なぜ?北米のディスカウント店が大盛況!サプライチェーンのボトルネックをビジネスチャンスに。

どうもこんにちは、飯野です。

本日はウォール・ストリート・ジャーナルの記事から、「サプライチェーンの乱れによる出荷遅れで、ディスカウントストア大盛況」についてお話していきたいと思います。

2022年3月23日イーノさんの物流ラジオ

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ディスカウントストアの盛況

一般の小売業者を悩ませているサプライチェーンの乱れが、アパレルのディスカウントショップに利益をもたらしていると記事は報じています。

港の混雑により、入荷の遅れた衣類などをディスカウントストアのバイヤーが買い占めています。

サプライチェーンの問題を活用

アパレルは季節商品なので、シーズンを過ぎた衣類を大手ブランド店が余った在庫をディスカウントチェーンに売却したり、アウトレット店に大幅値下げで移したりするのが小売業のパターンです。

コロナ渦には、小売店による在庫補充ラッシュがありました。

それによりロサンゼルス港やロングビーチ港などの主要港が大混雑し、配送に大きな遅れが出るきっかけとなりました。

独自の購買チャンス

アメリカのアナリストは、「サプライチェーンの混乱は、主に在庫処分のためのオフプライス小売業者にとって独自のチャンスを生み出す」とし、「フルプライスの小売業者は遅延している注文を受け入れるか否かを決めなければならない」と述べています。

ディスカウントストアにとってはチャンスであり、定期販売している小売店には分岐点になります。

あるディスカウントストア・チェーンの担当者は、サプライチェーンの問題は「独自の商品供給力をもたらした。私たちは現在の市場でチャンスを狙い、ブランドへアクセスする重要な力を持っている」と発言しています。

小売業者の過剰在庫

多くの小売業者が前倒し発注を行い、大手商社が船をチャーターしてボトルネックを回避していますが、現在の遅延により春物商品の発売が危ぶまれています。

GAPのCEOは、西海岸の港の混雑と昨年のベトナム工場の操業停止により、季節商品には8週間から10週間の遅れが生じたと述べました。

また、あるアパレル小売企業は、出荷の遅れのため、秋にアウトレット店で販売する商品の1200万ドル相当の在庫を保管しているそうです。

ディスカウントストアの購買環境

このサプライチェーンのボトルネックは、ディスカウントストア自身の購買活動にも影響を及ぼしています。

ディスカウントストアのバーリントンは、リードタイムの長期化、輸送中の商品の増加により、在庫が直近の1年間で、10億2000万ドルに達したと報告しています。これは2年前の7億7700万ドルから約30%の増加です。

同社のCEOは、小売業全体で出荷問題が起こったが、これらの問題により、オフプライスの購買環境は実に好調である、と述べています。

ビジネスチャンス

在庫が増えているとはいえ、小売業者の売上高に対する在庫の比率は、最近になって徐々に上昇していますが、まだ歴史的には低水準にとどまっています。

ディスカウントストアのサプライチェーンに流入する商品の数が増えるという見通しです。

業種によっては、コロナによって良い方向に向かい、ビジネスチャンスになることもあります。こういった経済の流れを読むには、常日頃から時世や情報をたくさん得ることだと思います。

こういった情報も日々アップデートしていきたいと思います。