どうもこんにちは、飯野です。
今日は海事新聞のニュースから、HMMジャパン社長へのインタビュー内容をお届けします。
2022年2月9日イーノさんの物流ラジオ
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HMMジャパンの社長へのインタビュー
HMMは韓国最大の船会社で現在世界コンテナランキング8位の会社で、社長が崔起佑(Choi Gi Woo)さんという、51歳の方です。
船会社視点でのマーケットについてお話があったので共有していきたいと思います。
2021年を振り返って
「船社にとっては、運賃面では非常に良いマーケットだった。コロナ禍でも消費財などの需要は伸び、荷動きは極めて高い水準で推移していた」と振り返っています。
ローカル問題がグローバルに拡大
一方で、ロジスティクス全般においては、ローカルの問題がグローバルな問題に発展するというリスクを改めて実感したとのことです。
例として、
・2021年3月末のスエズ運河座礁事故
・北米、LA・LBの100隻規模の沖まち、ドライバー不足、労働者不足
・アジアの主要港で、港湾混雑が悪化し、船のスケジュール乱れ
この3つがローカルの問題から全世界に拡大していったものとして特に印象が強く残っています。
今後の見通し
今後の見通しについては、「海上運賃に関しては運賃指標であるSCFIでは短期的な下落はあっても、基本的に高止まりする」としています。
特に2022年前半は好調な市況が続く可能性が高いとおっしゃっています。
ローカル問題の解消
先ほど言ったような、港湾混雑などのローカルの問題が解消されない限り、グローバルなロジスティクスのボトルネックが残るため、事態は改善しない、と続けています。
よって2022年いっぱいは、この混乱した状況が続くのではないか、とのことです。
僕自身も本当にその通りだと思います。2022年いっぱいは混乱が続くと思った方がよいと思います。
スペースに関して
「日本はこれまで、船社にとって直荷主=BCOが多い『特別なマーケット』だったが、出荷の重心がアジアに移ったことで状況は変わった」と指摘しています。
日本のBCOは物流面において、同業他社ではなく、欧米の小売やEC大手などと戦わなくてはいけなくなりました。
厳しい競争相手
昔は日本国内で製造をしていましたが、グローバル資本主義の世の中になったので、製造拠点が海外に移っています。
製造コストのやすい中国・東南アジアなどへ移しています。それらの国では欧米の小売のウォルマートや、ECならアリババ、Amazonなどと戦わないといけなくなります。
とても厳しい戦いではないかと思います。
2022年の運賃交渉
「少なくとも2022年末までは、船社が主導するマーケットは続くだろう」としています。
船会社の海運周辺の拡大について
「大手コンテナ船社では、高収益を背景に、物流企業などへの出資など、事業多様化の動きが見られる」と指摘しています。
船社の成長戦略
HMM社長の個人的な考えとして今後の船社の成長戦略は3つあるとしています。
・ロジスティクスプラットフォーム(PF)の構築
・環境投資
・M&A(買収・統合)
というフェーズがあると考えてらっしゃいます。
このラジオでもこれらのポイントはかなり押さえて発信していると思います。船社の社長が3つに分けて成長戦略とお話したのはとても分かりやすかったです。
この記事を読んで思ったのは、このラジオで発信する方向性はあながち間違ってはいないので、引き続きこういう点を押さえておくのが重要だと感じました。
また、フォワーダーの視点や国際物流の僕ならではの視点でお話をしていきたいと思います。
引き続き、ラジオを宜しくお願い致します。
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