Freight PrepaidとFreight Collectについて!
4分47秒の動画解説やで!
今回は貿易用語のFreight PrepaidとFreight Collectについて解説をしていきたいと思います。
Freight PrepaidとCollectについて
このFreight PrepaidとCollectは貿易用語で非常に重要です。
貿易事務を始めたばかりの人は この用語がB/LやAWBに記載をされていて、これは一体なんだろうか?と思うことがあると思います。
またフォワーダーだと現地側のフォワーダーとのコミュニケーションで 頻繁に使う貿易用語の一つでもあります。なぜこの用語が重要なのか?
それはお金に関することだからです。それでは詳しく見ていきましょう。
Freight PrepaidとCollectとは、どういう意味?
この貿易用語は英語から日本語に翻訳すると理解しやすいです。
まずFreight。これは運賃という意味で理解してください。
そしてCollect。これは直訳すれば回収ですよね。
そしてPrepaid。これは先に支払うという意味ですね。
この3つの単語から Freight Prepaidは運賃を先に支払うこと Freight Collectは運賃を回収することだというのが 理解できるでしょう。
もう少し詳しく説明しましょう。この用語はB/LやAWBに記載されています。なのでFreight、運賃とは海上運賃や航空運賃のことを指します。海上運賃や航空運賃を先に支払う、回収するという意味のことです。
このFreight PrepaidやCollectはインコタームズ とも関係があります。
インコタームズ は貿易の取引条件のことで 誰が、どこからどこまでの輸送費用を支払うのかを明確にするものでした。
なので、先に支払うPrepaidは輸出側で支払うこと。運賃を回収するCollectは輸入側で支払うことになります。
一覧を見てみると分かりやすいと思います。Freight Collectは輸入者が海上運賃を負担するEWXやFOBです。
そして Freight Prepaidは輸出者が海上運賃を負担するCFR, CIF, DAP, DDPとなります。
インコタームズの解説についてはリンクを貼っておきますのでそちらをご覧ください。
理解がより深まると思います。
B/Lの記載について
そしてこのFreight PrepaidやCollectはB/Lに記載されると先ほどお伝えしましたが House B/LとMaster B/Lの両方にも記載されることになります。
House B/LとMaster B/Lを解説した記事のリンクも貼っておきますのでご確認下さい。
House B/LとMaster B/LのFreight PrepaidとCollectについてですが これから例をあげならが深掘りをしていきたいと思います。
Master B/L:Freight Collect ,House B/L: Freight Collect の場合
一般的には輸入者が海上運賃を支払うFOBの場合、Master B/LではFreight Collect、そしてHouse B/LでもFreight Collectと記載されます。
Master B/L:Freight Prepaid ,House B/L: Freight Prepaid の場合
そして輸出者が海上運賃を支払うCFRの場合、Master B/LではFreight Prepaid、House B/LにもFreight Prepaidと記載されます。ここまでは問題ないと思います。
Master B/L:Freight Prepaid ,House B/L: Freight Collect の場合
しかし、稀にMaster B/LとHouse B/LのFreightが異なるケースがあります。
これについては、弊社で起こった実際の事例をもって解説していきます。
FreightがMaster B/LとHouse B/Lで異なる場合の事例
タイにあるお客様がインドの輸入者と新規で取引が始まるということで 最初はCFRの取引条件でお客様同士で話が進んでおりました。私たちフォワーダーもCFR、Freight Prepaidとして話を船会社と進めていたのです。
しかし貨物の発送直前にお客様とインドの輸入者との間で話が変わり EXWに変更となりました。
船会社と話を詰めていたのでこの案件ではタイ側での船会社とフォワーダーである弊社の間ではFreight Prepaid、タイのお客様とインドの輸入者の間ではFreight Collectとなりました。
この場合Master B/LにはFreight Prepaid House B/LにはFreight Collectと記載されます。
この時は、嫌な予感しかしませんでした。
なぜなら船会社と弊社の間ではFreightがPrepaidなので 私たちは船会社に運賃をタイ側で先払いしなければいけません。これは問題ありません。
問題なのはタイのフォワーダーである私たちがインドの輸入者から 代金を回収しなければいけなくなったことです。
私たちはタイにあるので、インドの代理店の協力を得て対応をしましたが やはりインドの会社の支払いは遅かったです。
タイからインドの代金回収をコントロールをするのは非常に難しく船会社に先払いをしているのに、インドから代金回収がなかなか出来ないという苦労がありました。
もちろんこれは会社にもよる話ですが、FreightがMasterとHouseで異なると、こういうトラブルになることもあります。
まとめ
冒頭にもお話しましたが、このFreight PrepaidとCollectは お金の支払いに関することなのでとても大切な貿易用語です。
フォワーダーとして、もしこの用語をしっかりと理解できていなければ 誰が運賃を支払うのかが良く分からないまま仕事を進めることになります。これはあってはいけないことです。
諸外国とのフォワーダー同士でのやり取りでも頻繁に使う貿易用語なのでしっかりと理解しましょう。
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