DHL 「水素トラック」の試験運用開始!水素ステーションの設置問題は?

どうもこんにちは、飯野です。

今日は海事新聞で、「DHL、水素トラックを試験運用開始」というニュースがありましたので、これについて話していきたいと思います。

2021年11月29日イーノさんの物流ラジオ

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DHL、水素を燃料とするトラック試験運用開始

DHLエクスプレスが水素を燃料とする「燃料電池型長距離トラック」の試験運用を始めたと発表しました。

試験はベネルクス地域(ベルギー、オランダ、ルクセンブルクの3か国の集合地域)で運行し、アメリカのアップルの貨物を配送するとのことです。

試験運用段階でCO2排出量を最大350トン削減できると見込んでいます。

ちなみにDHLはアメリカで創業され、1998年にドイツポストという会社に買収されドイツ企業になっています。よって、今回の取り組みもアメリカではなく、ヨーロッパで試験が行われています。

ヨーロッパは特に環境に対して厳しく、2035年までにハイブリッドを含むガソリンエンジン車の新車販売を禁止するとしています。

移動式の燃料ステーション

DHLのグループが水素トラックを導入するのは初めてであり、1日約200キロメートル運行しています。

ここからがポイントなのですが、この試験運用では移動式の燃料ステーションで燃料補給しています。トヨタが一般自動車を水素燃料電池で攻めていて、懸念されているのは、水素ステーションの普及の問題があります。

水素ステーションの設置は、現時点で1箇所あたり4億円かかると言われており、今のガソリンスタンドのように普及させるは、現実的ではありません。

しかし今回のDHLのトラックはB2Bなので、走るルートは決められ、水素ステーションの設置位置を限定できます。一般自動車は使えないようにして、DHLの商用車のみ使えるとなると現実的ですよね。

しかも移動式の水素ステーションを使っていますので、街中から外れたところとかで給油するのかもしれません。

商用車の大型トラックでの運用

DHLはラストワンマイルであれば、充電インフラがこれから普及するため、電気自動車の運用が効率的としています。しかし脱炭素化には長距離輸送での再生可能エネルギーの活用が不可欠とし、水素トラックの試験運用を決定しました。

グループの脱炭素化戦略の一環として、水素を活用した低炭素大型車両の開発を進めています。

サプライチェーンは配送地点が各地にあり、そこまでは大型トラックで輸送し、そこで、仕分けして小さなトラックが走っていく形です。大型トラックの輸送部分を水素トラックで運用するということなので、結構、現実的だと思いませんか?

商用車の脱炭素についても今後、注目して、発信していきたいと思います。