どうもこんにちは、飯野です。
本日は日経新聞から「ダイキン、脱炭素の空調を米国に供給 メキシコに新工場設立」についてお話していきたいと思います。
2022年7月25日イーノさんの物流ラジオ
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ダイキン工業、メキシコに新工場
ダイキン工業がメキシコに約300億円を投じて新工場を建設します。
2024年に稼働し、省エネ性能の高い空調機などを米国に供給する予定です。
脱炭素の空調の需要増
バイデン政権で環境規制が強まる見通しで、米国でも二酸化炭素削減につながる日本式の空調システムの需要が増えています。
空調は世界の電力消費の約1割を占めるとされており、脱炭素に向けた省エネ技術が競争を左右する局面になりました。
タイからメキシコへ生産拠点移動
ダイキンのメキシコ新工場は、延べ床面積約7万平方メートル、2,000人規模を雇用して空調機を生産します。
メキシコで生産する機種は、現在タイなどアジア拠点から米国に供給しているものです。
タイにダイキンの大きな工場があり、日系企業が多く入っているアマタナコーンという工業団地で一番いい立地のところにあります。
しかし足元の輸送費高騰で、原価に占める輸送費の割合が機種によっては2割超に達しています。これまで港湾の混乱を受け、船便より割高な航空便を使うケースもありました。
そこで、需要地のそばで生産することで、安価な安定供給につなげるほか、納期を6分の1程度に縮めて需要変動に強い体制を構築していくとのことです。
ニアショアの拡大
これはニアショアと呼ばれており、このラジオでもこれまでお伝えしています。
サンプライチェーンの混乱で、生産を中国・東南アジアではなく、欧米に近いところで生産しようという考えが広がってきました。
メキシコには空調関連のサプライヤーが多くあるほか、空調でも使う樹脂を自動車産業向けに手がける企業もあります。
ダイキンのニアショア
ダイキンは部品の現地調達比率を高め、物流網の混乱にも対応できるサプライチェーンの構築を目指しています。自動車関係はコロナ前からメキシコに拠点を作っていたので、材料メーカーもあり、現地調達ができるということです。
ダイキンは欧州でも、省エネ暖房機器の工場をポーランドに400億円を投じて建設すると7月上旬に発表しています。
主要地域で各地域にあった省エネ性能の高い機器を生産する体制構築を急いでいます。
今後のマーケットに注目
メキシコや中南米に生産拠点が移っていくという流れです。
とはいえ、中南米はまだまだ技術が足りないと以前の放送でもお伝えしましたが、メキシコは次の生産拠点としてもっと企業が集まっていくかもしれません。
大企業のニアショアの動きが見えた記事です。
記事にもあったようにもちろん環境規制という意味合いもありますが、サプライチェーンの側面からは、現在のような混乱が将来も起きる可能性はあります。
そこで、近くで生産しようという流れが現れてきました。
生産拠点が未来永劫、同じ場所ではなくなります。
日本は産業の空洞化で工場を海外に移しましたが、時代が進み強烈な円安になり、もしかしたら生産が日本に戻ってくるかもしれない現状です。
マーケットは常に動いていますので、マーケットの流れを理解して、最適な行動が取れるようにしましょう。
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