どうもこんにちは、飯野です。
本日は、1月13日付の海事新聞の記事から、「コンテナ船、市況軟化で不稼働船が増加」についてお話していきたいと思います。
2023年1月16日イーノさんの物流ラジオ
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不稼働船増加
コンテナ船の運賃市況軟化に伴い、ドライドック入りなどの不稼働船が増加しています。
欧海事調査会社アルファライナーによると、2023年1月現在の不稼働コンテナ船は257隻、約142万TEUで、積載能力ベースでは前年同期の2・6倍に拡大しているとのことです。
昨年末以来、大型コンテナ船の竣工が続いておりドック入り時期の調整などで、不稼働船はさらに拡大するとみられています。
これらの不稼働船は、乗組員を下船させ主機関なども停止する「コールドレイアップ」を含めた商業的理由での待機船と、定期修繕などに分けられます。
どのような船が多いのか
前年同期と比べて大型船が増加していることが特徴です。
昨年同時期には1万2,500TEU型以上のメガコンテナ船での不稼働船は、ドック入り4隻のみでしたが、今年は36隻まで拡大。
また、7,500―1万2,500TEU型でも、不稼働船は13隻から33隻に増加しています。
商業的理由による待機船で増加分の大半は、運航船社の船です。
運航を行わない船主の船もあるにはあるものの、商業的理由は一般の船会社の船です。
なぜ不稼働船が拡大しているのか
コロナ禍を契機に、コンテナ運賃は歴史的な高水準で推移していましたが、港湾混雑の解消などに伴い、22年半ばから運賃水準は正常化に向かっています。
荷動きも勢いを欠く中、運航船社の船を中心に、今後も不稼働船の規模が拡大する可能性は高いとのことです。
船社の供給量緩和への取り組み
他には、船社は運航面でも欠便や減速運航などによる供給量緩和の取り組みを進めています。
欧州航路では、一部アジア向けの復航で、スエズ運河経由ではなく、南アフリカ・喜望峰経由のルートを選択する船社も出てきています。
これにより、1ループ当たり2隻分の供給力を吸収できる計算になるということです。
意図的に船を動かさずに供給量をコントロールできているようです。
2023年1月現在の不稼働コンテナ船は257隻・142万2768TEUであり、相当な量を止めている印象です。
供給量のコントロール
昨年比の2.6倍ですが、昨年の1月はとにかくスペースが足りない状況だったため、修理など以外はとにかく稼働させていたと思います。
船を出しすぎても、スカスカの状況で運行することになるので、それを避けています。とはいえ、維持費とか船のリース代の支払いはあると思います。
欧州航路では喜望峰をまわり、意図的に船足を伸ばしているようにも思われます。
荷主が納得するのか、他の船会社を選ぶのではないか、という疑問もあります。
今後、供給量をどうコントロールしていくのかが注目です。
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