どうもこんにちは、飯野です。
本日は12月23日付の海事新聞の記事から、「ABBYY、貿易書類処理の時間短縮。AIとOCRで、業務効率化を支援」についてお話していきたいと思います。
2022年12月23日イーノさんの物流ラジオ
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ABBYY、OCR技術で効率化支援
米のABBYYは、AIを活用した高度なOCR技術「AI―OCR」により、企業などの業務効率化を支援しています。
OCRは手書きや印刷された文字を、イメージスキャナなどによって読みとり、コンピュータが利用できるデジタルの文字コードに変換する技術です。
ABBYはそのOCRにAIを掛け合わせ、紙や画像などから、データを高い精度で高速で読み取るソリューションを提供しています。
入力ミス削減、大幅な時間短縮などにつながるため、特に紙の書類が依然として多く残る、貿易関連業務の効率化で大きな成果が出ているとのことです。
日本市場でも、ロジスティクス関連で既に複数の導入実績が積み上がっています。
ホームページを見にいったら、海外ではDHLにも採用されていました。
ABBYYについて
ABBYは1989年の設立。現在は15カ国に現地法人を構え、グローバルの従業員は1500人以上。
その半数以上が開発者・エンジニアという構成です。
AI―OCRと、業務プロセスを可視化するプロセスマイニングを業務の軸としています。
AI―OCRの最新ソリューション「Vantage」は、経費精算やインボイス処理など、それぞれの業務に適した学習済みのモジュールを内蔵しています。
日本でのロジスティクス関連では約10社で導入済み。並行して協議中の潜在顧客がさらに10社前後あるとのことです。
異なったフォーマットへも対応
貿易・国際輸送で使用される書類の種類・件数は膨大ですが、AWB、インボイスなど、企業ごとに独自のレイアウトを取ることも多いです。
ここがポイントです。
読み込みのスキルを持った現場の担当者に、業務が属人化しやすい傾向があります。
ABBYYのソリューションでは、AIや機械学習により、貿易書類を読み取る複数のモジュールを用意しており、短時間の調整で、さまざまなレイアウトの書類を読み取れるようになります。
システムの導入例
記事には導入例があり、住友倉庫は新通関システムの構築に際し、ABBYYのソリューションを導入。
インボイス処理の時間を1件40分から約4分と、ほぼ10分の1まで短縮することが可能となり、月間約100時間の業務削減につながりました。
伊藤忠商事はDXの基盤として、ABBYYのAI―OCRを導入し、業務全体にかかる時間を年間約4万9000時間削減することに成功しました。
煩雑な業務を自動化することで、よりコアな業務に人員を回せるだけでなく、転記ミスなども削減できます。
経営、現場それぞれにメリットを感じていただけるのではないかとABBYYの社長は述べています。
昨今は貿易関連業務の自動化に関する引き合いが増えていることから、ABBYYジャパンとしても運輸・貿易業界に注力するとのことです。
効率化、業務削減への期待
タイにいるときに、B/Lの内容をスペルチェックする際、社員が一文字ずつSIと目視でチェックしていました。
今回はフォーマットが変わっても対応していけるとのことで、大幅な業務削減が期待できます。
無駄な書類や作業が多いこの業界ですが、少しずつITが浸透し、作業効率を上げ、人にしかできない仕事に注力できるようになっていけばよいと思います。
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