化へ
欧州の国際物流大手キューネ・アンド・ナーゲル(KN)は6月6日、南アフリカに本社を置く物流会社モーガンカーゴを買収することで合意したと発表しました。
モーガンは生鮮貨物の取り扱いに強みを持つフォワーダーで、2022年度の年間貨物取扱量は航空で4万トン超、海上で2万TEU超。
KNはモーガンをグループに加えることで、低温物流を強化していく方針です。
買収について
モーガンは南アフリカ本社のほか、英国、ケニアにも自社拠点を置くフォワーダーです。
KN傘下に入ることで、これらの国々の顧客と、キューネが各地で展開するコールドチェーン(低温物流)施設などのネットワークの接続性を改善できるとのことです。
キューネはアフリカなど高成長市場での事業拡大は、現行の経営計画ロードマップ2026に合致していると説明しています。
モーガン買収により、アフリカでの存在感を高め、さらに今後は中東・アフリカ地域での取り組みを加速するとしています。
KNによる買収
キューネは生鮮物流強化に、各地域に強みを持つ物流企業の買収を続けてきました。
2018年にはエクアドルのパンアトランティック ロジスティクス、2019年にはワールドワイド ペリッシャブルカナダ、2021年には水産物フォワーディングに特化したノルウェー企業サルモスペッドなどをそれぞれ買収しています。
国際輸送業界のM&Aの加速
キューネも買収を広げています。
昨日、Twitterでこのようなことをツイートをしました。
断言する。これから国際輸送業界ではM&Aは増えていく。コロナ禍で過去最高益を叩き出した大手企業は金を持っている。特にマースク、CMA-CGM、DSVなどの外資系のM&Aニュースはよく見かける。後継者がいない、競争力が弱い、あと人件費が安い日系物流企業で働く社員さんは意識した方が良いと思います。
— イーノさん@貿易の転職エージェント社長 (@iino_saan) June 6, 2023
こういったニュースがあると、リアルにM&Aは業界で進んでいくと実感します。
また、こんなツイートもしました。
フォワーダーの経験者を安い給料で採用しようとする企業が大手でもあるんだけど、近い将来キツくなるぞ。そんな安い金額では求職者がNGを出すし、長くも働かない -> 微妙な人材だけで仕事が取れない -> 気づいた時には立て直せないダメージに。失注が続いて経営がヤバくなるし、その方が損失じゃない?
— イーノさん@貿易の転職エージェント社長 (@iino_saan) June 5, 2023
日本企業に向けて
僕は平日毎日、物流業界のニュースを発信しており、一般の人よりは業界のニュースを見ていると思います。
また人材紹介業も経営しているので、マーケットの流れと、人の行動心理と流れを考えると、最初に紹介したM&Aが増えるというツイートの内容は全く的外れだとは思いません。
これを聞いて不愉快に思う人は一定数でいると思いますが、警笛を鳴らさないと、「時すでに遅し」となるケースが普通にあると思います。
そうなった時、日本の会社はどうなっていくか?20年後はどうなっているか?
少しでも明るい未来に向かったら良いと思い、日々発信をしております。
お叱りの言葉を受けるかもしれませんが、ご理解頂けますと幸いです。
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